衆院予算委員会で11日、「公文書管理問題等」に関する集中審議が開かれ、立憲民主党・市民クラブからは川内博史議員、枝野幸男代表が質問に立ちました。

 川内議員は、(1)加計学園問題(3)森友学園問題――について、枝野代表は(1)財務省の文書改ざん問題(2)東京労働局長の不適切発言問題(3)日本原電に対する東京電力からの支援問題(5)加計学園問題(6)イラク派遣日報問題――等についてそれぞれ取り上げ、安倍総理ら政府の見解をただしました。

 愛媛県の中村知事は10日、学校法人「加計学園」による獣医学部新設計画について、2015年4月に県と今治市の担当者、学園幹部が首相官邸を訪れ、面会した柳瀬総理秘書官(当時)が「首相案件」などと語ったとするメモが存在したと発表したことを受け、川内議員は安倍総理に加計学園の獣医学部新設構想を知った時期をあらためて確認。安倍総理は「愛媛県今治市の国家戦略特区の事業者に決定した2017年1月20日(諮問会議)に初めて知った」と従来通りの答弁をし、親友である学園理事長の加計氏からこの件について相談があったことは一切ないと主張しました。

 また、昭恵夫人の関与をめぐり安倍総理が徹底調査を指示したことを受け、2017年2月22日に菅官房長官が財務省と国土交通省から説明を聴取した際、財務省側は佐川理財局長のほか当時の官房総括審議官である太田理財局長と中村理財局総務課長が同席したことを確認。中村総務課長は、2015年4月30日の特例承認の決裁文書に当時企画長で印鑑を押した18人の1人であることから、「決裁文書の調書などに昭恵総理夫人の名前があったことを十分に知っていたということでよいか」とただすと、太田理財局長は「ハンコをつく人間はついた書類を確認すべきだが、確認していなかった」「決裁文書にハンコを押す人間は、それを読んでなくても責任はある」などと答弁。川内議員は「『決裁したけれどよく読んでいない』というのはありえない」と述べました。

 続いて質問に立った枝野代表は、「決裁にハンコを押した当人が決裁文書を読んでいなかったと公然と言う。役所としてタガが外れすぎではないか」と強く非難。これに対し麻生財務大臣は「読んでいないというのは通常考えられないのはその通りだが、たくさんの書類がありハンコが十幾つ押してあったそうで、そのなかで読んでなかった人もいるのはありうるかなと感じる」と答えたため、枝野代表は「決裁をしているということは、決裁者が中身を読んで担当者が責任をもって了解をする。その担当者が了解する必要があるから決裁権者の中に入っている。その人が読まずに決裁していたというのは十分懲戒処分の対象だ」と断じました。

 また枝野代表は、茨城県にある東海第2原発の再稼働を目指す日本原子力発電(原電)に対し、東京電力が東北電力とともに資金支援を行う意向を表明したことについて、東日本大震災・東京電力福島第1原子力発電所事故後に「東電は破綻させるべき」との多くの声があるなか、損害賠償や廃炉作業に支障が出ないようにするため、また電力の安定供給を考え、実質一時国有化というスキームを選択したと振り返り、「まだまだ相当多くの皆さんが東電の賠償方針に対し争っている状況で他の会社の原発に資金支援する金があったら、賠償に回せ、廃炉に回せ、電力料金下げろ」と、東電の方針を批判しました。

 加計学園問題では、愛媛県の中村知事が発表したメモの内容が柳瀬元総理秘書官の発言と相反することから、「愛媛県の担当者が聞いたこともないことを勝手に書いたのか、柳瀬さんが嘘をついていたのかどちらかだ」と指摘。安倍総理の見解を求めましたが、安倍総理は「県の文書については国としてコメントする立場にない」「柳瀬さんの発言は信頼している」などと言及を避けました。

 さらに枝野代表は、愛媛県の担当者と柳瀬元総理秘書官、文部科学省に「総理のご意向」として早期開学を迫った当事者とされる藤原前審議官(国家戦略特区担当)の証人喚問を求めました。

質問する川内議員