参院予算委員会で5日、2018年度補正予算案に関する基本的質疑が行われ、立憲民主党・民友会から蓮舫、杉尾秀哉両議院が質問に立ちました。蓮舫議員は(1)出入国管理法等改正案・移民政策(2)行政改革の観点から東京オリンピック・パラリンピック関連予算(3)消費増税――等について、杉尾議員は、(1)第4次安倍改造内閣の閣僚の資質(2)9月の日米首脳会談で交渉開始を合意した物品貿易協定(3)加計学園問題、カジノ問題――等について取り上げ、政府の見解をただしました。

 蓮舫議員は、政府が2日閣議決定した、外国人労働者の受け入れを拡大するため、新在留資格「特定技能」の創設を盛り込んだ出入国管理法の改正案について、在留資格「特定技能1号」に「相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格」とあるにもかかわらず「相当程度の技能」が不明確であることを問題視。「特定技能2号」については、10年日本で働いて暮らした場合、永住権を申請できる有資格者になることを山下法務大臣に確認した上で、「移民政策の入り口ではないか」と迫りました。

 安倍総理は「移民政策ではない」「特定技能2号の資格取得はハードルが高い」とことさら強調。蓮舫議員は、安倍総理が「世界から尊敬される日本。世界中から優秀な人材が集まる日本を作り上げていく」との方針を掲げていることを引き合いに、「議論をしていると、決めた期間だけ働きに来てもらう。人が余ったら帰ってもらう。家族の帯同は大きく制限。永住権は本当にハードルが高い。何人来るか分からない。保険制度、教育の在り方未定。人権が守られるか分からない」と断じ、法務省が作成した「新たな外国人材受け入れのプロセス」についても「あまりにもすかすかだ」と指摘。「移民という言葉を否定するから、この法案はどのような日本社会を作ろうとしているのかという理解が深まらない。定義をしっかりし、働きに来たいという方が労働者としてだけでなく生活者として暮らすために、住環境や多様な宗教の在り方、多文化共生の在り方も含めて議論しなければならない。なぜ入管法で法務省だけなのか。すべての省庁で想定できる課題に対しこういう答えがあるから大丈夫だという法案を出して議論すべきではないか」と訴えました。

 これには安倍総理も「その通りなんです」と答えざるを得ませんでした。

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 杉尾議員は、9月の日米首脳会談で合意した新たな2国間での関税交渉について、政府が「TAG(日米物品貿易協定)」と新たな略称を使用していることをあらためて問題視。「安倍総理はFTA(自由貿易協定)とは全く異なるものだと説明するが、トランプ大統領もペンス副大統領も交渉の念頭にあるのはFTAだ。メディアも政府高官も含めて米国側からはTAGという言葉は使っておらず、日本政府だけだ。安倍総理はこれまで日米FTAを否定してきたことから、国会答弁との整合性を取るために作ったのではないか」と迫りました。

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