参院予算委員会で25日、安倍総理大臣らが出席して「安倍内閣の基本姿勢」に関する集中審議が行われ、立憲民主党・民友会・希望の会から有田芳生、吉川沙織両議員が質問に立ちました。

 「党沖縄県連代表として沖縄の方々の積年の思いを背負いながら辺野古新基地問題について質問をしたい」と切り出した有田議員は「辺野古新基地建設の行方と自然破壊」をテーマに、(1)議論の前提となる、政府の「沖縄に寄り添う」「沖縄には沖縄の、国には国の民主主義がある」との発言の真意(2)ジュゴン(絶滅危惧種、天然記念物)の死(3)辺野古新基地の工期――について取り上げ、安倍総理ら関係閣僚の見解をただしました。

 辺野古の新基地建設をめぐり、政府が25日、辺野古側の新たな埋め立て区域に土砂を投入すると県に通知したことに言及、「民意をまったく無視する横暴な行為が戦後の沖縄の歴史を見ても沖縄県民の非暴力抵抗の精神をどんどん強めている。総理はじめ安倍政権は『沖縄に寄り添う』という言葉を使いながら、寄り添う主体である沖縄の民意を踏みにじっているのが安倍政権の現状だ」と断じました。

 その上で、ジュゴンの死骸が18日、沖縄本島北部の西側、今帰仁村の防波堤付近で見つかったことには、沖縄防衛局の調査で工事着手前には3頭を確認していたジュゴンが工事開始後には2頭の行方が分からなくなり、唯一確認されていた1頭が今回亡くなったとして、「ジュゴンの生態上の特徴は一言で言うと環境の影響、水中音に敏感だとされている。工事の影響だ」などと指摘。亡くなったジュゴンの死因の解明と残りの2頭の保護、工事を止めて沖縄県知事との面談を重ねるべきだと求めました。

 吉川沙織議員は、(1)立法府に対する法案提出のあり方(2)統計不正問題(3)統計等データに基づく政策立案の必要性――等について質問。通常国会で内閣から提出されたのは戦後最小本数の56本だが、安倍政権でこれまでもそうであったように、今国会でも複数の法律案を見かけ上1本にして出している「束ね法案」が多いことから、「国会審議の形骸化を招き、国会議員の表決権を侵害し、国民の皆さんにどの法律がどのように含まれているかを分かりにくくする、いろいろな意味で問題がある」と述べました。

 あわせて、法律の実施に必要な事項を省令へ包括的に委任する規定を置く法律が増加していることも問題視。昨年の法改正で統計法においても、委任する事項を具体的に明示せずに「この法律に定めるもののほか、この法律を実施するため必要な事項」を政令又は省令で定める旨の規定(「包括委任規定」)が置かれたことに、「立法府が法律の制定時に想定しなかった事項、あるいは立法府が許容することができない政省令がいつのまにか行政の裁量で定められてしまうこともあるかもしれない」と指摘しました。

 統計不正問題をめぐっては、本年行われた一斉点検で56の基幹統計のうち23に問題があることが明らかになったことに、2016年12月の経済産業省の繊維流通統計調査の改ざんを受け17年に行なった一斉点検とも比較して質問。石田総務大臣は、23件のうち10件は前回の一斉点検同様に問題があったこと、前回の点検漏れと見られるものが16件、17年の一斉点検以後新たに不適切な取扱がされていた事案が3件、それら3件は経産省所管のものであることなどを答え、当時経産省がまとめた再発防止策が生かされていないことが明らかになりました。

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