立憲民主党は6日、第53回の政調審議会を開催。立憲民主党が2017年の衆院選挙時から主張してきた議員立法「手話言語法案」と「視聴覚障害者等の意思疎通等のための手段の確保等の促進に関する法律案」(情報コミュニケーション法案)について賛成し提出することを了承しました。今後他の野党や、できれば与党も含めて協議をし、成立を目指します。

 会議では、平成29年度決算には反対、平成29年度決算に関する参院決算委員会決議案(政府に対し「警告」「改善措置または調査」「会計検査院への検査要請」を求める)には賛成することを了承。「日本国憲法第8条の規定による決議案」についても賛成を了承しました。同決議案は、天皇陛下のご即位に際し、皇室経済法施行法第2条に規定するもののほか、皇室が一定の物品を譲り受けることができるよう求めるものです。

 また、議員立法として「財政法の一部を改正する法律案」(公会計制度改革法案)、国民民主党から提案のあった「自動車に係る国民負担の軽減及び自動車による交通事故の防止等のために講ずべき措置に関する法律案」(仮称)を議員立法として登録しました。

 逢坂誠二政務調査会長は、会議後に記者団に対し、「ひきこもり」問題について、政務調査会としてチームを立ち上げるよう指示をしたと報告。事件直後に自殺した容疑者が長期間就労せずひきこもり傾向にあった、川崎市の20人殺傷事件と元農林水産次官が引きこもりがちだった長男を刺し逮捕された事件とが相次いだことで一気に顕在化したが、こうした事案に限らず相当深刻な状況になっているとの認識を示し、「子どもだけではなく成人、成人と呼べないような年齢の人も含めて相当複雑な状況になっていると思う。『ひきこもり』の現状把握、課題を整理した上でどのような対応、対策が必要なのかを議論をしていく。これからの日本社会で(ひきこもりをめぐる)いろいろな問題が想定される。社会全体でひきこもりが悪のように捉えられているが、そうならざるを得ない、そうしなければ生物の防衛本能として生きていかれない状況になっているのではないか。多角的な観点から検証していきた」とチーム設置の趣旨を述べました。

  「手話言語法案」と「情報コミュニケーション法案」については法案取りまとめ作業に当たってきた初鹿明博衆院議員が、「当初手話言語法を作ろうと検討を進めるなかで、コミュニケーションの手段を保障するためには手話の話だけでは解決できないという話になった。耳が聞えない人のなかにも手話の使える人と使えない人がいて、どちらかというと手話を使えない人の方が多いことから、手話だけを切り出した形の法律を作ってしまうとコミュニケーションに障害がある人のなかでの分断を生んでしまうことにもなりかねない。手話以外にも、コミュニケーションの障害と捉えると聴覚のみならず視覚等さまざまな障害があり、そうした方も含んだ法案を作らないといけないということで2つの法案を検討してきた」とこの間の経緯を説明。手話言語法案は、独自の言語体系を持った言語であると位置づけをしたうえで、獲得(母語として習得)、習得(手話を学ぶ)、保存(手話を守る)について基本理念や基本的施策等を規定するのもの、情報コミュニケーション法案は、視聴覚障害者等に対し、情報の取得または利用のための手段、意思疎通のための手段についての選択の機会の確保・拡大を図る必要性があることから基本理念とともに国・地方公共団体・事業者・国民の責務、基本計画や基本的施策等を規定するものです。

 逢坂政調会長は、「国に先んじて全国の自治体で手話言語条例が制定されるなか、いま自治体では『コミュニケーションの手法が多様ななか、なぜ手話だけなのか』という声も出てきている。しかし、自治体レベルで手話以外の多様なものを含めた条例を作るのはなかなか簡単ではない。その意味で、幅広く情報コミュニケーションを取り上げて法案化したことは、今後の自治体にとっての大きなある種の指針になるのではないか。これで十分かどうかはこれからいろいろ議論があると思うが、これを世に出すことは大きいと思う」と意義を強調。「今後は他の野党に呼びかけ、できれば与党にも理解してもらって何とか成立させたい」と述べました。

 初鹿議員は、「コミュニケーションに障害のある人はさまざまであり、そのために必要な意思疎通の手段は手話だけでなく多岐にわたっている。それを直ちに対応にできるようにはならないと思うが、法律を作ることによっていままで認識したことがない人たちにも認識にもってもらい、少しずつ前に進んでいくことになるという意味で画期的なもの」と述べました。

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