第6回生活困窮者自立支援全国研究交流大会が、3日から2日間にわたって仙台・東北福祉大学で開催され、全国で生活困窮者支援に従事する約1,000名が参加、立憲民主党からは、石橋通宏・厚労副部会長があいさつしました。

 主催者代表あいさつに立った一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワーク代表理事の宮本太郎・中央大学教授は、「内閣府は本年3月、40歳から64歳までのひきこもりが61万人を超え、そのうち半数近くが7年以上ひきこもっているという推計を発表した。10代からの人数とあわせると、現役世代の引きこもりは115万人以上に達する。いったん社会からはじき出されると、やり直し、後戻りが困難。2015年に制定された生活困窮者自立支援法で、多様な困難を抱えた人々を社会に結びつけていく回路を作りだす制度を作った。この制度が今求められていることはなにか、議論を深めよう」と呼びかけました。

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 続いて、現場で生活困窮者に向き合っているNPOの方々より報告と提言がおこなわれました。

 NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表の清水康之さんは、自殺者の多くが複数の問題の連鎖で亡くなっている現実を報告、さまざまな分野の支援が乱立して縦割りが生じないように、「つなぐシート」を作り、支援機関・部署間の申し送りがしっかりなされる制度などを提案しました。

 社会福祉法人ゆうゆう理事長の大原裕介さんは、障がい、高齢、子育て、生活困窮などさまざまな困難を抱えた人たちの「存在の見える化」の必要性を訴え、誰もが役割を持ち、尊厳を回復できる共生のまちづくりの好事例を紹介しました。

 NPO法人BONDプロジェクト代表の橘ジュンさんは、深夜に街にいる10~20代の女の子に声をかけ、犯罪に巻き込まれないように支援している活動を紹介。公的機関につながりにくいSOSをいかに拾っていくか、課題を投げかけました。

 長崎県地域生活定着支援センター所長の伊豆丸剛史さんは、犯罪を繰り返す障がい者や高齢者740名と向き合い立ち直りを支援してきた活動を通じ、司法と福祉、行政と社会のはざまに陥った社会的弱者を支えるために、官民協働のスキームをつくったことを紹介しました。 

 これらを受けて行われたシンポジウムでは、厚生省・生活困窮者自立支援室・地域共生社会推進室の吉田昌司室長、生活困窮者自立支援全国ネットワークの奥田知志代表理事および宮本太郎代表理事を交え、虐待、孤立、障がい、生活困窮、福祉などさまざまな課題を扱う人々の連携や、誰もが生きる条件を奪われず生きる意欲をもてる社会をつくるための「断らない支援」の重要さが強調されました。

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 立憲民主党を代表して登壇した石橋議員は、「台風被害発生時に、ホームレスの方が避難所への出入りを拒否された。住所がない人を避難所に入れないマニュアルのある自治体もあるようで、非常に問題である。皆さんも、それぞれの自治体で確認をしていただきたい」「昨年の生活困窮者自立支援法改正にあたり、参院で附帯決議を17項目決議した。ぜひご活用いただきたい」「困窮者支援や共生社会の実現のためには、外国人支援もしっかり提供していかなければならない。ご意見・ご助言をいただきたい」と呼びかけました。

 2日目は「平時の地域づくりは被災者も支える―災害ケースマネジメントと生活困窮者自立支援」「社会的孤立を生まない、住民の主体的な地域づくり」など、10の分科会に分かれて議論が行われました。