衆院厚生労働委員会は22日、母子保健法一部改正案(産後ケアセンター設置推進法案)を可決しました。本案は、2018年6月に提出した野党案について、筆頭提出者の阿部知子衆院議員(党子ども・子育てPT座長)が与党に呼びかけて合意されたもので、現在予算事業として実施されている「産後ケア事業」を母子保健法上に位置付けるものです。

 「政府は、孤立しがちな現代の育児環境にあって、産後ケア事業の重要性が高まっていることに鑑み、産後ケア事業の進捗状況等を踏まえ、市町村の取組が推進されるよう、適宜適切な見直しを行うこと」とする委員会決議が全会一致で付されました。

 産後ケア事業は2015年に閣議決定された「少子化社会対策大綱」により厚労省の予算事業として開始され、現在667カ所の市町村で実施されていますが、宿泊型、デイサービス型、アウトリーチ型の3類型で、特にニーズの高い宿泊型は病院や助産所の空きベッドの活用が8割を占め、産後ケアに特化した施設はわずか4.7%にすぎません。運営費に対する補助しかないため、新規に事業開始するケースでは用地取得や建物建築費などの費用がネックになっています。 

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 西村智奈美、阿部両議員は施設整備費に関わる財政支援の必要性を指摘し、加藤厚労大臣より省内で検討しているとの答弁がありました。

 阿部議員は「この間の児童虐待は、とりわけ0才0日の死亡事例が全体の40%に上り、加害者は実母が圧倒的に多いという実態がある。この法律により、ハイリスクの母子に限らず子育てに不安を抱える母親や家族が、妊娠期からの切れ目のない支援を受けられるユニバーサルなケアを提供できるよう、さらに広がるようにしたい」と意気込みを語りました。

 今後は26日の本会議可決を経て、参議院に送付される見込みです。