立憲民主党の団体交流局は24日、新型コロナウイルス対策に関するヒアリングの第1回目として、全国学童保育連絡協議会とNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」と国会内で面談。辻元清美幹事長代行・団体交流委員長、西村智奈美団体交流局長、尾辻かな子同局長代理はじめ阿部知子、小川淳也、岡本あき子、山本和嘉子、松田功、柚木道義各衆院議員が参加しました。

 冒頭のあいさつで辻元幹事長代行は、「一番大変な現場だと認識している。新型コロナウイルス対策に関しては野党と政府・与党との共通の連絡会も立ち上がっているので、頂いた意見はきちんと政府・与党とも協議していきたいと思っている。ぜひ忌憚のないご意見を」と呼びかけました。

 全国学童保育連絡協議会からは、「新型コロナウイルス感染防止のための一斉臨時休校に関連しての学童保育の対応についての現状と課題」の文書を受け取りました。このなかで、「今回の突然の休校要請に伴い、学童保育では、子どもの受け入れ体制の構築、指導員の確保など、学童保育現場は大混乱した。子どもも保護者も指導員も非日常に追いやられ、大人も先の見通しがつかず、不安定な状況にあるなかで、子どもたちのストレス、心のケアの必要性も浮かび上がってきた」として、今回制度の脆弱性があらためて明らかになったと指摘。特に指導員などの人材不足や厚生労働省令の基準にある施設の広さや集団の規模を実現できていないところも多いことから(集団の規模「おおむね40人以下」を満たす施設は約6割)、子どもが安全に安心して過ごせる「生活の場」を保障するために必要な条件整備、財政措置が必要だと求めています。朝からの保育では、専門的な知識や技能を身につけた正規職員の常勤2名(8時間労働)プラス補助員6名の8人での勤務を望んでいると述べ、人件費の保障とともに制度の改善に向けて取り組んでほしいと訴えました。

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 また、3月10日に示された「子ども・子育て支援交付金交付要綱」では、13日までに申請をすれば30日には市町村に対して支払われるという決定がなされましたが、申請期間が短かったために事業者に周知しきれなかった、情報を把握していなかった市町村もあること、現場では、午前中からの開所にあたり、人材確保に追われ、指導員が書類の作成に対応できていない事態も生じていることなどを指摘。広く周知されるよう再度の案内を求めました。

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 NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」理事長の赤石千衣子さんからは、ひとり親の暮らしの調査結果(3月2日から5日にかけて232人が回答)についての報告とともに、小口貸し付け特例および就学援助の返還についての要望を受けました。

 調査では、学童クラブは場所も狭く(密度が高くなれば感染リスクも高くなる)、朝から子どもたちが来るためには支援員も確保しなければならず、一斉休校時期には「なるべく休んでほしい」という要請が強く、学童クラブに預けられずに仕事に行けない親がいること、一方では子どもだけで過ごしていることになり、学童クラブの開所を十全にするためには職員体制を十分に行える予算措置が必要だと指摘。あわせてベビーシッター補助やファミリーサポート等の支援の必要性も訴えています。

 また、ひとり親家庭の約半数が収入減(43%)、あるいは無収入(5%)になる一方、食費が増えるなど支出が増えているとして、(1)雇用保険に入っていない休業保障をしてほしい(2)児童扶養手当を2倍にしてほしい(3)子どもが安心して行ける場所を増やしてほしい(4)ベビーシッターを使いやすくしてほしい――等の要望項目を列挙。立憲民主党が主張している、児童手当や児童扶養手当の支給スキームを使った上乗せ支給の検討も求めています。

 赤石さんは、食料支援としてお米を送ったところ「雑炊でないご飯が食べられる」(かさを増やすため雑炊やおかゆにすることが多いと言う)「1日2食が3食になった」などと感謝の声が寄せられたと紹介。「誰かが助けてくれる」というメッセージを送ることが大切だとし、だがそのメッセージが届いていない人が多いのが現状だと述べました。

 今回、新型コロナウイルス感染症による経済への影響による休業等を理由に、一時的な資金が必要な方への緊急貸付「緊急小口資金」や「総合支援資金」については、償還免除になる可能性があることから「画期的」と評価。就学援助を受けている世帯の給食費を返金する方針にも触れ、「いいものがあるが運用面が心配。支援が届かないと意味がない」などと指摘しました。

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 出席議員らは、必要な制度改善を求めていくとともに、政府が掲げた支援策がしっかり届いているかを点検していく考えを明示。また、寄せられた声を踏まえた支援策をまとめ、政府・与党に提案していくと応じました。

新型コロナウイルスによるひとり親の暮らし調査結果.pdf

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