政府与野党は2日午後、新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会の第3回目の会合を開催。政府に対し前回に続き追加要望を提出し、その後、政府・与野党一体となり協議を行いました。立憲民主党から逢坂誠二政務調査会長が出席しました。

 今回、共同会派「立国社」からの要請のポイントは次のとおりです。

1.補填(ほてん)なくして要請なし
 経済的減収に対する補填がなければ、自粛要請は実効性のあるものとならない。「補填なくして要請なし」の原則に基づいて対応を行うべき

2.現金給付
 すべての国民に対して一人当たり10万円以上、総額十数兆円規模を現金で給付。給付金は課税対象とすることなどにより、実質的に高額所得者への給付金の減額を行う

3.政府の広報官の設置
 広報官を設置してワンボイスで、時間を決めて発信するべき

4.ワンストップ窓口の設置
 行き先が複数あるのは混乱を招くので、手続き等のワンストップ窓口を設置すべき

5.妊婦さんへの配慮
 妊婦さんへの配慮が非常に少ない。困っていたり、心配されている妊婦さんが沢山いるので適切な情報発信をするべき。特に医療現場で仕事をされている妊婦さんは非常に危機感が強い。安心感を与え、的確な情報発信をすべき

6.自治体への一括交付金
 自治体がある程度自由に使える一括交付金についても早急に検討すべき

7.PCR検査を的確に行う
 新型コロナウイルス感染症が疑われる方及びその患者を診察した医療機関の相談窓口「帰国者・接触者相談センター」を通して行うことが相当大きなボトルネックになっている。またセンターそのものが電話をかけても繋がらず、PCR検査が機能していない。
 センターを実際やっているのは地域の保健所や行政検査だが、地域の保健所がパンクの寸前にまで来ている。一方で、保険適用で検査を受けられることになっているが、一向にこの数字が増えていかない

8.マスクの増産・確保と1世帯(1住所)あたり2枚のマスク配布について
 マスクの供給について増産・確保を早急に行うべき。党本部にも、マスク2枚配布に関して沢山の苦情が寄せられている。「何の意味あるのかよく分からない」「コストがかかる」「家族が多いところはどうするのか」「手間も相当かかる」「一体何をやっているんだ」など。

9.野党要望の補正予算案への反映状況の確認
 来週にも政府は補正予算を閣議決定するのではないかと言われている。野党からの要望の反映状況の確認をするため、西村官房副長官と場の設定や協議方法について検討をする

10.テレワークの推奨
 在宅勤務をしたいという希望者に十分に応えられるようなメッセージの発信を

2020年4月2日_補正予算を含め取り組むべき対策について(緊急提言).pdf

20200402_170740_rsz.JPG

 協議会後、共同会派「立国社」の出席者は記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:マスクの話題について、与党側からの反応は

(逢坂)与党からも直接聞いてもらえばいいのですが、やはり与党もわれわれと同じ思いで、例えば医療用のマスクの需要というのは、ある一定程度、例年でこれぐらい使われているというのがあり、急に医療用のマスクの需要が増えるわけではない。したがって「その需要ぐらいちゃんと把握して、だったらそこにはこう配分をして、それ以外はこうなるみたいな、それぐらいのことはやらなきゃいけない」みたいな話を与党側からされており、われわれもまったく同感。これすらできていないのかと改めて確認をした上で、とにかく増産し確保することが大事だというのは与野党一致した声でした。

Q:今日、東京で95人以上の感染が確認されたということもあり、緊急事態宣言の必要性や、現状でどのように感じているかという議論はあったか

(逢坂)今日の協議会の中ではその議論はございませんでした。最終的な緊急事態宣言は総理も答弁している通り、総理自身が発するものであり、われわれとしては国会への事前報告と、国会で議論できる時間をしっかり余裕を持って、あらかじめ報告をしていただきたいというのが基本的な姿勢。

Q:マスクの増産要請について、官房副長官からはどのような回答があったか

(逢坂)副長官から具体的にはございませんでした。事務方からも特にない。マスクについては政府側から何の話もなく、与野党で「実はそういう実態なんだね」「これが必要なんだね」と。

(泉)工業会に入っていない中小のマスクのラインを製造する会社に、政府からはまだ要請が何も行ってないという話も聞いている。「あらゆるマスク業者、あるいはマスクのラインを製造する業者にも、しっかりと要請をしていくべきではないか」と言わせていただいた。

Q:第2回の協議会で、雇用調整助成金について政府側から「少し改善したい」という回答があったが、今回政府側から前向きな発言があったか

(逢坂)政府側から2枚の資料の提出があり、添付書類の簡素化、あるいは相談窓口の充実など、われわれの主張を踏まえて改善の方向である説明を受けております。それから支給要件についても拡充方向ということで説明がありました。

(泉)特に残業相殺は、前回われわれから具体的に述べたもので、今回それも「当面の間停止する」と向こうから答弁がありました。

Q:雇用調整助成金以外で、政府側から「こういったことをやっていきたい」といった話はあったか

(逢坂)役所側から具体的にこれをという話は、今日の協議会ではありませんが、これまでの総理答弁の中で、例えば給付金という話が出ています。
 われわれが求めている「減収に対する補填と要請がセットだ」という話。これは今日の衆院本会議の総理の答弁でも「できない」と言っていますが、一方で給付金という話が出てきました。給付金はわれわれの求めている減収の補填に繋がるものであるのかどうか。われわれが主張したことにより、給付金にも考えが及んできているのではないか。

Q:消費減税について、今回の中の提言ではどのような扱いになっているか

(逢坂)今回の中には「消費減税」ということでは必ずしもありませんが、「家計支援を制度的に確立し、所得再配分機能を回復して、中継所得者の底上げをするために給付付き税額控除の導入を含め、所得税、法人税、消費税など、広く税制を見直す」というのが、会派で今日出したペーパー(要請)の中身です。

Q:8%や5%など税率について話し合いはしたが、まとまらなかったということか

(逢坂)具体的な税率の話まで合同対策本部の中では議論にはなっていません。

Q:「広く税制を見直す」ということには減税も含んでいるのか

(泉)基本的には、消費税に関して増税を言っている話ではない。その文脈は、そういうことです。

Q:提言の中で「緊急対策期」と「活動再開期」と区分けをしている狙いは

(逢坂)病気に例えると、とにかく止血をしなければならない状況。大至急、止血をして、とにかく命を守る、企業を守る。その段階が「緊急対策期」。止血が終わり、具体的な治療に入ろうというのが次の段階、というイメージで加えています。

Q:現金給付について「10万円以上」と金額をまとめた狙いは

(逢坂)立国社で合同対策本部を始める初期の頃に、泉政調会長から国民民主党の考え方のペーパーをわれわれ他の3人に渡されております。その中にも10万円とございましたし、われわれ自身も大胆な給付をする、「広く大胆な給付」という言葉で当初言っていたので、今までの議論の経過も踏まえて「10万円以上」とさせていただいております。

Q:緊急事態宣言について、専門家等からは「出した方がいい」という声も上がっている。その点に関して野党としての考えは

(逢坂)緊急事態宣言を出すからには、やはり専門家のしっかりした裏付けが必要だと思います。しっかりした裏付けがあれば緊急事態宣言を出すのが道理だろうと思います。裏付けがあって、専門家が「こうこうこうで出すべきだ」と言っているのに出さないという選択肢はないのだろうと思います。

Q:これまでの要望の中には消費税という文言がなかったが、今回初めて入れた狙いは

(逢坂)狙いというよりも、この間、共同会派の税調、財金、経産の部会・部門がずっと議論を重ねてきており、そこでの幹部の皆さんの思いも踏まえて、今回の要望を作っておりますので、これまでの議論の積み重ねの結果と理解いただければと思います。