衆参両院の議院運営委員会で14日、西村経済再生担当大臣が新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づき47都道府県に発令していた緊急事態宣言について、39県で解除すると報告しました。これを受け、各党会派の質疑が行われ、衆院では武内則男議員、参院では斉藤嘉隆議員が質問に立ちました。
 緊急事態宣言が継続するのは、北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、京都、大阪、兵庫の8都道府県。期間は引き続き5月31日まで。基本的対処方針等諮問委員会で了承されたことを踏まえ、同日夕に開催予定の政府対策本部での正式決定を前に国会で報告されました(写真上は、質問する武内議員)。

 武内議員は、感染が疑われる場合に2週間の経過観察が必要ななか、大型連休の感染状況の正確な分析は21日頃に出るのではないかと指摘。31日まで延長と決めてたのが4日であり、それから1週間強で自粛状態から社会経済活動の再開と180度方針転換した根拠を示すよう求めました。

 西村大臣は、現時点のデータは4月末頃までのものであるとした上で、連休中は交通や通信事業者の位置情報をもとに新幹線・航空利用者が9割以上例年より減っていることなどから自粛が行われていると判断。また過去2週間で新規感染者0件が12県、1週間0件が22県あることなどから今回の判断を行ったと説明しました。
 連休の5月6日までのデータは5月21日頃に出るとして、改めて専門家の評価を受け、感染者が少ないところがあれば、その段階で判断していくと話しました。

 また武内議員は、今回の解除は、世界の解除への流れに乗り遅れてならないという空気感に乗じた方向づけだと指摘。第1次補正予算は「小出しで、小粒で、まったく不十分」だとして、解除したとしても野党が法案提出している事業者の家賃補助や学生支援などの対策と、PCR検査や抗体検査の拡大拡充などをやることが必要だと訴えました。西村大臣は具体的な対策は示さず、「迅速に引き続き全力で対応していきたい」と述べるにとどまりました。

 最後に「非常事態には、どっしり大きく構え、必要な対策、必要なことをすべて迅速に行っていかないと国民に信頼される政治や政府にはならない」と指摘、立憲民主党も、そういた覚悟と思いと決意をもって、全力で対策に取り組んでいくと決意を語りました。

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 斉藤議員は、そもそも緊急事態宣言の発令が遅く、結果的に当初6日までとしていた期間が5月末までになってしまったのではないかとただすと、西村大臣は、緊急事態宣言について専門家の意見を聞き慎重に判断する趣旨の附帯決議がなされていること、イタリアやニューヨークなどで、いわゆるオーバーシュート(爆発的な患者の急増)が発生したが、日本では緊急事態宣言を発令したことで新規感染者数が減少傾向になったことを挙げ、「発令のタイミングは間違っていなかった」と述べました。

 解除した地域の再発令がどのように行われるかと、今回解除がされなかった都道府県について、それぞれ独自の基準を設けているが、国が今回挙げた「10万人あたり1週間で新規感染者が0.5以下」という解除基準を下回らないと解除には至らないのかを確認。西村大臣は、解除に向けては、しっかり増加が抑えられているか、クラスター対策がされており濃厚接触者を追えるレベルであるかなどで判断すると説明、再発令については、当初の4月7日の発令よりも厳しい基準を設定し大きな波になってくれば発令すると述べました。

 斉藤議員は改めて、検査体制の重要性を指摘、総理のいう2万人の検査体制には程遠い状況が続いてるとして、検査体制充実の現状と見通しについてただしました。西村大臣は「必要とされる方が迅速に検査を受けれる体制を作っていかなければいけない」として、予算を投入し強化していくとともに、各地域の医師会などの協力も得て検査体制を整備をしていきたいと述べるにとどまりました。

 最後に斉藤議員は、不要不急の外出自粛や営業自粛など国民全体が感染症対策に大変な努力をしている状況のなかで、国会では検察官の定年延長規定にかかる法案が提出され、審議が混乱していると指摘。コロナ対策の担当大臣として、感染症対策に集中すべきこの時期にこのような状況になっていることの見解をただしました。西村大臣は、「与えられた仕事を全力でやっていく」「コロナ対策と経済対策に全力を挙げて頑張っていきたい」と述べるにとどまりました。