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2020年7月8日

【衆院安保委】イージス・アショア配備撤回など、篠原、本多両議員らが質問

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 衆院安全保障委員会で8日、閉会中審査が開かれ、共同会派「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」から小熊慎司、篠原豪、本多平直、屋良朝博各議員が質問に立ち、配備を断念した地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」など国の安全保障について、政府の見解をただしました。

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 篠原議員は、(1)香港国家安全維持法(2)「敵基地攻撃能力」議論――などについて質問しました。

 香港での反政府的な言動を取り締まる中国の「香港国家安全維持法」について篠原議員は、「一国二制度のもとでの高度な自治を50年間は変えないとした国際約束を反故にする行為」と指摘した上で、習近平国家主席の国賓来日の是非について政府の見解をただしました。

 若宮健嗣外務副大臣は、G7の外務大臣らで共同声明を発出し懸念を示したこと、香港が緊密な経済関係、人的交流を有する極めて重要なパートナーであり、一国二制度のもとに自由で開かれた体制が維持され、民主的安定的に発展していくことが重要だとの国の立場を説明。今後の対応については、「予断を持って申し上げることは差し控えたい」とした上で「引き続き関係国と連携をしつつ、中国側の適切な対応を求める」と述べました。習近平主席の国賓訪日については「今は具体的な日程調整をする段階にない」と答えました。

 篠原議員はまた、香港が世界有数の金融拠点であることを挙げ、米中の対立が深まることを懸念。日本の立場とどのように対処していくかをただしました。若宮外務副大臣は、「ご指摘になられた点は非常に重要なポイント」「情勢については極めて注視をしている」と述べ、「関係各国と緊密な連携をした上で適切に対応してまいりたい」と答えました。

 河野太郎防衛大臣に対しては、尖閣をめぐる東シナ海や南シナ海での中国海軍の動向への懸念を示し、これらの動向にどう対処していくかただしました。河野防衛大臣は、「力による一方的な現状変更を目論んでいると、国際社会から見られても仕方ないような動きというものが相次いで行われている」「日本として志を同じくする国々と一緒に、中国のそうした試みに断固反対をし、そうした試みには当然に高いコストがついて回ることを明確にしていかなければならない」と話し、「中国の軍事的な行為をきちんとチェックできる体制を作っていかなければならない」と答弁しました。

 「敵基地攻撃能力」の議論について篠原議員は「場合によっては非常に危ない議論になっていく」「敵基地攻撃は本当に覚悟が必要な話」と語り、米軍が進めるIAMD(統合防空ミサイル防衛)構想に、敵の航空ミサイル攻撃を未然に防止するための策源地攻撃が含まれていることから、日本が独自の敵基地攻撃能力を持つ場合のIAMD構想との関係について、河野防衛大臣をただしました。

 河野防衛大臣は、「敵基地攻撃能力の保有を前提とした仮定の質問にお答えするのは差し控えたい」とだけ答えました。

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 本多議員は、(1)イージス・アショアの配備撤回(2)「敵基地攻撃」論――などについてて問しました。

 イージス・アショアの配備撤回について本多議員は、総括を早急に行うように求めました。その理由として、イージス・アショア導入の経緯も官邸主導で不透明だったことを挙げ、撤回表明を受け、にわかに代替策の議論が始まり、敵基地攻撃論なども出てきていることから、次の意思決定が総理の思いつきなどで行われないよう求めました。

 また本多議員は、イージス艦を代替策の議論とするために、イージス艦の体制、特に人繰りについて防衛省に以前から資料を求めているにも関わらず概念図さえ出てこないことを指摘すると、河野防衛大臣は、「運用の手の内をおおっぴらにすることはできないが、おっしゃることもよく分かる」「人繰りが苦しい苦しいと言っているだけで、流れがわからなければ議論ができないというのは、その通りでございますので、ちょっと考えさせていただきたい」と答えました。

 さらにイージス艦について、ミサイルの搭載可能数に比べ、実際の搭載数が少ないとの指摘があることを取り上げ、予算の関係で最大限積むことは難しいことに理解を示す一方、自民党などの議論では敵基地攻撃論などが出てくるものの、こうした現実の問題への指摘がなされないことを批判。河野防衛大臣に現状についてただしました。

 河野防衛大臣は、「誘導弾の総数、あるいは搭載数、これは手の内でございますから、申し上げるわけにはいきませんが、誘導弾の数が重要というのはまったくその通りでございまして、麻生財務大臣にもそういう議論をしているところでございます。そこについては来年度の概算要求にしっかりやってまいりたい」と答えました。

 また本多議員は敵基地攻撃について、湾岸戦争やイラク戦争の時のアメリカでさえ完璧にできなかったという研究を取り上げ、島嶼防衛にも非常に大変な力を注がなければならない状況であると指摘、敵基地攻撃論に否定的な考えを示しました。

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