政策集一覧Policies 2021

東日本大震災
からの復興

重点政策

原子力災害被災地域の復興に向けて

帰還困難区域の復興・再生

  • 帰還困難区域での特定復興再生拠点区域の整備については、除染や家屋解体等で発生した廃棄物の処理を国が責任を持って確実に対応する仕組みを構築します。さらに、生活環境の整備、産業・生業の再生に向けて十分な予算を確保し取り組みます。
  • 拠点区域外については、各自治体の意見を尊重し、丁寧に協議を重ね、避難指示解除のための具体的方針および必要となる事業費用および財源を早急に示すとともに、具体的に予算措置を講じ、将来的に帰還困難区域全ての避難指示を解除します。

ALPS処理水の処分方法および風評被害対策

  • ALPS処理水の処分方法については、地元や関係者の理解を得ず、原発敷地内から海洋放出されることが決定されましたが、この方針を見直します。当面は地上保管を継続し、トリチウムの分離や放射能濃度の低減など技術開発による根本的な解決策や、福島やその周辺自治体のみに負担を強いることのない処分方法の検討を徹底的かつ具体的に進めつつ、国民的議論を経た上で処分方法を決定します。そして、いかなる処分方法が決定されたとしても、あわせて具体的かつ実効性のある風評被害対策を実行します。

福島県外避難者への支援継続

  • 避難、居住、帰還といった選択を、被災者が自らの意思によって行うことができるよう、国が責任を持って支援しなければならないと定める「子ども・被災者支援法」の下、福島県外避難者に対して、その生活実態を踏まえ支援を拡充し継続します。

地震・津波被災地域および被災地全体の復興に向け

復旧・復興に要する人的支援の継続

  • 災害公営住宅入居者などで孤立・孤独死防止のための見守り・心のケア・生活支援の実施や交流の場の確保が求められていることから、人的支援、民間支援団体などへの支援を継続します。

復興に取り組むNPO等への支援強化

  • NPO等は、きめ細かいニーズ把握や伴奏型の支援に「絆力」(きずなりょく)を活かした復興・被災者支援の実績があることから、移住人口や関係人口の増加、地域内の人のつながりの強化に結びつく取り組みに対し財政的な支援を拡充するとともに、事業運用の柔軟化を図ります。

被災地の創造的復興に向けて

地域の活力と持続可能性の向上に向けた移住・定住等の促進

  • 被災地の復興を支える移住者を増やすため、被災自治体への移住者(帰還者を含む)の推移を把握し、事業の継続的改善に活用します。さらに移住したいと思われるような魅力ある地域となるよう、関係自治体の取り組みに対し財政支援を含めバックアップします。
  • 特に若い世代の東北6県へのUターン、Iターン促進施策を強力に推進するなど、東北地方の人口減少対策に取り組みます。

福島県を「グリーンリカバリー」の牽引役へ

  • 一日も早い原発ゼロ社会の実現を目指し、福島県を再生可能エネルギーや新エネルギー社会を切り拓く先駆けの地とするため、福島県発の技術開発や社会モデルの構築に向け強力に支援します。

原子力災害被災地域の復興に向けて

原子力災害被災地域の復興

  • 避難地域の復興については、避難指示が解除された地域の医療・介護・福祉、子育て、教育、交通、買い物等の生活環境整備や、産業・生業の再生、新産業の創出、心のケアや地域コミュニティの再生等をさらに進めていきます。
  • 帰還促進や移住の促進を継続して支援するとともに、先例にとらわれない発想のもと、地域の再生・活性化に向けたあらゆる施策を講じ、人口減少や高齢化・過疎化など、地方が抱える社会課題を先進的に解決するモデル地域となるよう取り組みます。
  • 区域外避難者も含めた被災者の希望と生活実態に即した経済支援を含む総合的な支援の継続など、被災者の生活再建支援を継続的に実施します。

帰還困難区域の復興・再生

  • 帰還困難区域での特定復興再生拠点区域の整備については、除染や家屋解体等で発生した廃棄物の処理を国が責任を持って確実に対応する仕組みを構築します。さらに、生活環境の整備、産業・生業の再生に向けて十分な予算を確保し取り組みます。
  • 特定復興再生拠点区域外については、各自治体の意見を尊重しながら、丁寧に協議を重ね、必要な除染・家屋解体などを含む避難指示解除のための具体的方針、必要となる事業費用と財源を早急に示すとともに、遅くとも2022年度予算から具体的に予算措置を講じ、出来るところから着手し、将来的に帰還困難区域全ての避難指示を解除します。

原子力発電所の廃炉について

  • 東京電力福島第一原子力発電所の事故による原子力緊急事態宣言は、いまだに解除されていません。廃炉は福島の復興の大前提であり、安全を最優先に慎重に廃炉作業を進めていかなければなりませんが、燃料プールからの核燃料や燃料デブリの取り出し等、廃炉工程の遅れが生じています。東京電力とともに、廃炉作業の現状や今後の見通しを可能な限り情報発信するとともに、必要に応じて廃炉工程を見直します。
  • 廃炉作業については、地元企業の人材や技術を積極的に活用するとともに、作業員が安心して働くことができるよう、個々人の被曝(ひばく)線量を一元的に管理できるシステムの構築を含め、労働環境の整備全般について東京電力に不断の改善努力を求め、国も一体となって取り組みます。
  • 廃炉が決定されている東京電力福島第二原子力発電所については、安全かつ確実に廃炉作業を進めます。
  • 原発事故の一刻も早い収束、被災者への責任ある対応を徹底するため、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の組織を改編します。これにより、廃炉措置、被災者支援を東京電力から切り離し、国主導で実施します。
  • 福島県に廃炉技術および放射性廃棄物の保管管理、放射能影響モニタリング、放射能の健康影響等をテーマとする研究施設を誘致、原子力技術者の育成拠点として環境整備を進めます。世界の原子力研究者の英知を結集し、原発事故の早期収束を実現します。

ALPS処理水の処分方法および風評被害対策

  • ALPS処理水の処分方法については、地元や関係者の理解を得ず、原発敷地内から海洋放出されることが決定されましたが、この方針を見直します。当面は地上保管を継続し、トリチウムの分離や放射能濃度の低減など技術開発による根本的な解決策や、福島やその周辺自治体のみに負担を強いることのない処分方法の検討を徹底的かつ具体的に進めつつ、国民的議論を経た上で処分方法を決定します。そして、いかなる処分方法が決定されたとしても、あわせて具体的かつ実効性のある風評被害対策を実行します。

中間貯蔵施設事業について

  • 中間貯蔵施設については、引き続き地権者に寄り添った対応を行うとともに、大量の除去土壌等の輸送が継続することから、輸送の安全性を確保し実施します。
  • 中間貯蔵施設で保管されている除染土壌等について、30年以内に福島県外で最終処分を完了するため、国民全体の理解を得ながら最終処分の予定地選定を含め、目に見える形で責任を持って取り組みを確実に進めるとともに、使用済核燃料の最終処分に関して国の責任を明確にします。

福島県外避難者への支援継続について

  • 避難、居住、帰還といった選択を、被災者が自らの意思によって行うことができるよう、国が責任を持って支援しなければならないと定める「子ども・被災者支援法」の下、福島県外避難者に対して、その生活実態を踏まえ支援を拡充し継続します。

原発事故等による避難者の実態把握の調査について

  • 国や県、市町村による避難者数の集計手法が統一されていないことが適切な支援を困難にしていると考えられることから、国主導で、県や市町村と連携して適切な調査を行い、十分な実態把握をし、避難先の自治体に住民票を移した避難者についても支援をつなげていきます。

風評払拭対策について

  • 震災から10年を経てなお風評被害が続いていることを踏まえ、これまでの風評払拭(ふっしょく)のための取り組みを総点検し、リスクコミュニケーション対策を抜本強化します。特に、学校での放射線教育の重要性を踏まえた取り組みを図ります。

水産業の支援

  • 福島県の漁業の試験操業が2021年3月末に終了しましたが、年間水揚げ量は震災前の2割にも回復していないことから、風評対策や漁獲量増加に向けた取り組みを強化します。また、水揚げ量の増加や流通の促進につながる水産業施設整備を支援します。

営農再開に向けた支援

  • 原子力被災12市町村では営農再開面積が3割にとどまることから、引き続き農業者へきめ細かい支援を行い、担い手不足解消等のための取り組みを進めます。

森林・林業の再生

  • 森林と林業・木材産業の再生に向けて、「ふくしま森林再生事業」を引き続き継続するとともに、対象地域を県内全域に拡大します。
  • 里山再生モデル事業の検証を踏まえながら、除染や森林整備など里山の再生に国が責任を持って取り組みます。
  • 野生きのこや山菜については、新たな検査技術の開発などに取り組み、基準値を下回るものについては出荷が可能となるよう、さらなる検討・研究を進めます。

ADR和解仲介案の尊重

  • 東京電力は東日本大震災の被害者が早期に生活再建を実現するために「3つの誓い(①最後の一人まで賠償貫徹、②迅速かつきめ細やかな賠償の徹底、③和解仲介案の尊重)」を立て、原子力損害賠償紛争解決センターから提示された和解仲介案の尊重を掲げているにもかかわらず、中間指針との乖離(かいり)を理由に和解仲介案を拒否する件数が多いことから、「3つの誓い」を厳守するよう東京電力を指導監督します。

事故原因究明

  • 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)を復活させ、事故原因の徹底究明、事故に対する責任の明確化に取り組みます。

健康管理・被害補償・安全確保

  • 被災者の希望に応じた健康診断の実施と情報の適正管理、健康被害の早期認定と補償の実施など、被災者の健康被害に関するフォローを徹底します。
  • 福島県民の健康管理については、国が責任を持って取り組むよう、強力に求めていきます。また、東京電力福島第一原発事故による汚染地域の住民・事故収束現場作業員等に対し、健康管理手帳を交付し、年1回の健康診断を生涯にわたり受けられること等を定める法律の制定を目指します。
  • モニタリングポストについては、放射能汚染の状況を知る上で重要な施設であり、今後も地域住民の安心安全の確保のために設置・管理を継続することとします。

原子力損害賠償法

  • 原子力損害賠償法を抜本改正し、被害者の保護を原子力損害の賠償に関する法律の唯一の目的とすることを検討します。

子ども医療・ケア、帰還支援

  • 福島県の子どもがいつでも安心して医療を受けられる環境、子どもを産み育てやすい環境等を整備します。
  • 子どもの心身のケアを長期的・継続的に行い、未来を担う子どもたちの声を復興事業に反映させます。また、健康や将来に対する不安を払拭できるよう、「子ども・被災者支援法」に基づき、健康調査の強化、18歳以下の医療費無料化、母子・父子避難者への支援、帰還支援などを進めます。さらに、福島再生を担う豊かな人材を育成するため、福島でのさまざまな教育・研究活動への支援を強化します。

地震・津波被災地域の復興に向けて

被災跡地と公共施設の有効活用

  • 公有地と民有地がモザイク状に分布する被災跡地を復興事業に有効活用するため、行政機関が民有地を簡易迅速に利用できるようにする「復興特区法改正」の成立を、また、相続人が確定していない被災跡地を円滑に処分できるようにするため、不在者財産管理人に関する民法の特例等を定める「土地処分円滑化法」の成立を図ります。
  • 改築・新装された文化施設やスポーツ施設について、維持修繕を確実に実施できるようにするため、国は多様な収益機会を提供します。

復旧・復興に要する人的支援の継続

  • 心のケアの相談件数が高止まりであり、特に災害公営住宅入居者の孤立・孤独死防止のための見守り・心のケア・生活支援の実施や交流の場の確保が求められていることから、人的支援、民間支援団体への支援を継続します。
  • 災害公営住宅では家賃負担上昇による退去者の増加や若い世代の収入超過による退去が発生しており、コミュニティの担い手不足につながるなど、復旧・復興の阻害要因にもなっていることから、一人暮らしの高齢者や障がい者、高齢世帯などの見守りを行う入居者や、自治会の担い手が収入超過により退去することのないよう、家賃の上昇を緩和するなど実情に合わせて柔軟に対応します。

被災した地域公共交通への支援

  • 地域の生活交通を担うバス事業者と離島航路事業者については、今後も利用者の減少などに伴う欠損額の増加が見込まれることから、引き続き支援の継続と十分な予算措置を講じます。また、住民バスに対する補助が大幅に減少し、市町村の財政負担が増大していることから、「被災地特例」が終了した路線バスと合わせた一体的な路線の見直しを見据え、十分な財政支援を講じます。

中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業・事業復興型雇用確保事業の延長

  • 復旧に必要な土地造成の遅れに伴い、2021年度以降も対象地域を縮小することなく、グループ補助金の募集と財政措置を講じます。また、造成の遅延による事業所再建計画の変更などは柔軟に対応するとともに、事業復興型雇用確保事業の実施期間を延長します。

福島県以外の指定廃棄物の処理について

  • 福島県以外の指定廃棄物の処理については、地元の理解を得つつ、国が責任を持って適正に処理するよう取り組みを進めます。

被災地全体の復興に向けて

復興庁の本来機能の発揮

  • 復興大臣がリーダーシップを執ることにより、被災自治体からの要望をワンストップで受け、「復興の司令塔」として復興事業を統括するとした設立趣旨に適う本来機能を発揮します。
  • 年月の経過とともに多様化する被災地・被災者のニーズに応えるために、今まで以上に地域に寄り添いきめ細かい復興支援を行います。また、わが国を地方分散型社会に移行する上で有為な人材を育成するため、テレワークも活用して出先機関に人員をシフトさせます。
  • 本庁の司令塔機能を強化するために、各省から出向で人材を受け入れる場合は、出向元が関わる復興事業の制度を熟知し、被災地と被災者に寄り添った制度の運用と見直しへの意欲があるかを確認します。

農林水産物等の輸入規制への対応

  • 東京電力福島第一原子力発電所事故により、いまだに中国・韓国・米国など、諸外国による農林水産物等の輸入規制が行われています。わが国の農林水産物等の安全性の信頼回復を図るとともに、一刻も早く規制が撤廃されるよう積極的に働きかけます。また、輸入規制によって大きな被害を受けている農林水産物については、規制撤廃に向けた取り組みを推進するとともに、国内外での消費拡大を図るため積極的に支援します。

震災遺構の整備と長期的保存、語り部など伝承活動への支援

  • 震災の記憶の風化を防ぎ、教訓を後世に伝えるため、震災文化財をそのまま残すなど、維持・保存にも従来とは異なる手法・技術も求められることから、長期にわたる財政的支援を講じます。また、教訓を活かした内容とするため、語り部など伝承活動や教訓を活かした防災教育活動など、ソフト事業の継続に対する人件費等をはじめとした財政支援も強化します。特に、風評被害についての実態等についても記録を残し払拭に努めます。
  • わが国が世界の震災・津波対策の向上に貢献するよう、東日本大震災地震津波防災ミュージアム等を、最大の被災県である宮城県に整備します。

復興・被災者支援に取り組むNPO等への支援強化

  • 地域課題の解決に取り組む企業やNPO等のマンパワーを強化するため、被災者以外の人材を雇用した場合でも「事業復興型雇用確保事業」により人件費等を補助します。
  • NPO等は、きめ細かいニーズ把握や伴奏型の支援に「絆力」(きずなりょく)を活かした復興・被災者支援の実績があることから、移住人口や関係人口の増加、地域内の人のつながりの強化に結びつく取り組みに対し財政的な支援を拡充するとともに、事業運用の柔軟化を図ります。また、被災10年が経過する中で、寄付や助成等が減少し、さらに新型コロナウイルス感染症の流行により経済状況が悪化していることから、各種補助事業についても継続します。

自治体職員等への支援の継続

  • 今もなお復興業務を進めるためのマンパワーが不足していることから、復興の担い手である自治体職員等への心のケア等の支援を継続し、自治体ごとのニーズに対応した全国からの応援職員の派遣をはじめ人材確保のための取り組みを拡充します。

災害援護貸付の償還困難者への支援

  • 債務者からの要請に基づいて債務免除や償還期限の延期を行った市町村に対し、財政負担の軽減に資するよう、災害弔慰金法、地方自治法、債権管理法の規定を見直します。

災害関連死について

  • 災害関連死は、被災県ごとに申請件数に対する認定率が異なるため、統一的な取り扱いができるようその基準を作成し公表することを定める災害弔慰金法改正案の成立を図ります。

感染症対策について

  • 新型コロナウイルス感染症の拡大が、復興途上にある被災地の復旧・復興に影響を及ぼしている現状を踏まえ、その状況把握に努め、各産業に対する支援策の拡充を検討するとともに、支援策から取り残される人がひとりも出ないよう被災者に寄り添って対応します。
  • 新型コロナウイルス感染症の影響を受けている復興途上の被災地で、生活を支えるエッセンシャルワーカーへの支援を充実させます。さらに、経済的に困窮した学生が修学を断念することがないよう、万全の策を講じます。

2021年2月13日福島県沖地震被災者への支援について

  • 2021年2月13日に発生した福島県沖地震の被災者が、一日も早く元の生活に戻れるよう復旧に全力を上げるとともに、心のケア対策にも万全の策を講じます。
  • 2月13日の地震や今後起こり得る地震についての復旧について、東日本大震災で講じられた復旧・復興事業のスキームや復興特別会計を活用できるようにします。また、被災事業者の復旧や事業再建に向けて、柔軟かつ万全の支援策を講じます。
  • 今後10年程度余震が続く恐れがあることから、さらなる防災・減災対策のため、政府は、自治体によるハザードマップや避難行動要支援者の個別計画等の作成等について財政措置を含めて支援します。

株式会社東日本大震災事業者再生支援機構の新たな活用

  • 東日本大震災後に借入を重ね、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大や余震により苦境に陥っている被災者に対しては、二重ローン対策を行ってきた株式会社東日本大震災事業者再生支援機構がこれまで培ってきたノウハウを生かしつつ、既存の支援先か否かを問わず、被災者の債権買い取りや出資をできるよう制度を改善します。

東日本大震災からの復興施策の検証と防災教育の徹底

  • 震災から10年が経ち、これまでの復興施策を被災者の意見を踏まえ第三者委員会で検証し、支援のノウハウや災害関連死等の課題を取りまとめ、今後起こり得る大規模災害に生かせるよう、関係者に周知し、次世代へ継承します。
  • 震災の教訓を踏まえ、教職員を含めた学校での防災教育を徹底します。また、全国的に毎年のように台風や豪雨などに見舞われていることから、被災地においてもハードおよびソフトの両面で、防災についてあらためて再点検を実施します。
  • 予算の使途の点検、事業の効果検証等を行うなど、これまでの復興事業の総括を実施し、その総括結果に基づき、災害対応法制・組織体制などを見直し改善につなげます。

被災県に対する教職員定数の中・長期的な加配措置、就学・教育支援

  • 時間の経過とともに、児童生徒を取り巻く家庭環境や生活環境の問題が多様化・複雑化しています。学校現場の実情に応じた教育復興加配教職員の定数措置を継続し、政令加配定数を基礎定数化します。
  • 避難生活の長期化等により保護者の生活基盤が回復せず、就学が困難になった児童生徒の教育を受ける機会を十分に確保するため、「被災児童生徒就学支援等事業」の就学援助事業、奨学金事業および私立学校の授業料等減免事業について、中長期的に必要な予算を確保します。
  • 風評をもとにする被災地の子どものいじめをなくします。また、東日本大震災・原発事故に起因する不登校やいじめ等により学校生活に困難を抱える子どもへの支援体制の強化および学校・教育委員会への指導の徹底に取り組みます。
  • 震災孤児・遺児に対する公的支援は、財政措置は当然ながら、地方公共団体、里親、支援施設に任せきりにせず、家庭内、学校での状況の把握、サポートについて国が責任をもって支援します。

医師偏在解消

  • 復興の障害となっている医師の地域偏在の解消など東北地方の地域医療の課題解決に向けて取り組みます。

コミュニティFMの活用

  • 過疎地で1人暮らしを続ける被災者などにとってコミュニティFMは孤独感を緩和し地域情報を入手する上で重要であるため、採算の厳しい被災地のコミュニティFMに財政支援を行います。

被災地の創造的復興に向けて

地域の活力と持続可能性の向上に向けた移住・定住等の促進

  • 被災地の復興を支える移住者を増やすため、被災自治体への移住者(帰還者を含む)の推移を把握し、事業の継続的改善に活用します。さらに移住したいと思われるような魅力ある地域となるよう、関係自治体の取り組みに対し財政支援を含めバックアップします。
  • 特に若い世代の東北6県へのUターン、Iターン促進施策を強力に推進するなど、東北地方の人口減少対策に取り組みます。
  • 復興の推進に当たっては、ジェンダー平等の観点や障がい者の視点を尊重しながら取り組みます。
  • 地域内での住宅再建を後押しするため、住宅の再建等の際の支援金の上限と国庫補助率の引き上げを行う「被災者生活再建支援法改正案」の成立を図ります。
  • 漁獲高の激減と魚種の変化により、漁業の継承や新規参入が困難になっているため、継承者や新規参入者の初期投資を補助します。

福島県を「グリーンリカバリー」の牽引役へ

  • 一日も早い原発ゼロ社会の実現を目指し、福島県を再生可能エネルギーや新エネルギー社会を切り拓く先駆けの地とするため、福島県発の技術開発や社会モデルの構築に向け強力に支援します。
  • 水素社会の実現に向け、福島県で関連技術の開発や普及に向けた環境整備の実証に取り組み、世界をリードする「ふくしま水素モデル」を構築します。
  • エネルギーの地産地消によって地域社会の再生と防災化を図る新たな「ふくしま地産地消モデル」を目指し、先例にとらわれない大胆な取り組みを展開します。そのために必要な送電網整備については、財政措置を含め強力に支援します。
  • 福島県が掲げる2040年頃を目途に、県内の一次エネルギー供給の100%相当以上を再生可能エネルギーで生み出すとした目標について、大幅な「前倒し」が可能となるよう県と協議して強力に後押しします。

国際教育研究拠点の整備

  • 今後策定する基本構想については、本拠点の実現に向け、具体的な機能や関係者の役割分担等を明らかにし、検討に当たっては、地元の意見を十分に踏まえるようにします。
  • 新法人設置の検討については、トップの人選が重要なポイントとなることから、その招へいにあっては政府を挙げて取り組み、あわせて、世界レベルの研究拠点を目指しつつ、その得られた研究成果を、雇用を含めた地域経済へ波及させます。
  • 新拠点の立地地域の選定については、既存組織との連携、生活環境、交通アクセス等の整備状況を重視し、参加する大学・企業等の意向も踏まえながら、地元自治体の意見を尊重します。

国際リニアコライダー等の誘致

  • 「新しい東北」に資する国際リニアコライダー(世界最大級の電子・陽電子衝突型線形加速器の開発計画)等の国際研究開発プロジェクトが被災地に誘致されるよう、関係機関と連携、協力します。

新型コロナウイルス感染症収束後における東北への観光支援

  • 被災地域に対する海外からの誘客、修学旅行等の団体旅行誘致などの地方の取り組みを支援し、「東北観光」を重点的に位置付けるとともに、国際会議やスポーツ大会等の大規模イベントの東北開催について特段の配慮を行い被災地域全体への来訪を促進します。