立憲、自民、公明、維新の政務調査会長らは11月24日午前、国会内で旧統一教会による高額献金などの被害者救済のため、今国会での法案成立を目指し9回目の協議会を開催。立憲・維新から、被害者救済新法を実効性あるものにするための要請を行いました。

 協議会出席後、記者団の取材に応じた長妻昭政務調査会長は、政府の救済法案(新法)の概要が15日に示されてから、被害者弁護団や被害者から「政府の概要は被害者救済にほとんど使えない」との声が多いと指摘。同じ認識のもと、協議会の場で改めて要請の文書を提出したと語りました。

 要請は、政府与党に対し実効性のある新法となるよう踏み込んだものにしてもらいたいとした上で、(1)いわゆるマインド・コントロール下にあり、困惑せずに自ら進んで行う寄付等は対象外となっている(2)個々の寄付ごとに禁止行為かどうか一連の流れを立証することが基本となるため被害者救済は困難(3)家族等第三者による救済は、本人が無資力でなければならず、家族の範囲も現行と変わらず、取り戻す金額も扶養請求権等に限定される。家族の範囲を広げ、取り戻すことのできる寄付等の範囲を拡大すべき(4)借金や居宅売却の「要求」を禁止しているに過ぎず、あまりにも狭すぎる。寄付等の定量的な目安を資産・収入・生活の状況等を考慮しつつ設けるべき(5)法人のみが対象であり、旧統一教会の実態も踏まえ、個人も対象とすべき(6)霊感商法が除外されているので含めるべき(7)取消権の行使期間が10年と短すぎる。行使期間について民法(20年)に揃えるべき――としています。

被害者救済新法を実効性あるものにするための要請_20221124.pdf

 次回協議の日程は、自民・公明の与党側から決められないとの話があり、立憲・維新からは、新法の要綱が出来上がり次第、もしくは出来上がる前に速やかに行うよう求めました。