日本では、女性の平均賃金水準は1989年には男性の約6割(※1)、現在も7割台にとどまっています。女性の平均賃金が男性より低いのは世界共通ですが、諸外国と比べても日本の男女の賃金格差は大きく、OECD平均の倍の開きがあります(※1)。

 その大きな一つの要因として、非正規雇用に占める女性の割合は約7割(※2)も占め、しかも女性の非正規の平均賃金は約19.9万円(男性の正規雇用の平均賃金は約35.4万円、女性の正規は約27.6万円、男性の非正規は約24.8万円)(※3)にとどまる等処遇の格差が指摘されています。同じ価値の仕事でも、非正規雇用などを理由に賃金が低くなることが多く不公平です。

 立憲民主党は、女性の正規雇用化、賃金上昇に向けて取り組み続けています。まずは立憲民主党が提出した「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律等の一部を改正する法律」(非正規雇用処遇改善法)を制定します。法律には、合理的と認められない待遇の相違を禁止すること、待遇格差の是正は正規雇用の待遇を低下させるのではなく、非正規雇用の待遇の改善によって行われるようにすること等を盛り込み、現行の同一労働同一賃金の法制度の不備を改めます。

 その上で、ILO第100号条約の遵守徹底を図るため、職務にふさわしい待遇を設定するための職務の価値の評価方法の調査研究等を進め、同一事業主の下だけでなく、産業間・地域間・企業規模間においても同じ価値の仕事をすれば同等の賃金が支払われることを確保し、処遇格差の是正が図られるよう、「同一価値労働同一賃金(均等待遇)」の法定化を目指します。

【政策解説】立憲民主党は雇用におけるジェンダー平等を進めます

非正規雇用の退職金や賞与等の改善を目指す

(※1) 男女間賃金格差(我が国の現状)内閣府男女共同参画局

(※2)労働力調査(基本集計)2022年平均結果

(※3)令和4年賃金構造基本統計調査