アフリカ生まれ、香港育ち、東京で大学卒業後、外資系銀行や都市計画のコンサルタント会社で勤務した後、全く地縁も血縁もない大分県に単身で移住し、湯布院町議会議員を1期、由布市議会議員を3期と14年にわたって自治体議員を歴任。地方自治の充実を目指し日々活動する小林かやこ(こばやし・かやこ)大分3区総支部長に寄稿してもらいました。

■私たちの手に本当の民主主義を取り戻さなければならない

 27年前に湯布院町(現・由布市)に移住し、住民主導のまちづくり活動に関わってきました。その後、湯布院町の市町村合併問題で合併反対を唱え住民運動を主導。合併を阻止すべく町議会議員に出馬し、初当選したのが政治に関わるきっかけでした。

 自治体議会の現場で徹底的に地方自治を学び、「地方自治は民主主義の学校」の言葉の通り、地方自治を通してこの国の民主主義のあり方を深く考えるようになりました。

 今の日本は、民主主義が危機にあると感じています。長年にわたる一強多弱状態下の自民党政権の慢心が、この国の政治をゆがめてきました。国民の方を見ない、国民の声を聞かない、議論をしない、「見ざる、聞かざる、言わざる」の政治を止めて、私たち一人ひとりの声、地域隅々の声がきちんと反映される「まっとうな政治」によって、私たちの手に本当の民主主義を取り戻さなければならないと強く思っています。

■誰もが幸せになれる、安心して暮らせる社会づくりを目指したい

 失われた30年の間にこの国では格差・分断が広がり、格差社会になってしまいました。雇用や所得の格差、経済格差、教育格差、医療や社会保障の格差、人権やジェンダー格差が、社会のさまざまな面で広がっています。私は社会の格差を是正し、誰もが幸せになれる、安心して暮らせる社会づくりを目指したいと思います。新自由主義による競争社会ではなく、皆が支え合い、認め合いながら共に生きる優しい社会を目指す、そのためにはセーフティーネットとなる公共社会福祉政策の充実が重要だと考えます。

■地域の隅々にまで光の当たる国づくりを進めたい

 大都市と地方の格差の広がりにも懸念しています。日本は北から南まで、実に多様な文化や風土や気候に富んだ豊かな国土を有しています。しかし、東京一極集中、国の中央集権化が進むことで、地方では少子高齢化・過疎化が進み、耕作放棄地も増え、山林は荒れ、地域を守る人がいません。地方財政は逼迫(ひっぱく)し、「消滅可能性自治体」などと言われる地域も増えています。また自治体議員の成り手不足も深刻です。それによって民主主義の根幹である地方自治の担い手が減り、地域が衰退していくことで、この国の自治のあり方をも変えてしまいます。

 私は、日本の農山漁村や中山間地域の地域活性化にもっと集中的に取り組み、それぞれの地域の特性、環境や地域の実態に即したきめ細やかな政策づくりを進め、地域の隅々にまで光の当たる国づくりを進めたいと思います。

 そのためには、地域のことは地域で決められる、民主主義の原点である地方自治の充実が何より重要です。地方分権を進め、国と自治体を本当の対等関係に戻していく、その関係づくりも進めたいと思います。

■大分から日本の政治改革の国民運動を興す

 来るべき衆院選では、大分から政治の流れを変える、今こそまっとうな政治へ、そして私たちの手に本当の民主主義を取り戻す。この思いの限りを訴えて、日本の政治改革の国民運動を興す思いで、多くの同志とともに挑んでいきたいと思っています。