枝野幸男代表は11日、前日に続き湯原俊二鳥取2区総支部とともに米子市で地域の声を聞いて回りました。朝は「全国Challengedアクアスロン皆生大会」を視察。湯原総支部長後援会との懇談会に参加した後、地域食堂で昼食をいただきながらDV被害者の支援についてのお話を伺いました。午後は、米子市文化会ホール前広場で行われた「フラワーデモとっとり」に参加し、浜田妙子県連代表ら女性県議の皆さんと意見交換を行いました。

■地域で支えるスポーツ大会

開会式での選手宣誓

 日本のトライアスロン発症の地、皆生で開催される「全国Challengedアクアスロン皆生大会」は今年で14回目。例年、障害児・障害者が水泳とランの競技に挑みますが、今年は新型コロナ感染拡大防止のためランのみになりました。枝野代表、湯原総支部長は大会の運営に係る方々から障害のある方と地域住民がスポーツを通じてお互いの理解を深め、一緒に大会をつくり上げる取り組みについてお話を伺いました。開会式を見学し、キッズ部門で力いっぱい走る選手を応援しました。

■1次産業と地域で必要な医療・介護等を維持し、地域での暮らしを成り立たせる

 次に枝野代表は、湯原総支部長の後援会の皆さんとの懇談会に出席し、新たな立憲民主党の結成を報告し、党が目指す社会について語りました。中曽根総理の時代に始まった規制改革は、小泉総理の郵政改革、そして安倍総理、菅総理と引き継がれていると振り返り、「強いものを競争させてもっと強くすることには成功したかもしれない。しかし、競争すれば負ける人もいるわけで、自己責任を負えと言っても無理がある。中曽根さんの時代は規制改革をなくせということだったが、もう時代が違う」と述べ、お互いに支え合う社会を目指し、自民党に代わる選択肢を示したいと語りました。

 1次産業について「安倍政権は強い農業を強くして世界と競争できる農家をより強くすることには成功したかもしれない。しかし、競争だけでよいのか、世界との競争に勝てる農業者だけでいいのか。近年、気候変動の影響もあると言われるが、森林の水を貯える力が落ちたことで土砂崩れなどの災害が起きている。森林管理をすればそれを防げる。お金が儲からなくても、災害を防ぐという価値がある。そのように住民みんなに価値のあることは、みんなで支えるべきだ」と語りました。民主党政権で始めた戸別所得補償制度について「安倍政権で縮小され、とうとうなくなってしまった。これをもう1度やりましょう」と訴えました。

 また、地域で暮らしていくのに必要な病院、介護施設等は職掌せずに維持し、そこで働く人の賃金を引き上げるべきだと主張しました。戸別所得補償のある農業と地域に必要な医療・介護などに従事することで、家族として故郷での生活が成り立つ、暮らしていける、と地域での生活のモデル像を示しました。

 参加者からは、支持率を上げる取り組みや具体的な政策の提示の必要性、税金の無駄づかいをなくしていくべきではないか等の意見があげられました。

■DV被害者に寄り添う「地域食堂」の取り組みを聞く

 次に、鳥取県生協ココステーション内で開れている「出会い・ふれあい・支え愛・笑顔サポート さちカフェ」を訪ね、栗ご飯、芋煮汁、おからサラダ、ゴマ大福など手作りの昼食をいただきながら、DV被害者支援に取り組んでいる伊藤ひろえ米子市議からお話を伺いました。さちカフェは月に1度開催され、DV被害者の相談にのったり、語り合える場となっています。伊藤市議から、DV被害者がおかれている状況を説明し、離婚したくてもできない人に対する児童扶養手当、賃貸住宅や公営住宅の保証人、公営住宅への入居、長年の暴力による心身への被害、そうした家庭環境の子どもへの対応など、制度の改善・改正を要望を受けました。

■フラワーデモとっとりに参加

左から尾崎薫県議、枝野代表、浜田妙子県連代表・県議

 性暴力に反対するフラワーデモは毎月11日に全国的に開催されていますが、今回は自民党議員の「女性はいくらでも嘘をつける」発言に対し辞任を求める署名が13万筆以上が集まったものの、自民党が受領を拒否していることに抗議して行われました。鳥取県内では米子市を含め3か所で行われました。枝野代表は、米子市文化ホール前に集まった数10人とともに、「性暴力を許さない」と書かれたパネルを掲げ、サイレントデモに参加しました。

 その後、枝野代表は浜田妙子県連代表ら女性県議会議員らと懇談し、性暴力被害者支援法案や刑法改正、緊急避妊薬の薬局での販売解禁を巡る動き、若年層にアピールする発信の方法やSNSの使い方などについて意見交換を行いました。また、党として女性議員を増やすために必要な取り組みについても話し合いました。