福山幹事長記者会見
2020年10月20日(火)16時16分~17時10分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/-SfoYJwv8Q4
■冒頭発言
■質疑
- 衆院選 候補者擁立・調整について(1)
- 教育現場における暴力等の問題について
- 衆院選 候補者擁立・調整について(2)
- 臨時国会について
- 「ベーシックインカム論」「岩手県連」について
- 菅首相の初外遊について
- 大阪都構想について
- 衆院選 候補者擁立・調整について(3)
- 共同会派について
- 連合の支援方針について
■冒頭発言
○第5回常任幹事会を開催
【幹事長】
先ほど第5回の常任幹事会が終了いたしましたので、その内容についてご報告をさせていただきます。まず常任幹事会の全容についてご報告をした後、この中の一部にあります「ハラスメント防止対策に関する取り組みについて」はジェンダー平等推進対策本部の大河原本部長がきょう来ていただいておりますので、後で若干皆さんにご報告をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
まず常任幹事会ですが、代表の挨拶はご案内のとおりでございます。
私からは、幹事長部局に総務局長を新設いたしまして、真山勇一参議院議員にお願いいたしました。これは旧国民さんは総務局長があったのですが旧立憲はありませんでしたが、協議をして総務局長を新たにお願いしようということで、真山さんにお願いをいたしました。
ずっと懸念をしておりました倫理委員長、空席でございましたが、年次・経験を考慮いたしまして荒井衆議院議員に倫理委員長をお願いし快諾をいただきました。倫理委員としては、城井衆議院議員、高木錬太郎衆議院議員、そして打越さく良参議院議員にお願いいたしました。それから会計監査も、屋良議員、山本和嘉子議員、両方一年生議員ですが、若いお二人にお願いをしまして、懸案だった倫理委員会の構成それから会計監査の構成が一応整いましたのでご報告をさせていただきたいと思います。
ハラスメント防止対策に関する取り組みを大河原雅子ジェンダー平等推進本部長を中心におまとめをいただきましたので、きょう報告・発表させていただき了解をいただきました。皆さんにご報告させていただきます。詳細は大河原本部長からお願いしますが、まず幹事長のもとにハラスメント防止対策委員会の設置を決めさせていただきました。これはいろいろな党内、議員・秘書・スタッフ、地方組織・地方議員、そして支援者との関係も含めて、ハラスメントが起こった事案について、ハラスメントに対しての通報をしていただいて、その実態をしっかりと事実調査をしていただくということで、その後の対応も含めてこのハラスメント防止対策委員会を設置いたしました。第三者で構成されておりまして、委員は金子雅臣さん、ほか2名は業務の都合上氏名の対外公表を控えますが、3名で構成いたします。そしてハラスメントの通報窓口も同時に設置をしました。それから、ハラスメント防止対策に対する党内研修の実施、ハラスメントに関するアンケート調査をして、党内どういった状況にあるのかについて確認しようと思っております。後で詳細を大河原議員からお願いしたいと思いますが、旧立憲・旧国民それぞれにこういった形の対応はしていたのですが、新しい立憲民主党として改めてこの取り組みについて発表させていただきます。
政調会長からは、役員体制が報告されまして、確認をいただきました。それから政調の運営の基本原則ですが、法案の賛否等々についてどのようなプロセスで政調で議論するかということについての一般原則について、両党の最大公約数というか、お互い了解できる、これまでやってきたことについておまとめいただいたということで、特段際立った変更ではないと認識をしておりますが確認をさせていただきました。それから、その原則に加えて、現状の設置調査会について、6調査会と設置5PTについての報告がありました。憲法調査会を初めとした6調査会、SOGIに関するPTを初めとしたPTでございます。それから、それぞれの我が党の政調のもとに置かれた部会の所管(委員会)の対応表についても確認をしました。
選対委員長からは、報告事項として、自治体議員選挙それから首長選挙の結果について、岡崎市議会、首長選挙では注目されていました岡崎市長選挙、中根さんが当選をされた市長選挙、それから三重県志摩市長選挙、これは保守が割れて我が党の推薦をした新人が当選をした選挙、等々についての報告がありました。それから首長の候補者の推薦でございますが、須藤博さん、栃木の宇都宮市長選挙の推薦を決めさせていただきました。
組織委員長からは、毎週設置が続いております都道府県連の設置ですが、改めて3県連の設置を確認させていただいて、累計で40都道府県連になっておりますので、もうあと一桁になってまいりました。それぞれ今、調整を進めているところでございます。それから衆議院小選挙区の総支部は3総支部設置を決めまして、累計で187総支部でございます。現状では総支部としては187の総支部が立ち上がっておりまして、これにはダブっている調整区のところは入っていない数字でございます。
選対委員長から、協議事項として、2人の総支部長の選任について協議がありました。東京14区・木村さん。岡山4区・柚木さん。2人、これはご案内のように(旧)国民さんと(旧)立憲でいわゆる競合していた調整区の二つの選挙区が調整が相成りまして、きょう支部長の選任ということになりました。これで愛知の6区、東京14区、岡山4区と、三つの競合区の調整が進みました。今、水面下でそれぞれの残りの調整区も進めておりますが、なるべく早く、この競合区の調整については整理をしたいと考えているところです。
国対委員長からは、国会の報告がありました。参議院の国対委員長からも同様の報告がありまして、国会の序盤の報告があったということでございます。
○「ハラスメント防止対策委員会」設置について
【幹事長】
それでは、大河原ジェンダー平等推進本部長から詳細にご報告いただきたいと思います。
【大河原ジェンダー平等推進本部長】
ジェンダー平等推進本部長の大河原雅子でございます。少し詳しく説明させていただきます。
お手元にこのようなハンドブック(「ハラスメント防止対策ハンドブック」)を配らせていただきました。幹事長からご報告をさせていただきましたように、新しい立憲民主党でもハラスメント防止対策をしっかりとっていくということで、「議員、候補者、秘書、党の職員、支持者、ボランティアや有権者のみなさまへ」ということで、このハンドブックをお示ししているところです。これら関係者が加害をした場合とか、そういったものを見聞きしたとき、目撃をした(とき)、通報ということでなくしていくということがございます。
(旧)立憲民主党も(旧)国民民主党も既にこのような対策をしてきておりますが、第三者機関としてのハラスメント防止対策委員会を設置してこれに取り組むという姿勢は、改めて150人からなる党になりました我が党の大きな特色になると思います。そして、このことで社会的な動きもつくっていけたらと思っています。
最初に防止宣言をしているところからごらんいただければと思いますが、ハラスメントといっても、セクハラ、パワハラ、そしてそれに伴って二次的な課題ということが起こります。また、選挙などについては、後援会とかそういった支持者のところ、また女性の候補者は票ハラスメントということが非常に大きくこれまでも出てきておりましたので、こうしたところに配慮してこのハンドブックをつくったところです。
ハラスメントをしないためにどうするかということ、直にそういう体験を持つといった場合にもこの対応方法をみんなで共有をするということがあります。そして、ハラスメントに遭ったとき、ハラスメントの相談先、こうしたものでこの防止委員会が第三者の機関として相談を受け、当事者にそれぞれしっかりとしたヒアリングを行い、そこでも幹事長部局につながっておりますが幹事長への意見具申をして倫理委員会につなげていく機能を持っております。そこまでのところは当事者そしてハラスメント委員会しかこの事例については知ることができない構造です。
ごらんいただきますと、防止委員会ができることとして、法的な対応を支援すること、それから党としての対応を求めていくこと、加害者への対応のアドバイス、また医療的なケアや心理療法、こうした関係機関の紹介も行います。伴走的な支援ということがまず基本でございますので、そういう意味でもこのハンドブックをご活用いただき、対象となる方々にも周知をしたいと思います。
通報・相談窓口もここに記してございますが、どういうふうに相談をしていいかわからないということもございますので、最後のページ、裏ページには「ハラスメント通報・相談シート」というものも例示をしてつくってございます。必要な事項をしっかりと記録をして、これに基づいて冷静に、そして科学的に判断をしていくためのものでございます。
ハラスメントのない政治、そしてハラスメントのない選挙活動、これを目指してつくりましたので、何かご質問があればお受けいたします。当然ながら皆様も対象者になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【司会(事務局)】
では、まず、このハラスメント防止対策委員会に関連する質問がございましたら先に受けたいと思いますが、いかがでしょうか。
【フリーランス・堀田記者】
あなたとはたしか青山雅幸さんのハラスメントのことで西村智奈美さんと一緒にやり合ったと思うが、あのときはっきり言って全然対処とかそういうのができていなかった。なぜ私が地元の静岡のマスコミを代表して案内したかということもあった。あのことについてはいろいろと反省しているか。とにかく全然できていなかった。西村さんも泣いていた。
【大河原ジェンダー平等推進本部長】
過去のいろいろな経験がありますが、そのときには誠実にお答えをさせていただいたつもりでございます。そして、そうした経験をもとに、皆さんに確認・共有をしていただけるものとしてハラスメント防止宣言を行い、そして具体的な対策としてこのハラスメント防止委員会を立ち上げ、あらゆるハラスメントをなくしていくために、加害をした方への対応も含めて対策をつくったということでご理解いただければと思います。
【司会(事務局)】
ほかございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは幹事長会見に引き続き戻りたいと思います。
【大河原ジェンダー平等推進本部長】
よろしくお願いいたします。
【幹事長】
すみません、ご苦労さまでございます。
実は旧立憲のときのハラスメント防止委員会はかなり機能していまして、いろいろな事案について事案を集めることにもなりましたし、事案は私に来る前に専門家の方々が事実関係を解明していただくことになりましたので、第三者的な視点も含めて、それから当事者同士、加害・被害両者に対してのヒアリング等もしましたので、非常にバランスのとれた形での対応を何件かさせていただきました。私もその対応を拝見しておりまして、このことが結果としては長い目で見たときにこういう積み上げが将来的なハラスメントの防止、未然防止につながると思っておりますので、これはもういろいろな事例がありますので特別な何か事例とかいうことだけではありませんが、そのようにご理解をいただければと思います。
○学術会議任命拒否問題について
【幹事長】
私からは、特に学術会議の問題で、きょう代表も言われましたが、総理の任命が形式かどうかについて、例の国会答弁(1983年の政府答弁)について、今その国会答弁で解釈が維持されているかどうか答えるのは困難だというふうに内閣府からありました。これは全く納得できる回答ではありませんし、こんな答弁が許されれば、過去の国会答弁、政府の答弁が全て逆に言うと信頼がなくなるということにつながると思っておりまして、強く抗議したいと思います。この83年の政府答弁が維持されているのかどうかについては、26日からの臨時国会も含めて、早急に政府としては態度を明らかにすべき、明確にすべきだと思います。
それに関して申し上げると、もう一点でございます。総理がいわゆる排除された人の名簿を見ていないという発言がありました。杉田官房副長官がその排除に関与したという話があるのですが、今、杉田官房副長官は前例がないということで国会に出てこないという話になっています。きのうですが、議運で加藤官房長官は、国会でお決めになればという発言をされました。国会でお決めになれば杉田官房副長官は出席いただけるということならば、与党側は、特に自民党は、このことについて、杉田官房副長官の国会招致については認めるべきだと思いますし、このことを認めないとすれば、この学術会議の任命拒否の問題は自民党も公明党も同じ思いだと言わざるを得ないので、いろいろなところで、会見等で政府に説明責任を求めるとか与党側の議員等も言われていますが、そういった発言に沿った行動をとっていただきたいと思いますので、杉田官房副長官の国会招致には与党も含めて賛成をしていただいて、国会が決めて招致に応じるように強く求めていきたいと考えております。
○公文書管理に対する菅内閣の姿勢について
【幹事長】
それから、これも代表が言われましたが、本日の報道にある、菅総理の著書で「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」「その作成を怠ったことは国民への背信行為」というところが(新書版において)削除されているという問題については非常に違和感を感じますし、なぜここを削除しなければいけなかったのか、削除をしなければいけない理由があるのだとしたら一体何なのかということだと思います。
安倍政権下の菅官房長官が、公文書の改ざん、さらには公文書記録を残すことについてどういう対応だったのかについても、この発言との関連で明確にしていただきたいと思っておりますし、いわゆる森友学園の、近畿財務局の職員だった赤木さんが改ざんを命令されて実施をするに至った状況の裁判の中で、赤木さんが改ざんの過程を記録したファイルを残しておられたということが明らかになっております。この改ざんの過程を記したファイルについて、当然政府内に残っているはずですので、菅内閣の情報公開・文書管理に対する姿勢を示すものとしてこのファイルの開示を強く求めていきたいと考えております。そうでないと、赤木さんの配偶者、さらにはご家族も含めて、本当に浮かばれないと思いますので、このことを強く求めていきたいと思います。
■質疑
○衆院選 候補者擁立・調整について(1)
【時事通信・水谷記者】
衆院選に関連して二つ伺いたい。任期満了まで約1年という形になったが、まず他党との関係で、共産党、国民民主党、あるいは社民党、れいわもあるが、他党と候補者が重なっているところが多数あるが、この候補者調整についての幹事長の現状認識を伺いたい。具体的・表面的にはまだ動いていないと思うが、いつから候補者調整を具体化していくのか。また、ある程度の選挙区での整理をいつまでにめどをつけたいか。
もう一点は、党内の競合区について、きょう東京14区と岡山4区と2カ所、競合区の解消がなったということだが、それぞれ青柳さんと三宅さん、いわゆる支部長の選から漏れてしまった方が2人いらっしゃると思うが、この方々の処遇をどのように考えているかお聞きしたい。
【幹事長】
任期満了まで1年になりました。きょう選対本部の看板掛けをさせていただきました。戦うための意欲と決意のあらわれだと思っていただければと思います。
現状で180を超える候補者を擁立できました。おそらく早晩200を超えてくると思います。何度も申し上げておりますが、他党との選挙協力を考えると、共同会派を構成している仲間だけで過半数233を超えていきたいと考えております。立憲民主党としてもまだ改めての候補者擁立も考えております。日本全国で面としての候補者擁立をすることで、国民の皆さんに対する選挙への思いと、それから、それぞれの地域での責任を負うという決意をお示ししていきたいと考えております。
臨時国会は1年以内にある総選挙に向けての最初の戦いのスタートです。この戦いのスタートで、立憲民主党、新たに立ち上がったことを含めて、国民の皆さんに我々の考え方、姿勢、そして日本の社会のあり方、(新型)コロナに対してどう対処するか等について強く訴えをしていきたいと思います。
選挙対策と国会は、ある意味でいえば政治の両輪です。いよいよその両輪が具体的に200名を超えようとする候補者とともに動き出すということでございますので、きょうその意味も含めて看板掛けをさせていただきました。
今のお話で言うと、他党との候補者調整は、まずは立憲民主党内の選挙区競合の調整をすることが第一だと思います。
2点目は、国民民主党さんがどのような考え方であるかについて、これは選対委員長・代行を初めとして私も含めて確認をしていって、そこの選挙区調整、選挙協力について確認をしていくことが2番目。
そして3番目は、それ以外の政党との対応について、これは表でやるかどうかは別にして、選挙でございますので内々いろいろな形の調整を進めていきたいと思います。
最終的に国民の皆さんの前にその結果が出るのは、おそらく解散になって選挙だという状況になってからだと思いますが、全貌の前にどれほど水面下も含めて調整できるかというのは、それぞれの、代行・選対委員長、そして私も含めて、党内でのコミュニケーションを図りながら丁寧にやっていきたいと思います。
共産党との関係については、いつも申し上げますように、安保法制や自衛隊、天皇制の問題については、考え方として相入れない部分があるとは言いながら、当時でいえば安倍政権に対する姿勢、対峙する方向性、それから今回も菅内閣に対する方向性としては共有できるところもありますし、また、いつも言いますが、香港等の姿勢においては非常に共産党は変わりつつある部分もあるというところを思っていますので、私は協議については否定しませんので話し合いをしていきたい。今の段階ではそれ以上でもそれ以下でもありません。
結果としては、そういった選挙協力並びに選挙区調整については一日も早く、そして最終的には解散前に国民の皆さんに全貌が示せるように努力をしていきたいと考えております。
【時事通信・水谷記者】
もう一点、党内競合区の解消した二つのところの。
【幹事長】
お二人は、今のところは例えば他の選挙区に移るという話は聞いておりません。
【時事通信・水谷記者】
衆議院選挙の別のところには。
【幹事長】
衆議院選挙の他の選挙区に移るというようなお話は今のところは聞いておりません。
【時事通信・水谷記者】
比例も含めて。
【幹事長】
はい。
【フリーランス・堀田記者】
水谷さんの追加のような質問で申しわけないが、きのう岡山3区の内山さんにいろいろと取材がてら電話したら、選挙区は森本栄さん、連合岡山(元会長)に決まったので、あなたはほかの選挙区に行く意思がありますかというだけの電話で終わってしまったと。どのような調整でどのようになったかということも一切言わないというが、この調整の結果というのは非常に難しいと思うが我々はどのようにどこまで教えてもらえるか。
【幹事長】
堀田さん、今言われた話は内山さん自身が堀田さんに言われたことをそのまま伝えておられますか。
【フリーランス・堀田記者】
そうです。
【幹事長】
内山さんに私、確認していいですね。私は選対委員長が内山さんとは丁寧に話し合いをしていると認識していますので、そこはちょっと私の認識とはそごがあるのでコメントしようがありません。丁寧にやりたいと思っております。
【フリーランス・堀田】
わかりました。それで、丁寧にやっている調整の途中経過、結果が出た場合、我々は聞くことができるか。例えばペーパーテストをやったわけではありませんよね、だからどういったことでこの人に決まったか、木村さんに決まったか、柚木さんに決まったかということは、平野さんに聞いてよろしいか。
【幹事長】
申し上げられる範囲でお答えされると思いますが、私のレベルでは話し合いをさせていただいて決まったと聞いています。
○教育現場における暴力等の問題について
【フリーランス・堀田記者】
先ほどのパワハラ・セクハラの問題だが、私は去年の兵庫県の東須磨小学校の問題が起きたとき、いつも4控でいろいろとPTをやっているから、那谷屋さんと水岡さんに、これは重大な問題だからやってくれと言った。日教組が絡んでいるかどうかはなくなったが、その後、例えばわいせつをした教師が名前も出ないで逮捕され3年後ぐらいに免許も返ってくるとかいうことがあり女性団体とかが訴えた。この前は柔道部の顧問が何か知らないがぶん投げて相手が重体になったということがあった。今、教育界における教師の質の低下ということがいろいろと叫ばれているが、これはパワハラの一環として例えばPTを開いてやっていただけるようなことはありませんか。
【幹事長】
承りたいと思います。受けとめます。
○衆院選 候補者擁立・調整について(2)
【熊本日日新聞・嶋田記者】
個別の選挙区で恐縮だが、次の衆院選について、熊本1区の野党候補が、1年に迫る中、まだ決まっていない。熊本県で一番大きな都市部における候補者だが、決まっていない現状について福山幹事長はどのように受けとめていらっしゃるかと、今後の対応方針が何かあればお聞きしたい。
【幹事長】
熊本1区については問題意識としては強く持っておりますので、選対委員長ともよく話をしております。何とか擁立していきたいと考えます。
【熊本日日新聞・嶋田記者】
前回まで野党系の議員が選挙区を持っていたわけだが、現在の党として熊本1区についてどういう位置づけなのか、もう少し具体的にお聞きしたい。
【幹事長】
どういう位置づけと申し上げると。
【熊本日日新聞・嶋田記者】
今後政権交代を狙っていく中で都市部における大変重要な選挙区だと私ども考えているが、ここで自民党に対する受け皿が1年前にまだできていないというところを、どういう問題意識というか、この選挙区をどのように位置づけているのかお聞きしたい。
【幹事長】
早急擁立で、努力をしていきたい。先ほど言われたように、元職の方がどういう動向をされるのかについても我々ずっと注視をしておりましたので、その事情はご理解いただきたいと思います。
○臨時国会について
【西日本新聞・川口記者】
臨時国会について3点伺いたい。
1点目が、立憲民主党、新しい党になってから初めての国会となるが、改めてこれまでの立憲民主党との違いというか、どのような具体的な違いがこれから国会の臨み方であるのか。
2点目が、現時点での優先順位としてどの問題を一番重視していきたいか。
3点目が、代表選でもテーマになったが、批判ばかりではなく提案型の野党にという候補者の訴えもあったが、追及と政策提案を国会の中でどのようなバランスでやっていきたいと思っていらっしゃるか。
【幹事長】
150人の議員で迎える臨時国会です。特に衆議院は、国民民主党さんが会派の問題について議論されていると聞いておりますので何とも言いようがありませんが、我々は一緒にやりたいと思っているところですが、衆で120、参で44という形での会派のスタートになります。やはり数の力というのは国会の審議において大きいので、例えば質問時間についてもかなり大きな時間が我々に与えられることになります。一方で、仲間もこれだけ多いですので、テーマ性を持って対応できる議員がたくさん集まっていただいているので、それぞれの役割分担も含めてやっていきたいと考えております。
何を臨時国会で重視するかというのは、もちろん最も重要なのは今のコロナの状況の国民生活、それから命を守ること。そして経済。これだけ厳しい状況で、おそらく秋が深まり年末年始になって経済状況はさらに悪化すると思いますし、雇用環境も悪化すると私は思っておりますので、このことについてどういう問題意識が菅内閣にあるのかについてしっかり問いただすことは野党としての最大の責務だと私は思います。
一方で、内閣ができてから40日、臨時国会が開かれませんでした。すぐに開いていただければ菅総理の所信も含めて大臣所信も含めて清新さが国会の中にもある状況でスタートできたかもしれませんが、残念ながら40日たった感じでいうと、所信もおそらくデジタル庁とか携帯とか個別の形が出てくると思いますが、あまり何というか、「新内閣が始まるぞ」という空気はもう既に終わったと思います。ましてや内閣の支持率は、学術会議の問題も含めて既に下降トレンドに入ったと思っていますので。
そういう状況での臨時国会のスタートですので、我々としてはようやく来た論戦の場でございますので、きっちりと準備をして、菅内閣に問うべきことは問い、我々がやらなければいけない、伝えなければいけないことは提案していくという姿勢でやっていきたいと考えております。野党の役割は政権を監視することと提案をすること、両方ありますから、何割かというような話はその時々の政治状況によって変わりますので一概には言えませんが、両方の役割を十二分に果たしていくべく努力をしていきたいと考えております。
○「ベーシックインカム論」「岩手県連」について
【「フランス10」・及川記者】
2点伺いたい。
1点目は成長戦略会議のメンバーで菅政権の経済ブレーンとも言われている竹中平蔵さんのベーシックインカム論についてどのように思うか。ご承知のとおり竹中さんは生活保護や年金をなくして月7万円を一律全員に支給するというベーシックインカム論を提唱している。彼が言うにはフリードマンの負の所得税から得たアイデアだというが、これについてどう思うか。
もう一点が、私も岩手出身で大変心苦しいが、岩手県連が階猛さんに対して訴訟を起こし、小沢さんと階さんとの確執ではないかと言われているが、この事態収拾のためにどのように党として対応をされるか。
【幹事長】
2点目からお答えしますと、先週も申し上げましたが、今、当事者間で円満に解決していただけるようにお願いをしているところでございます。せっかく合流をしたところでございますし、そのことは、それぞれ岩手の皆さん理解をしています。ですから、いろいろな課題が、問題があったと聞いておりますが、そのことについて早く円満に解決できるようにお互いが工夫をしていただきたいとお願いをしているところでございます。
それから1点目は、ベーシックインカムの議論はもう世界中で今あります。竹中先生のベーシックインカムのこの制度設計が本当に合理的なのかどうか。アメリカでもヨーロッパでもいろいろな実験が行われています。あまり一概にこのことについていいとか悪いと言うのは、これだけ聞くと言いにくいですし、では年金をなくしたときに、今までの払っていた年金の積み立てをどういうふうに皆さんにお返しするのかとか、それが今株を買われているわけですからどうするんだとかみたいな話になると、もう堂々めぐりです。現実問題として、今、年金で株をあれだけ買っている状況の中で、それをキャッシュにかえるなんていうのは非現実的な話です。株が暴落します。そういったことも含めて、今のところあまり細かい議論をするというよりは、お話としては私は承っているので、別に批判をするつもりもありませんが、いろいろあるベーシックインカムのうちの一つだと私は思っています。
○菅首相の初外遊について
【フジテレビ・大築記者】
菅政権1カ月がたち、来週から国会が始まるが、今、菅総理が初外遊でベトナムとインドネシアに行っている。この初外遊についてどう考えておられるか。
【幹事長】
ベトナムはことしのASEAN議長国ですし、インドネシアは東南アジアの大国です。両方とも非常に親日の国です。私も外務副大臣、官房副長官のとき、特に外務副大臣のときにはアジア担当だったのでASEANの国々とは連絡をよく取り合いました。最初の外遊先として無難で堅実な外遊先を選ばれたのだろうと思います。特にベトナムには南シナ(海)の状況について中国との対立関係がありますから、そのことは逆に日本と尖閣の問題もあって、共有している部分もあると思いますので、外務省も含めて、官邸も含めて、今申し上げたように丁寧で無難な外遊先を選ばれたのだろうと思いますし、それはそれで、外交の布石として別にそれでいいのではないかと私は思います。アメリカは大統領選挙ですし、韓国は今、難しい問題を抱えていますし、中国はそれどころではありませんし、米中の問題もありますし、そういう中でとにかく外交デビューをこの場で果たされたということで一つの外遊だったのではないかと思います。若干皮肉を込めて言うと、ASEANをアルゼンチンと間違えられたという報道が出てきていますが、これもご愛嬌かなと思いますので。アジアの国と友好を深めるのは決して悪いことではないので、それでいいのではないでしょうか。
○大阪都構想について
【京都新聞・国貞記者】
大阪都構想について2点伺いたい。
1点目が、今回の賛否・結果によっては維新の勢いというか政治的な部分での影響が出るのかと思うが、現状、次期衆院選がいつになるかわからないが、そこも含めて今回の都構想の結果が何らかの影響を及ぼすというご認識はあるか。候補者擁立とかも特に関西であると思うが。
もう一点が、先日、公明党の山口代表が大阪に入られ、賛成の立場で維新と街頭に立たれたが、立憲としても、例えば自民党とか共産党も同じように反対しているが、党の幹部が入って一緒に行動・活動されるというお考えはあるか。
【幹事長】
1点目は、松井市長が住民投票で負けたら(政治家を)やめると言われているので、それは政治的な影響はあると思います、住民投票が終わった後。それはないわけがないですよね。それを私が今何か言うのは別に適切ではないと思いますし、現状では大阪市民の皆さんがどういう選択をするのかが重要だと思っています。
大阪市民の生活にとってどうなのかという判断が、今、拮抗している。正直申し上げると、僕は反対ですが、拮抗していること自身が大阪市民にとっていいのかなと思います。つまり、大阪市という歴史のあるところをなくす、それで生活がよくなるという確信が大阪市民の中で半々だというような、市民の生活に関するそういう対立軸をつくって大阪市を分断していいのかというのは、ちょっと僕は思います。市というのは行政区ですから、本当に生活に密着しますので、うまくいっても失敗しても市民の生活に対する影響が非常に大きいので、そこについていうと僕は少し心配をしています。拮抗していること自身が。極端な話、生活がよくなるということの確信を大阪市民が持てないということですよね、今のままだと。五分五分ということですね。そこが本当にいいのかなというのはちょっと心配をしております。
2点目は、今のところ党の幹部が入る予定はないのですが、大阪は平野代表代行がいらっしゃって、辻元つながる本部本部長代行がいるわけですから、ましてや辻元さんは前の立憲民主党の国対委員長ですから、逆に言うと党幹部が二人いらっしゃるわけですから、そのお二人にお任せをしているということだと思います。
○衆院選 候補者擁立・調整について(3)
【NHK・金澤記者】
衆議院選挙の話に戻るが、任期満了まで1年というところで、解散は総理の専権事項ではあるが、枝野代表の挨拶にもあったように、党としてどの時期を想定して選挙に臨むのかいうところと、候補者調整が整って表に出るのは直前ということだったが、1年を前にしてそうした調整を早急に進めていくお考えがあるのかどうか確認したい。
【幹事長】
衆議院選挙の時期の想定は、もう1年以内なので、どの時期に想定をしても対応できる準備をしなければいけないと考えております。
候補者調整については、先ほど申し上げたように一日も早くです。別に期限を区切ってやる話ではないので、あしたできればあしたやるところはやる。1週間後にできれば1週間後にできることは調整をする。実はこれは他党とも同様です。しかし、他党との協議は相手がありますから、こちらの都合だけではできないので、相手の考え方、対応を丁寧にこちらも見据えながら協議をしていきたいと考えております。
1年以内の解散・総選挙というのは麻生さんのときに私は経験をしたのですが、あのときには常に選挙があるかもしれないという緊張感の中で1年過ごしたという記憶があって、一方でリーマンショックで経済が厳しい状況で「選挙なんかやってられないじゃないか」という声が横で本当にあちこちから聞いた。今、コロナの問題で経済が厳しい、しかし選挙は1年以内、ましてやコロナで密を避けてどういう選挙戦をやれるのか、有権者にどう伝えるのか。そういう状況の中で一番大事なのは、有権者の皆さんにいつの選挙であっても、選挙に対してなんとなく嫌気がしたり、厭戦気分とか、何となく選挙に対して盛り上がらないとか、そういう選挙を避けたいと思います。逆にコロナで厳しいからこそ国民の皆さんに投票に行っていただく、もしくは行こうというような状況をつくるためにはどうしたらいいのかというのを第一に考えなければいけないと思いますので、政党側の都合もしくは政権側の都合ばかりで物事を進めると逆に有権者にそっぽを向かれるのではないかと思います。
【「FACTA」・宮嶋記者】
幹事長おっしゃったように共産党は変わりつつある。しかし、すごく遅い。結局200からの選挙区の候補が出てきて初めて、1年以内に選挙があるわけだが、結局あと何が可能性があるかとしたら、やはり共産党が全小選挙区でおろしてもらう、これが現場的には要するに野党が勝てると言う人がいるが、それにはやはり共産党に変わってもらわないといけない。実はそこのところが、これだけ大きな固まりになったのだから、共産党に対して向こうから一方的に共産を含む連立政権に賛成しろではなく、立憲の側からこうしろと提案するようなことが本来野党第1党の責任ではないか。とにかく小さな共産党が共産を含む野党連合政権に野党第1党が協力しろみたいなことを言っていること自体が、私はヨーロッパなどで起こったこととはだいぶ違うと思うが、その辺はどうお考えか。
【幹事長】
お話としては、何というか、ご指摘を受けとめたいと思います。共産党とは、歴史的な経緯が日本の政治の中でいろいろありますものですから、なかなか一足飛びにとか、今、宮嶋さんが言われたような状況でございます。だからこそ、逆に我々、話し合いをすることは否定をしませんし、その中でどういう話し合いができるかについては相手側の考え方もあるので、今の宮嶋さんのアドバイスというかご指摘も踏まえて対応したいと思います。
○共同会派について
【毎日新聞・宮原記者】
先ほど質問の中でも少しだけ出たと思うが、国民の会派の問題で、衆院も含めて一定の方向性を出したいということをきょう玉木さんが会見でおっしゃった。先ほど、できれば一緒にやりたいという言葉もあったが、どのようにお考えか。
【幹事長】
今、党が違いますので、党の意思決定に私が何か言うのは適切ではないと思います。一方で、今は会派を組んでいるわけです、衆議院では。ですから、それをできれば維持していただきたい。それだけです。
○連合の支援方針について
【朝日新聞・小林記者】
選挙関係で2点。先日の日曜日に福岡で枝野代表が、共産党を含めた候補者の一本化について、100くらい、少なくとも50ぐらいという言い方をされたが、この100とか50の根拠を立憲執行部のほうで共有されていたら、その根拠を教えていただきたいのが一点。
あと先日連合で基本方針が出て、選挙区においては国民民主・立憲両方とも、比例については原則立憲という表現で支援を表明したが、この原則立憲というのが非常に微妙な表現だと思が、これを含めて受けとめをお願いしたい。
【幹事長】
いや、比例は原則立憲と決めていただいたのは非常に大きな政治方針だったと思います。地方の連合会も、例えばそれぞれの地域の中で、国民民主党さんの候補者がいるところでも比例は立憲だということだと私は認識しているので、それは非常に大きな一歩だったと思っておりますので私は非常に感謝をしております。
選挙区について国民を支持するというのは、逆に言えば、今、立憲と国民は選挙区お互いぶつけないという前提で交渉しております。これから先どうなるかわかりませんが、一定、我々は国民の候補者にぶつける気はないところで連合さんが地域の中でその人を支援したいと。私たちの候補者がいないわけですから、それは別に私は否定するわけではありません。ましてや今、衆議院では会派を一緒に組んでいるわけですから、別に否定するものでも何でもないと思います。
50とか100は、ちょっとわかりません。