枝野幸男代表は31日、北海道釧路市を訪れ、記者団の取材に応じました。記者との質疑応答での主なやり取りは以下の通りです。

記者)衆院選が1年以内にある中で、ここ北海道道7区は、現職の自民党・伊東良孝さんや、比例当選の鈴木貴子さんも意欲を見せていて激戦が予想される選挙区だが、どう戦っていくか。

枝野)北海道は全国の中でも全域で戦えるベースのある地域だと思っています。もちろん地域によって状況の違いはあり、ご指摘いただいたような厳しさもありますが、一方で非常に良い候補者に恵まれたと思っていますので、十分戦いうると思っています。だからこそできるだけ早く応援に入り、広がりを作るきっかけになればという思いでやってまいりました。

記者)野党共闘も大事になるかと思いますが、7区は共産党も候補を立てられていて、そのあたりの調整のお考えは。

枝野)具体的にどこの選挙区をどうするという話まで、少なくとも表面上はやっておりません。そういう段階ですが、他の野党の皆さんとも小選挙区で勝ちうるところについては一騎打ちの構造を作るように努力しようという共有はできています。

記者)近いうちに解散があるかもしれないなか、北海道7区で勝つためにどうしていきたいか

枝野)東京からできることは限りがあり、私をはじめ応援弁士が入ることで、地域で支えていただいてる皆さんに、さらに頑張っていただくということかと思います。間接的になりますが、立憲民主党が目指す社会像を代表質問でもかなり強調して示させていただきましたが、特に釧路地域をはじめとして、いわゆる地方の疲弊と言われている厳しい状況に置かれている地域の皆さんにこそ歓迎していただける方向性を明確に示しているという自負がありますので、それをできるだけ、東京からも発信をすることで後押しをしたいと思います。

記者)核のゴミの最終処分場の話が、地域が違いますが北海道で持ち上がりました。やや離れていますがオホーツクの方でも勉強会をするという動きがあります。北海道という地域において、核のゴミの最終処分場について、さまざまな議論が起こること自体を東京からどのように見ているでしょうか。

枝野)いずれ最終処分のことを考えていかなければいけないですが、特に近隣の影響を受けかねない自治体の皆さんなどをはじめとして、非常に強い異論がある中で無理に進めるというやり方、これまでの原発立地の場合と同様に地域支援とセットで、一種迫っていくというやり方は時代遅れだと思っています。今進められているような、強引な、あるいは古いやり方は適切ではないと思っています。

記者)NUMO(原子力発電環境整備機構)のやり方については。

枝野)特定の地域を、候補予定地というか厳密にいうと調査予定地にするということを先行させているやり方自体が、そもそも時代に合っていないと思っています。
 財政的な事情や地域の過疎化の事情など、国からの助成金・支援金の実施を受けたいというところに迫っていく、そのために同意を得ていくというやり方が、非常に強圧的、上から目線であり、そういうやり方では安定的な原子力問題の良い方向への転換ができないと、そもそも思っています。

記者)野党共闘に関して北海道全体に関しては。

枝野)少なくとも政党間の話については、どこかの地区だけを先行して物事を決められるという性格のものではないと思っています。ただ、何らかの連携をするにあたり、地域で日頃からどの程度のコミュニケーションが取れているのかが意味を持つという意味では、どの党に限らず、今の政治の流れを変えていこう、あるいは立憲民主党を中心とする政権に期待をいただいてる方と良いコミュニケーションを作っていただくことは地域において重要ですが、最終的には政党間の問題になっていくと思いますので、全国でどう考えていくのかということだと思っています。
 あえて申し上げると、沖縄だけオール沖縄という特殊な事情があるので、地域事情先行の場合は沖縄だけはあり得るかもしれません。

記者)今回北海道にいらしたのはいつ振りで、道東へはコロナの影響で遅らせたという話もありますが、そのあたりの経緯を確認させて下さい。

枝野)北海道という意味では去年の11月(に訪れました)。釧路・根室には、2月3月ぐらいに(予定をしていましたが)緊急事態などが出て断念をし、それから夏、感染者の急増のタイミングとぶつかってしまい断念をしました。道東地域ということであれば官房長官時代の2011年の2月、沖縄北方担当大臣を兼務していましたので、北方領土、納沙布に伺って以来ということになります。

記者)明日の納沙布岬もそれ以来ということでしょうか。

枝野)そうです。

記者)衆院の解散時期について、どのようにお考えか。

枝野)これは菅さんがお決めになることなので、こちらが読んでも詮無いことなので予想はしません。ただ一番早い想定を常にしておかなけれならないので、予想ではありませんが一番早い物理的な可能性があるのは12月20日投票日。それはまだ変わっていないと思っています。