枝野幸男代表は13日、韓国の超党派の国会議員でつくる韓日議員連盟の金振杓(キム・ジンピョ)会長らの訪問を受け、国会内で会談。日韓関係の改善に向けて共に努力していくことを確認しました。

 枝野代表は冒頭、「日本と韓国の間でいろいろ難しい問題を抱えるなかで、何とか両国の関係を良くしていこうという、皆さんの意志の表れだと、大変歓迎している」と今回のキム会長らの訪日に歓迎の意を表明。「両国間には難しい問題もある一方で、引っ越しのできないお隣同士であり、若い世代の文化交流をはじめ両国民のあいだの親近感が高まっている側面もある」と述べ、両国間にある課題の1つである徴用工問題については、「双方が知恵を出して解決を図っていかなければいけない。そうした方向に向けた努力を促していきたいと思っている。ぜひ韓国側からいい知恵を出していただけることを期待している」と発言しました。

 また、新型コロナウイルス感染症や北朝鮮の問題をはじめ、地域の連携を強めていく必要があるとして、特に「日本と韓国、中国の3カ国による首脳会談が開かれていない状況は残念だ。3カ国で地域の安定と発展に向けた率直な意見交換ができる環境になるよう努力をしていきたい」と強調。両国間の友好関係を深めるための、同議連のこれまでの活動にあらためて敬意を表し、「難しい局面を乗り切り、さらにいい関係を作っていけるよう引き続きのご協力を心からお願いしたい」と呼びかけました。

 金会長はこれに応じる形で「(徴用工問題など)歴史問題が経済や安全保障にまで影響を及ぼしている。若い世代がお互いの未来のために協力していくことにも影響を及ぼしていることをもどかしく思っている」と発言。「しかし、韓日関係が厳しいときこそ、改善すべく、その柱としての役割を果たしてきた歴史がある」と述べ、両国の関係改善はお互いの利益になること、北朝鮮の非核化に向けても連携をしていく必要があるなどと説きました。

 会談のなかで枝野代表は、9月15日に新たに立ち上がった立憲民主党には、元外務大臣の岡田克也、玄葉光一郎両衆院議員をはじめ韓国に精通した議員がいることを紹介。「野党ではあるが、こうした太いパイプを活かしながら日韓関係の改善に向けて努力していきたい」と述べました。

 会談には、福山哲郎幹事長、亀井亜紀子国際局長、櫻井周、源馬謙太郎、田島麻衣子各国際副局長、ならびに白眞勲参院議員が同席しました。