立憲民主党岡山県連は15日、岡山市で県連結成大会を開催し、福山哲郎幹事長が党本部を代表して出席しました。
まず、県連準備会を代表して難波奨二参院議員があいさつに立ち、「9月15日に中央において新しい立憲民主党が誕生し、岡山でもようやく仲間が集うことができ、皆さんに御礼申し上げたい。県民とともに歩んでいける、県民からの信頼を得て任せられる組織・政党、そのように認知いただけるかどうかわれわれの力が試されているとも思っている。離合集散から安定と信頼を得る、そうした立憲民主党岡山県連をつくってまいりたい。それぞれのメンバーが自覚の上に、責任と決意をもって、自民党に対抗する政治勢力として大きく成長していく最初の1歩を踏み出す」と決意を述べました。
福山幹事長は講演で、7年8カ月続いた安倍政権のもとで安保法制、共謀罪、森友・加計学園、検察庁法の改正、桜を見る会などの問題が起こったこと、アベノミクスで国民生活が良くならなず、実質賃金は上がらず、雇用が増えたといっても非正規雇用が特に女性や高齢者で増えたと振り返りました。その上で「コロナという問題が直撃して、国民生活は本当に厳しい状況になっている。菅内閣は安倍政権の政策を継承すると言い、今回の日本学術会議の問題も含めて国会でまともに答弁をしない。その学術会議の選定のプロセスに対しても文書は残っているけれども、それを国会に提出しない。この件にかかわっていると言われている杉田官房副長官を国会に出さない。安倍政権のいやなこと、悪かったこと、負の遺産を菅内閣が継承されていることは非常に残念」と批判しました。
コロナ禍で野党が学生支援、ひとり親世帯への支援、雇用調整助成金の拡充を3月、4月から求め続けて、補正予算に盛り込まれたが、一方で安倍政権は不要なアベノマスクを配布したり、必要なPCR検査を増やさなかったうえ、定額給付金の給付を委託された業者が何100億円という大金を中抜きしたことが明らかになったと批判しました。「安倍政権で明らかになったのは行政の劣化。行政が機能しないことが明らかになった。もう野党がしっかりとするほかないという状況」だと認識して、「野党の固まりをつくらなければこの国はどうしようもなくなる。国民生活が壊れるという思いで、9月の15日に150人の国会議員を擁する新しい立憲民主党をつくらせていただいた」と合流協議、新党結成について語りました。
また「時代が変わった。われわれは時代の要請とともに結党させていただいたのだと思う。昭和、平成に自民党がやってきたことでは限界があることは安倍政権の7年8カ月で十分に証明された。この7年8カ月も野党がバラバラで本当に国民の皆さんにご迷惑をかけした。この国のウィズコロナ、気候変動、世の中で少子高齢化が進み、あちこちでシャッター街ができ、地方が置き去りにされている実態を見たら、政治に携わらせていただいている者として、居ても立ってもいられない思いで、この新しい立憲民主党を立ち上げさせていただいた」と語り、「この岡山から大きなうねりをつくっていただきたい」と呼び掛けました。
さらに、に大きい政府、小さい政府などという古い概念を捨て、国民のために機能する政府をつくっていくべきだとだとし、政府の官僚機構について、忖度をする官僚の組織ではなく、ともに働く官僚組織、機能する組織に変えていくべきだと訴えました。
経済政策については、(1)消費税の時限的減免を実現するためには、次期衆院選でどんなに議席を伸ばしても参院での議席が足りず、与党の協力が必要なので、引き続き協議を呼び掛ける(2)年収1千万円まで方の所得税を減免し、親の介護や子育ての負担が広がりっている中間層を元気にする(3)学生やひとり親世帯、非正規の女性や高齢者を含め、困窮している方にしっかりと現金給付していく──と説明しました。
最後に、枝野代表は東日本大震災の時に官房長官で、菅総理はコロナ禍で官房長官をつとめたことから、官房長官対決だと紹介し、「われわれは民主党政権での反省をもって、新たに担わせていただける。われわれは、国民という抽象的なものではなく、課題を抱えている一人ひとりのために、あなたのために立憲民主党を立ち上げた」と政権交代への決意を示し、講演を結びました。
大会では、県連代表に難波奨二参院議員、幹事長に鳥井良輔岡山県議会議員等とする役員体制、県連規約、年間活動方針、及び予算が承認されました。
大会後に難波県連代表と原田謙介1区総支部長、津村啓介衆院議員(2区)、森本栄3区総支部長、柚木道義議員(4区)、鎌田桂輔5区総支部長が記者会見を開き、次期衆院選に臨む決意を語りました。