衆院予算委員会理事懇談会で11日午前、政府から予備費の執行に関する説明を受け、質疑が行われました。終了後、立憲民主党の辻元清美筆頭理事、奥野総一郎次席理事らが審議内容について記者団に報告しました。

 政府が同日、執行を閣議決定した3800億円強の予備費のうち、3100億円をGoToトラベルに充てるとする判断について辻元議員は、「立憲民主党、共産党、国民民主党は、今回の予備費のGoToトラベル関連について執行反対を表明した」と報告。「GoToトラベルではなく、『GoTo医療支援』、看護師不足など医療の支援に予備費を振り向けるべき」と政府に政策転換を強く求めました。また、同日開かれる新型コロナウイルス感染症対策分科会の結論を聞かずに、これまでの議論の延長で予備費執行を決定したことも問題だと述べました。

 奥野議員は、GoToトラベルに振り向ける3100億円の積算根拠に問題点があると指摘しました。11月上旬の事業者ヒアリングを根拠にしているため、「平常通り(事業を)動かすことを前提にして3000億円足りない」と主張していると指摘。その前提を見直さなければ、政府が事業者に「どんどんやってください。年末年始はどんどんGoToトラベルを使ってください。間違ったメッセージを与える」と懸念を表明。「少なくとも年末年始に向けてのGoToトラベルを停止すべき」と提案したと報告しました。