2020年12月11日

今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(談話)

立憲民主党 環境部会長 生方幸夫

 現在、経済産業省及び環境省の審議会において「プラスチック資源循環戦略」に基づいた具体的な施策のあり方についての検討が行われています。パブリックコメント中の「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案)」には、リデュースやリサイクルといった言葉は使われていますが、プラスチック廃棄物を削減するための抜本的な対策は示されていません。

 国際的には、海洋プラスチック憲章や大阪ブルー・オーシャン・ビジョン、国連気候変動枠組条約締約国会議でも議論になるなど、プラスチック対策の緊急性が認識され、各国の取り組みは加速化しています。政府もプラスチック資源循環戦略において数値目標を定めている以上、その目標を達成するための施策を打ち出すことは必要不可欠です。

 しかし、政府のこれまでの対応は十分であるとは言えません。今年から開始されたレジ袋の有料化義務化は、消費者の意識啓発に一定の効果が認められるものの、プラスチック廃棄物に占めるレジ袋の割合は数%に過ぎません。また、日本のプラスチック廃棄物の有効利用率は84%とされていますが、そのうちの約7割がサーマルリサイクルとして焼却されており、2050年カーボンニュートラル達成に逆行しています。残りの3割弱も、実際はプラスチック廃棄物を「資源」として海外にごみを押し付ける輸出に多くを頼ってきたことから、アジア諸国のプラスチック廃棄物禁輸措置等が進んだことで、国内のプラスチック廃棄物の滞留につながります。

 立憲民主党は、特に過剰に使われている使い捨てプラスチックの使用を抑制するため、製造規制を含めて検討し、プラスチック廃棄物による環境汚染を食い止め、将来世代により良い環境を引き継いでいくことができる政策を提案していきます。

今後のプラスチック資源循環施策のあり方について_談話_202012.pdf

【写真】© Jack Perks / Greenpeace