立憲民主党の福井県連総支部は12日、福井市内で結成大会を開催し、泉健太政務調査会長が記念講演をおこないました。10月に旧立憲民主党と旧国民民主党が合流して県連を立ち上げていましたが、12日は社民県連が解散し、立憲民主党福井県連に合流しました。結成大会では斉木武志衆院議員の県連代表への就任が認されました。

 泉政調会長は福井県連設立について「もっとも良い形で誕生した。福井県連の皆さまの粘り強いご努力の中で話し合いを進め、国民民主党、立憲民主党、社会民主党が1つになることに辿りついたことは皆さまのおかげだと思う」と党本部を代表して謝辞を述べました。
 泉政調会長は新党結成に至るまでの合流協議の経過を報告し、「新立憲民主党をつくるにあたって、単なる追及政党、批判政党ではない、本当にこの国を担うという決意、覚悟で新立憲民主党を立上げさせていただいた」と振り返りました。綱領で掲げた立憲主義について「憲法も法律も国民を縛るためではなく、ルールをつくりむしろ権力者を縛るもの。私たち一人ひとりの国民は権力よりは弱い立場。その権力に横暴を振るわれてしまった瞬間に、私たちの日常は、日常ではなくなってしまう。権力が嘘をついた瞬間に、私たちが信頼する行政はいとも簡単に崩れてしまう。権力が戦争を始めた瞬間にわれわれはただ首をすくめて、腰をかがめて身を守るしかない。そういう意味で、権力がどのように振る舞うのかということについて非常に注意して、監視をして行かなければいけない。そして、まさに国民の側からの権力というものをつくっていかなければいけない。答えは権力側の中にあるのではなく、民の側にあるという考え方だ」と語りました。
 現政権がCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策を全国一律で進めていることで弊害が出ていることを取り上げ、「立憲民主党は地方を大事にする地方分権政党でもある。自民党は一方で中央集権型、中央官庁をトップにして何も全国一律。地域事情に合わせて対策を打つ方が良いと立憲民主党はずっと言ってきた。COVID-19対策に限らず、立憲民主党は常に各都道府県に国で集めた税金を一括交付金という形でお渡しし、福井は福井の中で(使い途)を決めていただく。それが最も速いし、適切な政策判断ができると唱えている政党だ」と説明しました。
 原発政策について「立憲民主党が原発ゼロ、エネルギー改革と言う以上、自然エネルギーを増やす、蓄電技術の革新をする、省エネルギーを進めていく、立憲民主党こそがその先頭に立たなければいけない。けっして原発立地域であっても、地域が衰退をするのではない。新しい産業が生まれ、新しい雇用が生まれ、引き続き私たちはこの故郷で暮らしていくことができるんだ、そう言えるようなエネルギー政策を出していかなければいけない」との考えを示しました。

 県連代表に就任した斉木武志衆院議員はあいさつに立ち、「菅総理はGoToキャンペーンにこだわっている。来年6月までやると発表した。でもちょっとおかしいのではないかと皆さん思っている。一旦GoToは撤退して、(ウイルスの)封じ込めをやる方が経済成長にもつながるのではないか。孫とおじいちゃんが会えるのではないか。そして、会食をすることでマスクを外しても大丈夫という安心感をつくることこそが最大の経済対策なのではないかと多くの国民が思っている。総理がやらないのであれば、われわれが示す。それが2大政党制のあり方だ。今日、3党が結束をして新しい福井県型のCOVID-19対策を打ち出すことができるようになる。県連の設立は非常に意義深い」と述べました。
 また、党内での意見の違いを乗り越え、もう一度信頼を県民から信頼していただきたいと表明しました。COVID-19への対応について、「政策を打ち出していくには菅総理も意固地にならなず、頭を柔らかくした方がよいと思っている。感染症対策で、人類に未知のウイルスと戦っているわけだから予測はつかない。だから、感染の第3波とGoToがぶつかったら、そこで柔軟な発想が今の日本の政治には足りないと思う。そこで、皆さんは危機感を抱いていると思う。(代表の私と幹事長が40代という)若い執行部をベテランの方々に支えていただくことによって、柔軟に打ち出しができる、良い体制ができたのではないかと思っている。司令塔を失った日本、福井県のCOVID-19対策を変えていくことをしっかりと取り組みたい」と抱負を語りました。