衆院内閣委員会は13日、閉会中審査をおこないました。立憲民主党から2番目の質疑者として柚木道義議員が立ちました。柚木議員は、海外からの全面的な入国の中断、飲食店が営業自粛することで影響を受ける事業者への営業補償の増額、基準緩和等を求めました。

 柚木議員は、現在の状況のままでは新型コロナウイルス変異種の感染者が拡大することを危惧し、入国後14日間の自宅等待機期間中も、行動範囲を限定した形でビジネス活動が可能となる「ビジネストラック」についても全面的に入国を中断するよう坂井官房副長官に要請しました。
 坂井副長官は、「引き続き感染状況を見極めて、不断の検討を続けたい」と答弁。柚木議員が何度も「完全中止も視野に入れていると答弁してほしい」と求めましたが、同じ答弁を繰り返すのみでした。

 飲食店等に対する時短要請により、影響を受ける関連業種への補償について柚木議員は、「売上が前年同月比50%以上でないと対象にならないのでは、事業者も働いている皆さんも救えない。ぜひ、基準の緩和を検討してほしい。金額も事業者40万円、個人20万円では、事業者規模によって倒産・失業を防げないので、金額の増額も検討してほしい」と強く西村大臣に求めました。西村大臣は、「1社1社への損失補填は時間がかかる。4.6兆円の予備費があるので臨機応変に対応したい」と述べました。柚木議員は、「私もお店の人に話を聞いている。『従業者の雇用と生活を守るために、倒産してしまうので続けざるを得ない。罰金を払ってでもやらざるを得ない』」と事業者の切実な声を紹介し、損失補償は努力義務であるにも関わらず、罰則規定は明確化されることをやめるように訴えました。

 柚木議員は生活保護の申請についても触れました。厚生労働省が弾力的運用をするように周知しているにも関わらず、地域の福祉事務所によっては家族へ連絡して扶養照会をしたり、自動車が必要不可欠な地方でも自動車の保有を認めないなどの対応をして、申請しづらくなっていることを問題視。弾力的運用を更に徹底するように厚生労働省へ求めました。また、ひとり親家庭への対応についても、3月は年度末で学用品等の準備で支出が増えるため、3度目の臨時特別給付金を出すように求めました。

 その他にもCOVID-19による自宅療養やホテル療養について触れ、「ホテルを確保しても、そこに看護師や医療従事者がいないと急変対応できない」と述べ、都道府県のナースセンターへの支援拡充が必要だと主張しました。そのうえで、第3次補正予算案にGoToトラベルやGoToイート事業継続の予算が1兆円超計上されていることに触れ、「コロナ対応医療従事者等への慰労金法案、これにより医療、介護・福祉、保育・学童保育の皆さんに慰労金が支給される。ぜひ、予算を組み替えてほしい」と力を込めました。