枝野幸男代表は31日、2021年定期大会終了後に記者会見を開きました。「公示日までに政権の選択肢になる」という目標に対する現状認識を問われ、「まだ政権の選択肢にされていない」と述べ、「ただ、公示日までに政権の選択肢になる。公示日に政権の選択肢に認めてもらえれば、必ず政権を取れる。公示日までに政権の選択肢となれる、その手応えは十分持っている」と力を込めました。

 政権選択肢に向けた取り組みについては、「総選挙の公示日に向けて、何か特効薬、奇策はない。地道に各地域での活動を展開していく以外にはない。これに尽きる」と強調。野党間の連携については「どこかのタイミングで、私なりの政権構想を提示したいと思っている。それに賛同してもらえる全ての皆さんと最大限の連携ができればと思う」との展望を示しました。

 政権構想と基本政策の違いについては、「2つは全く種類が違う。政権の選択肢として示す構想は、最長4年間の、将来にわたり何をしていくのかを示すものが基本になる。それ以上の長期にわたるものの一歩を示すような部分もあるが、基本的には次の選挙で政権を取ってから当面の4年間進めていくことが軸になる。基本政策は、10年、20年単位のもの」と説明しました。

 「zeroコロナ」を掲げる立憲民主党と自公政権の新型コロナウイルス対策に違いについては、「感染拡大を防ぎながら経済も回すという(自公政権の)やり方は明確に大失敗をした」と分析。それに対して立憲民主党は、まずは徹底的に感染を抑え込み、ゼロか限りなくゼロに近づくまでは徹底した補償や支援をおこなうと説明。ニュージーランドや台湾が進めたこの政策は「経済のためにもプラスである」と説き、その路線への転換は「われわれでないとできない」と明言しました。

 さらに、もう1つ違いがあるとして枝野代表は、誰の話を聞いて政治を行うかだと指摘しました。「業界団体などの上の方の人たちの話を聞いてやっている(自公政権の)政治では、こういう危機の時に困難に直面している人たちの声を受け止めることはできない」と言及。立憲民主党は「むしろ草の根の声こそがいわゆる業界団体などを通じた声よりも大事だという基本的な立ち位置に立っている」と自公政権との違いを明瞭に語りました。

 農業政策の柱については、「戸別所得補償制度を実現することが全ての入り口だ」と述べました。それに加えて、小規模の農業経営者に兼業が多いことから、介護職員への支援や自然エネルギー立国などで地域に雇用をつくることで、兼業で農業を続けられるようになると説き、こうした広い意味での農村政策と農業政策の一体化を進めたいと述べました。