衆院予算委員会で5日、2021年度本予算に関する2日目の基本的質疑がおこなわれ、岡本充功議員は「立憲民主党・無所属」の4番手として質問に立ちました。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関し、岡本議員は冒頭、年末年始以降の感染急拡大・医療崩壊・死亡者数の増加に対し、GoToキャンペーンの停止の遅れや緊急事態宣言再発令の遅れなどを例に挙げ、政府の対応として反省すべき点はないかと質問。これに対して菅総理は「そんな単純なものではない」と開き直り、専門家の意見を最大限尊重して判断をしていると強弁しました。

 岡本議員は「反省がないと次につながらない」と苦言を呈した上で、緊急事態宣言を解除する基準をめぐり、東京での感染対策の効果と経済への影響を分析した専門家によるシミュレーションを提示。1日の感染者数が400人で解除したときの経済損失をゼロとした場合、100人までとなると経済損失が大きくなる一方、500人で解除してしまうとこれもまた経済損失も大きいこと、しかしながら決定的に違うのは死亡者数であると指摘、「できるだけ感染者数を下げた方が、その後の感染抑制につながる」との考えを示しました。

 この点について見解を尋ねたところ、国立感染症研究所の脇田隆字所長は「もっともなところ」と述べる一方、「経済損失とのバランスで検討すべき」だと発言。岡本議員は、経済への影響を考慮する必要は当然としながらも、長期的な視点に立ち、立憲民主党は、まずは感染者数を抑え込む『zeroコロナ』を目指すと表明。経済と感染対策の両立を目指す『withコロナ』との違いを説き、『zeroコロナ』のポイントとして、検査の徹底と入国の厳格なコントロール、効果のあるワクチンの接種を挙げました。

 ワクチン接種をめぐっては、65歳以上の高齢者への接種開始時期について、河野行政改革担当大臣は「早くても4月1日以降になる」と発言していることから、この点を確認。河野大臣は「現時点では4月にスタートできるよう進めているところ」と答えるにとどまり、5月以降にずれ込む可能性についても否定しませんでした。

 ワクチン接種に対する任意性の確保については、雇用の条件で接種しないことを理由とする解雇、またGoToキャンペーン事業再開時に接種が利用の条件とされることはないかを質問。これに対し田村厚生労働大臣は「努力義務という形でお願いしているが、打つか打たないかは各自の判断」、GoToキャンペーンに関して赤羽国土交通大臣、梶山経済産業大臣ともに「想定していない」と明言しました。

 その上で、ワクチンの有効性については、米国の専門誌掲載した米ファイザー社のワクチンの臨床研究論文では、「21,720名の参加者の中央値は52歳で、55歳を超えているのは42%に過ぎないこと」「重症化は抑えられるが、無症候性の感染者が感染を広げる可能性は消えていない。ウイルス感染自体を抑えることができるかは課題であり、今後2年間経過観察を行っていく、その途中である」旨の公表をしていると紹介。この事実関係を確認すると、田村厚労大臣は「公表情報では感染症自体を抑えるのではなく、発症を抑えることが期待できるもの。重症化を抑えるのに有効だとされている」などと認めました。

 岡本議員はこうしたことを踏まえ、ワクチン接種に当たっては「正確なデータを出した上で判断を委ねる。国民の皆さんが納得すれば接種が進んでいく。ワクチンの接種歴を強要するような社会ではあってはならない」と強調しました。

 また、「われわれはこれからもさまざまな政策を提案していく。与野党で真摯(しんし)に議論する場をもっと活用してもらいたい。与野党超えて力を合わせていこうではないか」と発言。自民党総裁としての決意を求めると、菅総理は「与野党を問わず、建設的な意見はぜひ取り入れさせていただきたい」と応じました。