立憲民主党常任顧問の岡田克也衆院議員は12日、核兵器廃絶日本NGO連絡会が主催する「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策――国会議員オンライン討論会」に出演し、立憲民主党を代表して発言を行いました。
同討論会では、1月22日の核兵器禁止条約発効を受け、日本政府はどのようにすれば批准できるのか、批准しないのであればどのようにして核軍縮を進めるのか、各党の議員や専門家が見解を述べ合いました。
主催者を代表し、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲さんは、今年8月には核不拡散条約(NPT)再検討会議が、年末または来年始めには核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開かれるため、それを見据えて議論を進めたいと挨拶を行いました。
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の田中煕巳さんは、「どうやって核兵器を使わなくてすむようになるか、政治家には全力を挙げていただきたい」と訴えました。
クラスター爆弾や対人地雷の廃絶運動に大きく寄与した中央大学教授の目加田説子さんは、「時代はあるとき突然変わる。80年代の前半には、冷戦が終わることを予想できなかった。座して変化を待つのではなく、変化を呼び寄せる努力をするべきだし、変化が訪れたときに最大限生かせるような準備をしていくべき」と主張しました。
「核兵器のない世界をめざす議員連盟」の会長も務める岡田克也議員は、市民社会が核兵器禁止条約をつくり、世界に広げていることに心からの敬意を表したうえで、「日本の周囲には核保有国が複数いて、アメリカの核抑止力に頼らざるを得ず、批准ができない」。しかし締約国会議のオブザーバー参加をすれば役割もみえてくるだろうと述べ、「(アメリカも)バイデン政権に変わり、核の役割を減ずる方向に舵をきったので、日本とアメリカが協力し、中国、北朝鮮、ロシアも巻き込んで、世界全体の核軍縮を進めていく旗振りをするべき」と言葉を強めました。