会派の環境・原子力部会(部会長・生方幸夫衆院議員)と復興部会(部会長・金子恵美衆院議員)は24日、国会内で主に原子力規制庁からヒアリングをおこないました。(1)東京電力・福島第一原子力発電所の地震計の故障の件(2)2月13日の地震による東京電力・福島第一原子力発電所への影響(3)東京電力・福島第一原子力発電所2、3号機の原子炉格納容器の高濃度の放射能汚染(4)東京電力・柏崎刈羽原子力発電所の中央制御室への不正入室――を議題としました。原子力規制庁からのヒアリングの前にはALPS処理水に関連し、トリチウム水の回収技術について専門家よりヒアリングしました。
金子議員は冒頭、「2月13日の福島県沖地震で福島第一原発に被害はないような報道でしたが、明けてみるといろいろな所に影響がありました。本当であれば、もう少し信頼関係で廃炉作業してほしいと思っていたところ。いろいろな指摘があると思うのでご説明をお願いしたい」と述べました。
地震による福島第一原発への影響について水を貯めているタンクに漏洩箇所ができていると報告がありました。その点について出席議員からは、「漏水のようなことが現在続いているということだが、水位は下がり続けているのか」と質問がありました。原子力規制庁からは、「水位の低下はゆっくり続いている。どんどん下がって、冷却に支障があるレベルなら水を多く入れる用意はしている」と説明しました。
福島第一原発の廃炉の作業について出席議員から、「思っている以上に時間がかかるのではないかと思う。地震の話もあるが、当時損傷があったところが拡大しただろうと東電も言っている。思っているより廃炉作業が難しいと思うがどうか」と質問。原子力規制庁の担当者は「非常にチャレンジングであるのはその通り。30、40年のタームが見据えられているが、できるだけ早く安全に行いたいがこちらから時期を申し上げることはない」と述べました。
柏崎刈羽原子力発電所の中央制御室へ他人のIDカードを使用して不正入室がおこなわれた件については、「これが氷山の一角では困る。1、2年分の入退室記録を精査して検証する必要がある」「(不正入室した際のアラームは)全所に鳴り響いた方がいい」などと出席議員から発言がありました。