参院予算委員会で8日、2021年度予算の集中審議(東日本大震災からの復興及び新型コロナウイルス感染症対応等)がおこなわれ、立憲民主党の3番手として小西洋之が登壇、(1)新型コロナウイルス対策(2)東北新社等の接待問題(3)放送法違反事案――などについてただしました。

 昨年の春の時点で、この冬に新型コロナウイルスの感染爆発が生じ、医療体制のひっ迫への懸念が予測されていたにもかかわらず、検査や保健所、医療提供で必要な体制を構築できず、感染を最大限に封じ込められなかったと分析し、その根本原因として2点を挙げました。

 1つ目の原因として、安倍政権と菅政権が都道府県に求めた検査や保健所、医療提供の体制構築が行政通知を通じておこなわれたことを問題視しました。行政通知は、地方自治法に基づく技術的助言であるため、都道府県がそれに従う法的義務がなかったことから、「何百年に一度と言っていいかもしれない大震災と同じような国難に対して、日本政府は、ただお願いベースのお頼み事しかできていなかった」と厳しく指摘しました。

 もう1つの原因として、新型コロナウイルス感染対策を講じるための体制構築に関する法律が不在だったことを取り上げました。国民が直面するあらゆる病気の中で「体制構築の法律がないのは、新型コロナだけ」と指摘。他の病気が医療法で体制構築が確保されている中、「戦後の歴史の中で最大の疾病に対する取り組みが法律に基づいておこなわれていない。これが菅政権、安倍政権が国民を救えなかった最大の元凶だ」と法的措置を講じなかったことを痛烈に批判しました。

 その上で政府が講ずべき措置を提案しました。具体的には、新型コロナウイルス感染対策のための改正新型インフルエンザ等対策特別措置法の付帯決議にある「現下の新型コロナウイルス感染症の感染拡大までに生じた検査、保健所、医療の諸課題を分析し、今後の感染拡大を最大限に封じ込めるとともに再度の感染拡大が生じた場合に対応可能な検査、保健所、医療提供体制を計画的に確保するため、国としての基本方針を示すとともに都道府県等の計画的取組の実施状況を的確に把握し、地域における対策の実効性を確保するために徹底したPDCAサイクルに基づき必要な措置を講ずること。また、これらの国及び都道府県等の対策の実施状況について適時に公表すること」を取り組むことだと求めました。これに対して菅総理は、「付帯決議なので、しっかり受け止めて対応するのが政府の役割だ」と答弁しました。

 利害関係者である東北新社及び子会社からの接待問題で処分された4人の総務省幹部に対して、同省がおこなった調査では真実が明らかになっていないと問題視しました。幹部に聴き取りした同省関係者への質問を通じて、4人中3人が東北新社などの許認可に関わったことを判明させた小西議員は、自らの総務省勤務時代の決裁過程からの経験から、幹部は許認可を求める企業に関する書類に何度も目を通しているものだと指摘。「利害関係者と確認できなかった。申し訳ない」などとする4幹部の答弁に疑問を呈さなかったことから「まともな調査ではない」と断じました。

 続いて、総務省から衛星基幹放送事業者の認定を受けた後、東北新社の外資比率が放送法で禁じられている20%を超えていたにもかかわらず、認定が取り消されなかった問題を追及しました。東北新社の外資比率が2017年3月31日時点で21.23%、同年9月30日時点で22.21%であったことが有価証券報告書で公表されていると指摘した小西議員は、「放送法で外資規制に違反していた場合には、総務大臣、総務省は何をしなければならないか」を質問。総務省担当者は、「放送法第103条第1項では、外資規制に反することとなった時は、その認定を取り消さなければならない」と答弁しました。

 これを受けて小西議員は、「2回も違反している数字が確定的にあるのに、なぜ総務省は東北新社の放送事業者の認定を取り消していないのか」とただしました。総務省担当者は、「外資規制に違反していると総務省では、当時認識していなかったためではないかと考える。当時の事実関係を大臣からの指示を受け確認をしているところである」との答弁を繰り返し、放送法違反を不問にした理由を明らかにしようとしませんでした。