参院予算委員会で15日、集中審議が行われ、参院会派「立憲民主・社民」から斎藤嘉隆議員が質問に立ちました。

 斎藤議員は総務省接待問題のみならず、前政権から菅政権に至り不祥事が相次ぐ原因は「『大臣規範を遵守しなくてもよい』という閣僚らの認識の甘さだ」と指摘し、菅総理に全閣僚および政務3役の大臣規範の順守を強く求めました。

 参考人として出席した東北新社の中島信也社長に、同社が2017年時点で放送法の外資規制違反を認識しつつ、総務省に事業の子会社への承継を相談していたのか事実関係をただしました。
 中島社長は同社の木田、三上両担当者から、総務省情報流通行政局の鈴木総務課長(当時)に相談していた事実を認めました。
 斎藤議員は鈴木総務課長の当時の上司が山田局長(前内閣広報官)だと指摘し、予算委員長に鈴木課長と山田氏の証人喚問を求めました。

 続いて、参考人として出席した日本電信電話株式会社(NTT)の澤田純社長に「携帯電話料金の値下げ」と「NTTドコモの完全子会社化」の実施にあたり、2018年8月に「携帯料金を4割値下げできる」と発言していた菅総理(当時官房長官)や谷脇前総務審議官など幹部官僚らに節目節目で接待を繰り返し、準備や意思確認をおこなっていたのではないかただしました。
 澤田社長は携帯料金の値下げを実施したのはNTTではなくNTTドコモであり、ドコモの完全子会社化などインサイダー情報にあたる意見交換は避けていたと一連の接待との関連性を否定しつつも、結果的にドコモを完全子会社化したことにより、値下げの余力ができたと答弁しました。
 斎藤議員はNTTは国が3分の1出資している上場企業であるため、今後の国会審議に必要な情報の開示を求め、質疑を結びました。