枝野幸男代表は4日、岐阜県を訪れ、衆院岐阜5区の今井るる総支部長の出馬会見に同席しました。今井さんは多治見市出身で、同日25歳の誕生日を迎え、立憲民主党の総支部長の中で最年少です。

 枝野代表は「今井さんは今日25歳の誕生日で被選挙権を手にするという史上最年少の候補予定者の発表ということになります。そして女性の候補者であります。いろいろな意味で立憲民主党、あるいは立憲民主党が目指すものを象徴する候補者が手を挙げてくれたと思っています」と紹介し、女性であり、若年層を代表する候補者として期待すると表明しました。

 今井総支部長は「本日4月4日、25歳になりました。人生でこのような門出を迎えることができて深く感謝を申し上げます」と述べ、政治家をめざした理由について「未来をあきらめたくない、その一心です」と語りました。高校生の時に東日本大震災の被災地、宮城県南三陸町に復興ボランティアに行ったことを振り返り、「その時に、どのような状況でも人々が未来をあきらめず、前向きに希望を持って生きる姿を見ました。その時私は、将来、より多くの人がどのような状況でも未来をあきらめずに、幸せに生きる手助けがしたいと思うようになりました。南三陸で出会った人々は震災により家族や友人、仕事、家をなくした人が多く、私がボランティアとしてできたことはその人々に寄り添い、思いを応援することだけでした。高校生の私にとって、この経験は自分の無力さを痛切に感じるきっかけとなりました。もっと自分にできることはないのか、そう自分に問いかけて私は自分なりに、高校生の等身大の視点で見て歩いてきた南三陸を発信する活動を始めました。その活動が周囲の人を巻き込むようになり、周囲の大人も応援してくれるようになり、地元で写真展を開催したり、国連の防災会議で海外の方に発信する機会を得ました。私は、小さな一歩がやがて周囲を巻き込み、社会を変えていくことができると信じています。この小さな一歩が、どんなに大きな課題であっても何より重要であると思います」と語りました。

 そして、次期衆院選について「だからこそ、周囲の人々に大きすぎるとか、無謀だと言われても、どうしてもやり遂げたい一歩なのです。今の私の小さな一歩がなければ、今の日本の閉そく感、政治へのあきらめ、若者の政治への無関心は何も変わりません。そしてこれまで通り、先送り、現状維持、人任せの政治が続いて、私たち未来の世代はより厳しい状態になってしまいます。私はそれを、誰かが何とかしてくれる、そんな風には思いたくありません」と述べました。「私は未来をあきらめたくない。未来の選択肢をつくりたいのです。そのためには国政に若い世代の声を届けなくてはなりません。今、国会に20代の国会議員はいません。若い世代もいないし、女性の国会議員もまだまだ少ないです。30年後の社会を見据えて本気で選挙に取り組めるのは私しかいないと思います。どんなに茨の道の選挙でも、未熟でも声を上げていいのだと同じ世代の若者に、未来を担う子どもたちに挑む姿勢を示したいのです。そして私と同じように志を持っている若い世代の仲間を増やし、そうした若い世代を応援する大人を増やしていきたいです」と語りました。

 「未来をつくる世代は私たちであると、未来をあきらめずに、小さな一歩でいいから、行動し続ける必要があるのだと今回の選挙を通じて訴えていきたいと思います。私はけっして特別ではなくて、岐阜県多治見市で生まれて、自然とともに育った25歳の一若者です。まだまだ人生経験が短く、政治経験もまったくない、地盤も看板もない私だからこそ、皆さまにさまざまな声を頂きながら、皆さまの思いを実現できるように、ゼロから未来をつくってまいります」と訴えて決意表明を締めくくりました。

記者の撮影に臨む今井支部長(中央)、左は渡邉嘉山県連代表(県議)、右は枝野代表