枝野幸男代表、福山哲郎幹事長は6日、市民連合から25日投開票の3つの補欠選挙・再選挙(8日告示の参院長野選挙区、参院広島選挙区、13日告示の衆院北海道2区)の勝利を目指す申し入れを受けました。

 枝野代表はあいさつで、「全国組織の市民連合としても、それぞれの地域においても、いろいろな形でご尽力いただいた結果、事実上、立憲野党が一本化して闘う構造を3選挙とも作ることにつながっている」と感謝を述べました。

 また「選挙に勝つことで、『期待してみよう』『応援してみよう』という動きが、特に関心の薄い有権者の皆さんに広がって行くので、選挙に勝つことが選挙に強くなることだ」と語り、総力を挙げて闘っていくことを誓いました。

 さらに「あちらを立てれば、こちらが立たないというものを、両方立つようガラス細工をやっていくしかない」「ガラス細工を壊さずに、でもガラス細工ほど美しいものはありませんので、そこをなんとか作っていけるようにやっていきたい」と語り、「引き続き、皆さんにもご協力をよろしくお願いしたい」と述べました。

 申し入れで市民連合が掲げた共通政策は以下のとおりです。

  1. 憲法の擁護
    • 「安保法制」、共謀罪など違憲の疑いの強い法律を廃止する。
    • 平和憲法を尊重する。
    • 地元合意のない沖縄辺野古での新基地建設は中止する。
  2. 新型コロナウイルス克服のための医療体制の強化
    • エッセンシャルワーカーの待遇改善をはじめとする医療体制の拡充、強化のために財政支出を惜しまない。
    • PCR検査を拡大するとともに、感染した人の治療を受ける権利を保障する。
    • 医療のリストラという従来の政策を転換し、人間の命を最優先する医療体制の整備を図る。
  3. 仕事と暮らしを守るための支援策の拡充
    • コロナ禍によって仕事を失ったり、収入が減少したりした人々に対して、所得補償、家賃補助など安心できる支援策を提供する。
    • 営業時間短縮等に協力した事業者に十分な補償を行う。
  4. エネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行
    • 一極集中を是正するために、地方でも働けるように交通インフラ、情報インフラ、住宅など生活の基盤を整備する。
    • 地元合意のない原発再稼働に反対するとともに、再生可能エネルギーの拡充により、地域における新たな産業を育てながら、原発のない脱炭素社会を作り出す。
  5. 差別を許さない自由で公平な社会の実現
    • ジェンダー、人種、年齢などによる差別を許さないためのルールを確立する。
    • 次の世代を産み育てる社会的条件を整えるため、雇用ルール、介護、保育、教育、医療などケア労働の体制等を拡充する。
  6. 責任ある政府のもとで支えあうための税制改革
    • 消費税負担の軽減を含めた、所得、資産、法人、消費の各分野における総合的な税制の公平化を実現する。