市民団体が主催する「デジタル庁設置6法案」などをテーマとした集会が11日正午、参院会館前で開催されました。野党各党が参加し、立憲民主党からは企業・団体交流委員長の近藤昭一衆院議員があいさつに立ちました。

 近藤議員は、「デジタル庁設置法案」などが参院内閣委員会等で午後に採決されようとしているが、「個人情報を保護する措置などが不十分である」と述べ、慎重な審議を求めました。

 そして「デジタル化の流れは止まることなく国民生活は便利になるが、人権が侵害される恐れもある」とその危険性を指摘。政府がこれまでに特定秘密保護法、共謀罪や安保法制など、憲法違反の疑いのある法案を次々と強行成立させてきたことを例示したうえで、「憲法12条は『この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない』と謳っている。基本的人権は脆いものであるから国民の不断の努力で守っていかねばならない」と強調しました。

 さらに、基本的人権に関連して「憲法に緊急事態条項がないことをもって、必要な感染拡大防止策が取れていないという意見があるが、現行の憲法でも感染防止のために必要な私権の制限は公共の福祉にかなうものとして認められている。憲法の制約があるために必要な対策が打てないわけではない」と述べ、緊急事態条項を付加する憲法改正が必要ないことを訴えました。