参院本会議で19日、昨年12月27日に逝去した立憲民主党の羽田雄一郎・前参院幹事長に対して、自民党の尾辻󠄀秀久議員が哀悼演説を行ないました(写真上・中央は、羽田雄一郎さんの遺志を引き継ぎ議員となった羽田次郎議員)。
この中で尾辻議員は「享年53歳。あまりにも早すぎる最後であり、誠に哀悼痛惜の念に堪えません」と、哀悼の意を表明しました。
子どもの頃から保育園の先生になりたいとの夢があり、保育士の資格を取得。玉川大学卒業後、伊藤忠記念財団に勤務し、全国こども文庫に対する助成など児童館活動に携わり、「そこで出会ったお母さんたちの声なき声を伝えたい」との思いから政治家を志したと紹介しました。
1999年の参院長野県補欠選挙で初当選以来、連続5期当選。参院では、国土交通委員会、沖縄及び北方問題に関する特別委員会の各委員長、政府では野田内閣で国土交通大臣に就任。超党派のユニセフ議員連盟の事務局長も務め、貧しい子どもたちの健康改善など、世界の子どもたちの権利を守るための活動にも取り組んだ羽田前議員の功績をたたえました。
超党派のコロナと闘う病院を支援する議員連盟の共同代表に就き、医療崩壊を防ぐための活動の先頭に立ってきた羽田前議員が感染により逝去したことについて「わが身は顧みないことを宿命とされたのでしょうか。そんな覚悟のある大きな人間をエリートと言うのだと聞いてはいますが、なんでもいいから生きていて欲しかった」と悼みました。
国会で「与野党が厳しく対峙する場面でも先生がおられると場の雰囲気が自然と柔らかくなりました」「先生はただただ平和を願っておられました」と人柄をしのび、最後に「世界の平和を守るという先生のご遺志は必ず受け継いで参ります」と締めくくりました。