泉健太政務調査会長らは10日、国会内で「若者の政治参加推進基本法」を求める若者の会から「若者の政治参加推進基本法」要望書を受け取り、意見交換をおこないました。泉政調会長のほか小宮山泰子企業団体交流委員長代行、落合貴之、尾辻󠄀かな子各衆院議員が出席しました。

 会を代表して日本若者協議会の室橋祐貴代表が2015年に選挙権年齢が18歳に引き下げられて、主権者教育の実施などの取り組みが行われているにも関わらず、若者の投票率が低く、地域活動や社会運動への参加も低水準であり若者の声が政治に反映されているとは言えない状況であることを説明しました。
 要望書は、こうした課題を解消するため「若者の政治参加推進基本法」の策定を求めています。内容は、(1)投票環境向上(ネット投票等)(2)主権者教育の拡充(政治的中立性の緩和、若者団体・NPOへの支援等)(3)意思決定への参画(政府審議会への参加、若者議会・若者協議会の設置等)(4)若者の出馬への支援(被選挙権年齢・供託金引き下げ、立候補休職制度等)(5)若者の政治参加促進体制の強化(若者政策担当大臣、若者の政治参加の日設置等)――です。
 「若者の政治参加推進基本法」を求める若者の会の他のメンバーからは、「若者が政治の成功体験を得られる場所が少ない。基本法を作るにあたって、私たちの声が政治に届く実感を得られる仕組みづくりに取り組んでほしい」「全ての子どもが政治を学べる環境をつくってほしい」等の意見があがりました。

 尾辻󠄀議員は、「見える化」と「わきまえの文化を変える」ことが必要だと指摘。ジェンダーの状況や若い世代がどのくらい議会に入っているのかを数値化して明らかにすることや、「自分より年齢の高い人に対してものを言わないのが礼儀だという文化が日本にある」ことで若い人の問題意識が広がらない点を問題視し、「そういう部分を変えていきたい」と述べました。

 落合議員は、ある与党が後ろ向きであるため基本法の審議が始まらないことを指摘。「与党の重鎮が動かないと審議すら進まない。世論を盛り上げれば重鎮はやらざるを得なくなるので、われわれは国会で頑張るが、皆さんも周りに呼びかけて国政の争点としてネット上で盛り上がるようにそれぞれの立場で力を合わせていきたい」と述べました。

 小宮山議員は、「政治の話はセンシティブだというが、政策の話をすればいい。自分とは違う意見があるからこそ面白いんだという文化を日本でもつくれたらいい」と述べました。

 泉政調会長は、「ここに書いていることを応援したい。20代で国会議員になってから今に至るが、挑戦したいと名乗りを上げる人が増えてほしい」と述べ、「世の中を変えたい、やらせてもらえますかという延長に立候補が増えていくといい。世の中を変えたい気持ちを出してもらえるように頑張るので、もっと積極さを出してほしい」と求めました。

 室橋代表は、「青年部は日本では選挙の手伝いだが、米国では独立性を持って、党本部に提言して、推薦も青年部が決めて青年部が選んだ候補を重点支援している。党本部からは一歩独立して権限を与えて予算も党本部が出してネットワーク強化するのが重要。ただ党本部を手伝うのはインセンティブがなく政治家になりたい人だけ。インターンやNPOで活用している人を青年部に入れるのが近道になる」等と主張しました。 

「若者の政治参加推進基本法」要望書.pdf