辻󠄀元清美副代表は30日、東京・武蔵野市を訪れ、東京都議会議員選挙に立候補している立憲民主党公認の五十嵐えり候補の応援演説をおこないました。

■辻󠄀元清美 副代表
 辻󠄀元副代表は、「五十嵐さん、ものすごいキャリアを持っている。普通、キャリアと言えばどこどこの大学を出て、どこの大きな企業で活躍したとか、外資系で頑張ったとか言うが、五十嵐さんは違う。中学でいじめにあって、中学を出て働いて、トラック運転手をして、飲食店で働いて、もう1回勉強して、高校に入り、法科大学院出て、弁護士になった。皆さんこんなこと普通ないと思いませんか」と五十嵐候補の経歴を驚きながら紹介しました。
 辻󠄀元副代表は、食べるものに困り都庁前で食料配布に並ぶ人、一生懸命働いてもシングルマザーで仕事を掛け持ちして頑張っている女性、東京に出て大学に入学したが、コロナ禍でバイトがなくなり絶望する若者がいることに触れ、「同時代に生きるものとして、コロナという歴史的なパンデミック、危機が襲っている同時代に生きているわけじゃないですか。自分の命も大事だが、貧困対策や多くの女性への支援をみんなで一緒にやりながら、コロナを乗り越えないといけないんじゃないですか」と強く呼びかけました。
 また辻󠄀元副代表は、「東京オリンピック・パラリンピックに突き進んでいる暴走列車のかじ取りは誰か。東京都の小池知事と菅総理だ」と指摘。さらに辻󠄀元副代表は、「誰がブレーキを踏むのか。(自民、都民ファーストに)圧倒的多数を与えたらいけない。この武蔵野市からは都民ファーストの議員を選んでも役に立たないならば、はっきりとその意思を投票で示してほしい。自民党の都議会議員が麻生さんや菅さん二階さんに逆らえるのか」と自民党や都民ファーストの会の議員を選んでも現政権や小池都知事の言いなりになるだけだと主張しました。辻󠄀元副代表は、「小池さんに通してもらったとか、自民党議員を議会に送っても、(東京五輪の)経過検証とか税金の使い道の検証すると思いますか。絶対しません。五十嵐さん、本当に素晴らしいキャリアを持った五十嵐さんを代表で送っていただくことこそ、皆さんの命や暮らしを守る一票になる」と五十嵐候補への投票を呼びかけました。

■五十嵐えり候補
 辻󠄀元副代表の紹介にあったように中卒で働きはじめ飲食店でのバイトを解雇された経験を持ち、その後弁護士となった五十嵐候補は、「コロナ禍での1年半、東京がおこなってきた感染症対策はどうでしょうか」と東京都のコロナ対策に疑問を投げかけました。五十嵐候補は、「収入が減って、大学をあきらめざる得ないような苦しい人たちがいる。『こんなものか』と思っている人がいる。『飲食店の仕事を選んだ自分が悪い』『イベント関連事業についた自分が悪い』とかあきらめているのではないでしょうか。そんな人たちが切り捨てられるのは、若かった頃の自分を切り捨てるような気がして、この1年半たまりませんでした」と自身の心境を紹介。「政治の役割は命と暮らしを守ること。収入が減って生活が苦しくなっている人がいます。それは自分の努力・頑張りではどうにもならない。飲食店で仕事をしていて『とても苦しい』と言っている人たちをこの東京に取り残して、本当にオリンピックを強行していいんでしょうか。社会を二分することになるんではないでしょうか」とオリンピック・パラリンピックを強行する前にコロナ禍で苦しんでいる人への補償を先にするべきだと訴えました。また、6月1日から都議会が開かれたにもかかわらず、開会前の5月28日に都知事の判断で補正予算が決められたことについて触れ、「私たちの生活、都知事の手に委ねて本当に良いのでしょうか。私たち一人ひとりの生活を守ってくれるのか、本当に暮らしが見えているのか」と強調しました。五十嵐候補は、「それが良くないならば、7月4日投開票日に選挙で意思を示しましょう。反対する勢力があると示しましょう」と述べ、「五十嵐えりにどうか仕事をさせてください」と自身への投票を求めました。

 街頭演説には、ほかに菅直人最高顧問、松下玲子・武蔵野市長も参加しました。