枝野幸男代表は11日、大分県入りし、村山富市元総理大臣と面談、県連総決起集会、連合大分役員・党大分自治体議員との意見交換、街頭演説などに参加しました。

■村山元総理と面談

報道陣の撮影に応じる村山元総理、枝野代表、吉川衆院議員(左から)

 村山元総理との面談では、枝野代表から「吉川元さん、吉田忠智さんと、一緒に頑張ってやらせていただいています」と報告。村山元総理から「頑張ってな」「頼みます」との激励の言葉がありました。これを受け枝野代表は、「お体気をつけて、元気で見守ってください」「先生に喜んでいただくのを楽しみに頑張ります」とあいさつしました。

枝野代表らを見送る村山元総理

■大分県連総決起集会

 大分県連総決起集会では、冒頭、横光克彦県連代表が「(衆院選は)立憲民主党の真価が問われる戦い。安倍・菅と続く長期政権により行政のみならず政治の劣化をいまほど感じたことはない」「大分県全選挙区で厳しい戦いを勝ち抜き、まずはこの大分県から政権交代を実現しよう」と出席者に呼びかけました。

 続いて、県連総合選対委員長の吉田忠智参院議員は、枝野代表が東日本大震災・東京電力福島第一原発事故の際、官房長官であったことを引き合いに出し「いまの新型コロナに対応すす菅政権、自公政権の状況はどうか。すべて後追い、後手後手ではないか。極めて不十分」と指摘、「東日本大震災において司令塔の役割を務めた枝野代表こそ、日本のリーダーとしてしっかりその職責を果たしてもらわないといけない」と訴えました。また、来賓を代表して連合大分の佐藤会長があいさつしました。

 枝野代表は、集会の前に村山元総理と面談したことから、阪神淡路大震災の対応にあたった当時の自社さ政権に触れ、東日本大震災を経て「それでも想定を超えることが起こるから有事。東北地方、特に福島の皆さんには、至らない点があったことは、いまでも忸怩(じくじ)たる思い」だと語りました。
 そして2011年9月に菅内閣が退陣し官房長官の職を離れたときに「村山内閣が阪神淡路大震災の教訓を活かしていたことで、この東日本大震災に一定程度対応できた。この東日本大震災の教訓を活かして、より想定を超える、想定とは違う有事が生じたときでも、もっとしっかりとした体制をつくるのが私の使命」だと決意したと明かしました。
 いずれ、もう一度非自民政権をつくり、総理としてこれまでの経験を活かし、防災危機管理庁、防災危機管理局という、地震や豪雨にとどまらず、感染症などを含めたあらゆる危機に対応できる強力なチームをつくる予定だったが、政権を変え、そうした体制を作る前に次の有事が来てしまったと語り、「安倍・菅政権が東日本大震災の教訓を活かすどころか、まるでなかったかのように、何もしてこなかったということがいまの状況を作っていると」指摘しました。
 さらに、「この10年、緊急事態に対応できる政府を作りたい、そういう思いで準備を重ねてきた。ぜひ私にやらせて下さい。この危機管理を乗り越えることができるのは、あの東日本大震災の経験をした私しかいないと、この1年半で確信を持っている。そのために次の総選挙で皆さんのお力をいただき、政権を変えなければならないと、強い責任を感じている」と訴えました。

 集会の終わりに、吉川元衆院議員は、「初当選した2012年からの約9年間、どんどん日本の政治が壊れていく、政治に対する信頼が失われていく」と指摘。さらに政治の師であった重野安正元衆院議員が今年永眠されたことに触れ「重野さんの弔いのためにも絶対に勝たなければならない」と語り、「(大分ではすべての)選挙区で勝ち抜くことで日本の政治を変えていく」と訴え次期衆院選への支援を求め、吉田県連総合選対委員長の発声で気持ちを1つにしました。

■連合大分役員との意見交換会、党大分自治体議員団との意見交換会

あいさつする連合大分の佐藤会長

 連合大分の会長、副会長、事務局長の方と意見交換をおこない、その後、県内の党の自治体議員と一問一答形式で意見交換をおこないました。

党大分自治体議員団との意見交換会の様子

■街頭演説(ガレリア竹町ドーム広場・サンリブさいき前)

 ガレリア竹町ドーム広場での街頭演説では、吉川、横光両衆院議員、吉田参院議員、枝野代表が順に訴え、司会はスカルリーパー・エイジ大分市議が務めました。

 吉川衆院議員は、「9年あまり続いてきた、嘘や誤魔化(ごまか)し、強権的な政治を終わらせる総選挙にしよう」と訴えました。横光衆院議員は「国会でいまの政府のあり方を説明すべきときに国会を閉じてしまった。そして政府は好きなようにやっているが、それがすべて裏目に出ている。こういった政治をいつまでも続けるわけにはいかない。被害を受けるのは国民。このいまの政治の流れは、国民の皆さんの力でしか変えることはできない」と支援を訴えました。吉田参院議員は、「今国会で新型コロナウイルス対策関連だけでも立憲民主党は16本法案を提出している。困っている個人、中小企業の皆さんに給付をすべきだといったことを具体的に提案をしている」と説明、また野党第1党として修正案を出すなどコロナウイルス感染症対策だけでなく、しっかり活動していると訴えました。

 枝野代表は、新型コロナ対策として、(1)水際対策(2)感染を封じ込めるための徹底した検査(3)暮らしと事業を守るための補償──をしっかりとやっていれば状況が変わっていたと指摘しました。
 さらに、「(私自身も)15年位までまでは『競争だ』『小さな政府だ』といういわゆる改革の尻馬に乗っていた。30年前に言っていた改革を、30年同じことをやっていても、時代に合っているはずがない。競争だ、自己責任だ、小さな政府だなんていうのは30年前の昭和の改革。いま必要なのは、この間に壊れてしまった、政府の役割を取り戻す。政府の役割とは『命を守ること』『暮らしを守ること』『いざという時にあなたを支えられる』ことだ」と大きな社会と政治の転換が必要だと訴えました。

 サンリブさいき前では、吉川衆院議員、枝野代表がマイクを握り、集まった方々に来たるべき衆院総選挙での支援を訴えました。司会は御手洗秀光佐伯市議が務めました。