枝野幸男代表は11日、大分で記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:(総選挙に向けた)地方遊説で最初に大分を選んだ理由、来られた理由は

 吉田さん(吉田忠智参院議員)と吉川さん(吉川元衆院議員)に合流をしていただいて、われわれは大変ありがたい。一方で、来られた方、残られた方、双方で、社民党の関係者の皆さまに大変ご苦労をおかけしていると思います。それについての感謝をお伝えをしたい。
 また、そうした皆さんが一体となって戦っていただくことで、(衆院大分選挙区)3つとも取り得る重点地域だと思っております。その2つの意味で来らせていただきました。

Q:午前中には村山元総理にもお会いになりましたが、趣旨・目的はどういうことだったのか

 私にとって、東日本大震災がもちろんある意味で大変大きな政治家としてのポイントでありますが、そのときにも感じましたが、村山内閣を一番末席の1回生でしたが経験させていただいたことが、非常に貴重な財産になっていると従来から思っております。
 今回の社民党のいろいろな動きの中で、多分当事者としての関わりはないと思いますが、当時の社会党からから総理になられた村山さんの地元で、周辺で大変なご苦労をおかけしましたので、一度お目にかかりたいと思っておりましたら、村山元総理の方も大変歓迎をいただき、久しぶりにお目にかかることができました。
 20数年前、総理を務められていたときと見た感じはあまり変わっておられなくて、お元気なので良かったです。うれしかったです。

Q:改めて、2区・3区は吉川さん・横光さんという候補者がいます。(県連集会では)大分1区は吉良(州司)さんという名前も出てまいましたが、改めて党として、この大分の位置づけを教えてください

 吉川さんや吉田さんが立憲に入っていただいたことでよりパワーアップした形で選挙に挑めると思っています。公認の2区3区はもちろんのこと、1区の吉良さんも含めて3つとも、新しい政権を作るという仲間で独占をし得る素地は十分にあると思っています。
 ちろん簡単なことではありませんが、いろいろな経緯を乗り越えてこられた皆さんですので、それぞれの立場で最大限の力を発揮していただきたいと期待をしています。

Q:野党共闘のことで。大分1区や、福岡でも一本化できれば勝ち得る選挙区がいくつかあると思います。具体的にその進み具合、福岡大分など九州の選挙区の野党共闘や一本化の進み具合についての認識は

 私はそもそも、そういう発想で物事を見ておりません。
 従来から申し上げている通り、参院選挙と違い衆院選挙は選挙区の数が非常に多い中、比例代表がブロックごとに分かれております。多くの場合、各政党が、政党の立場としては候補者を独自に立てたいという状況が非常に強いことははじめから分っておりますので、50から100程度の選挙区で、いわゆる一本化ができれば望ましいと思っています。個別の選挙区を見ながら、どこがどうこうということよりも、トータルとして一本化することで勝ち得るところについて、50から100ということが達成できればいいと思っています。

Q:村山元総理と、今回あえて直接対面をされたことにどういった意義があったのか

 先ほど申しました通り、党は違っていましたが、私にとっても大事な先輩でございます。大分では、村山先生が頑張ってこられた、かつての社会党、社民党さんとの関係で、多くの皆さんにご苦労をおかけし、残られた方、立憲に来ていただいた方を含めて、それぞれ納得をいただいて良い形で進んでいただいているという状況のタイミングでもあり、お目にかかる機会を得られうれしいですし。村山先生にも歓迎していただきました。

Q:明日からまた緊急事態宣言の発令がされますが、考えを改めてお願いします

 そもそも、「解除自体が時期尚早である」「これではすぐに(緊急事態)宣言を出すことにならざるを得ない」と申し上げてきました。むしろ解除したことが間違いであって、緊急事態の状況であることはある意味前提だと思ってます。
 しかし、これだけ長期になっている以上、十分な補償がないと期待された効果は上がらないと思っております。速やかに、十分な補償について具体的な内容を示すべきで、そのためには臨時国会を召集すべきだと思っています。

Q:地方行脚を再開されましたが、まだ野党共闘という意味では候補者の一本化調整は本格的に始まってない状態です。社民党、国民民主党、共産党との協議はいつぐらいに始めようとお考えか。
 また、以前福山幹事長は社民、国民民主党から協議を始めるということをおっしゃっていますが、この進め方について

 1点目は先ほど申しました通り、現状、全国の小選挙区で100以上150近くの選挙区が、自民党補完勢力の野党を除けば、一本化されていると思っていますので、すでに実態が先行していると思っております。各党との関係については、相手のあることでございますので、具体的な進め方や段取りなどについては、今私が一方的に申し上げる話ではないと思っています。

Q:村山元総理と今日会われましたが、村山元総理側から、こんな言葉をかけられたとか、もし何かご紹介あれば

 とにかく頑張ってくれと強く激励、励ましをいただきました。大変心強かったです。

Q:今日の(県連集会での)代表の講演の中で、「背伸びをしなければいけない」という話がありましたが、具体的にどういったことが「背伸び」なのでしょうか

 若干、昨日のNHKは何についての背伸びなのか分かりにくい報道だったので、今日きちんと申し上げたつもりです。
 政権を取った後の準備については完全に出来上がっています。自信を持っています。
 政権を取る、選挙で勝つことについて、そもそもが、結党して小さかった立憲民主党から数えても4年しか経っていない中での選挙であり、そもそも、この4年で政権にたどり着くこと自体が背伸びであるという、プロセスの中での、状況・立ち位置について申し上げています。

Q:候補者調整といったことも「背伸び」なのか

 違います。まったく関係ありません。
 4年で政権の選択肢として200を超える公認候補で戦えるという状況は、4年前の10月2日からはまったく想像していませんでした。
 ここまでたどり着けたこと自体が、多くの皆さんの協力と理解のおかげで、一種の奇跡だと思っています。
 なおかつ、さらに、4年間で実際に選挙結果に繋げ成し遂げるのは、それ自体、大きな意味で背伸びである。ただそれを成し遂げなければならないし、成し遂げ得ると思っています。

Q:先日、西村大臣が打ち出したコロナ対応での飲食店対策。酒類提供停止に応じない飲食店に対して、金融機関から働きかけをするという方針を立て、その後撤回。酒類販売業者に取引しないよう求めた要請については撤回しないことになっていますが、この一連の対応についてどのようにお考えか

 結局、どこかの国が香港でやっているのと日本政府のやってることは一緒だということに尽きると思います。
 日本の国民の皆さんは、どこかの国が、香港でやってるような政府を認めるのかということが問われていると思っています。

Q:代表の今後の地方遊説は、東京に緊急事態宣言が発令されていますが、どのような方針でやっていくのか

 全国の感染状況は見ていかなければならないと思っています。
 私をはじめとして、私に同行するスタッフ、SPさんなどは最低週1回のPCR検査を受け、感染を広げることに繋がらないよう万全を期しております。
 あとは受け入れ側で、受け入れる行事・催しの中身、万全に感染対策が取れるかなど相談をしながら、現在の状況であれば、可能なところは伺いたいと思ってます。