【代表談話】長崎の原爆の日を迎えるにあたって
立憲民主党代表 枝野幸男
76年前の今日、人類初の原爆の投下からわずか3日後、長崎にプルトニウム型の原爆が投下され、多くの尊い命が奪われました。犠牲者の御霊に心から哀悼の意を捧げるとともに、ご遺族や、今なお健康被害や深い心の傷に苦しんでおられる皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。
先日7月14日、「黒い雨」訴訟において、広島高等裁判所は1審に続き、原告全員を被爆者と認める判決を言い渡し、政府は上告しないことを決めました。この70年余という長い年月、健康被害を抱えつつ、救済を求めて訴え続けてこられたこれまでの皆様のお気持ちは計り知れません。我々は、被爆者の皆様に寄り添い、同じような境遇にある長崎の方々も含め、幅広く、早期の救済が検討されるよう政府に働きかけて参ります。
また、本年1月、核兵器禁止条約が発効しました。原爆被害の実相を語り続け、弛むことなく「核兵器の非人道性」、「核兵器廃絶」を訴え続けてきた被爆者やご遺族の皆様、世界各国の全ての関係者の長年のご努力に心からの敬意を表します。私たちは、世界の核廃絶への歩みが新たな段階に到達したことを認識し、政府に対し、まずは同条約の締約国会議にオブザーバー参加を求め、核保有国と非核保有国の橋渡しを全力で務めるよう求めて参ります。
あれから76年間、戦争で核兵器が使用されることは一度もありませんでした。立憲民主党は、この流れをさらに確かなものにするため、唯一の戦争被爆国として被爆の体験を語り継ぎ、国際社会に核軍縮・不拡散の重要性を訴え、核のない世界の実現に向けて先頭に立って全力を尽くすことを、原爆の日を迎えるにあたり、改めてお誓い申し上げます。