党青年局は22日、5月に続き2度目の開催となる「いまこそ!?おしゃべり大学 1DAY CAMPUS Vol.2」をオンラインで開催しました。高校生、大学生を中心とした若者と福山哲郎幹事長、長妻昭副代表、近藤和也局長をはじめとする国会議員、青年局所属の地方自治体議員など約120人が参加。前回と同じく多くの方々に参加いただきました。
司会は、前回参加者の中で選ばれた秋山響さんと、塩村あやか参院議員がつとめました。
今回も前回に引き続きグループワークのテーマごとに各グループのコーディネーターとして、参加者のおしゃべり・交流をサポートする「おしゃべりオーナー」として次の8人にも参加いただきました。
(1)ICT政策 宮島 衣瑛(みやじまき・りえ)さん
(2)地方創生 岡村 龍弥(おかむら・たつや)さん
(3)福祉永井 悠大(ながい・ゆうだい)さん
(4)ビジネス・経済政策 河合 将樹(かわい・まさき)さん
(5)ジェンダーとセクシュアリティ 奏太(かなた)さん
(6)環境問題 舛田 陽介(ますだ・ようすけ)さん
(7)教育 川村 哲也(かわむら・てつや)さん
(8)国際関係宮島 ヨハナさん
開会にあたり青年局から近藤局長、党から福山幹事長がそれぞれあいさつをおこないました。
その後、ゲストトークショーを開催。「社会ニュースの深堀りのしかた」というテーマで、ゲスト1名と、福山幹事長、長妻副代表、中谷一馬衆院議員が登壇し、進行は塩村参院議員がつとめました。
トークショーの後は、「おしゃべりオーナー」それぞれの紹介があり、そしてオンライン上でそれぞれのクループに分かれグループワークをおこないました。
グループワークでは、まず「自己紹介&普段見ているニュースメディア」というテーマで、自己紹介をおこないながらチャットも活用し、そこで出た話題もふまえながら意見交換をしました。
次に「おしゃべりタイム1」という時間を設け、25分間の時間を使い、グループ内でそれぞれのテーマに沿って話し合ってもらい、終了後に全体でそれぞれのグループから代表者が発表をおこないました。
そして、2回目のおしゃべりタイムでは、1回目と違うテーマでさらに25分間グループワークをおこないました。
1回目のおもな発表内容
グループ1 ICT政策
主に「教育とICT」について話し合った。特にオンライン授業については、グループに大学生が多く当事者目線で多く意見が出た。オンライン授業は便利だが、授業が終わったらボタンを押して終わりなので、他人との関係性を作るのが難しいという話で盛り上がった。対面では、授業終了後の帰り道で友達との交流などの時間が大切だった。現在の環境下でどうやって友達との関係を作っていくのかが課題にあがった。その他には、元々オンライン上で使用するために開発されたスタディサプリと教師がおこなうオンライン授業は、どっちの方が質が高いのだろうか。学校では居場所としての空間(という側面)が大きかったので、学校はこれからどういう役割を果たしていくべきなのかという話もあった。
グループ2 地方創生
コロナ前とコロナ後で地方創生の課題やあり方が変わったというテーマで話が進んだ。例として話が出たのが「ずらし旅」。あまり混まない時間に行く旅、場所をずらす方法としては、あまり人流のないところに観光を誘致する。そうすれば地方が盛り上がるかもしれない。その他、外部からの人流が減ることにより伝統が廃れる例としてお祭りが挙がった。
グループ3 福祉
川崎市でホームレスが空き缶を集めて1キロ140円で換金していたが、市が自販機の横に置いてあるゴミ箱から空き缶を持っていくことを禁止する条例を作ろうとしているという話題から話が広がった。なぜ生活保護を受け取らないのか、なぜお金の稼げる仕事をしないのか。特に盛り上がったのがホームレスの人が生活保護を受け取らない理由はどういうものかということ。国が信頼できない、家族に知られたくないなどの理由があるのではないかと意見が出た。この問題で最も大切なのはわざわざ生活保護を受け取らない背景について考える必要があるということ。今、厚生労働省は生活保護を受け取りやすくするように扶養紹介を条件としないように呼びかけ始めていて、それが国から自治体へ広がり、上の方から拡がっていけば、ちょっとずつ生活保護に関する偏見がなくなるかもしれないと考えた。
グループ4 ビジネス・経済政策
おしゃべりオーナーが紹介してくれた「給料の社会的インパクト算出金額を可視化」という記事を話題に議論を開始した。給料の社会的インパクト算出はまだ社会的に5%しか認知されていない。例えば女性進出51%を目標にしている企業が現状23%しか達成していない場合は、このギャップを社会的価値マイナスで考える。しかし、そういう会社がある一方で女性進出51%はジェンダーの視点で正しい社会的価値なのか、半分半分というのは正しい社会的価値観なのか、そして統一的正しい社会的価値は誰が作るのかという議論になった。また、今若者がどんな企業を求めているのかという問いに、みんな答えが出なかった。出てこないのは、今、既存社会と新しい社会が変わっている節目だから、若者のニーズにあった会社が存在していないのではないか。そして、そこに政治が全然出てこないことが問題であるという結論になった。
「企業を選ぶのは難しい」「地方の学生は地域の回りの企業しか知らない」「大学に行ってもコロナがなかったころはOBの紹介など情報を得やすかったけれど、今はないので、受動的では情報が取れない。主体的に情報を取るのは難しい」「時間がない、大学生は大学の授業と就職活動を一緒にやらなければならない。研究をしていると時間がなく就活関連の活動ができない」「オンラインだから気軽になったのではなく、オンラインだからこその課題が出てきている。オンラインを通じて知ることができる策があったらいい」
2回目のおもな発表内容
グループ1 教育
最近若者の自殺が増えている。特にコロナ後に増えているので、なぜなのだろうかということから話が進んだ。根本的に生徒が抑圧されているのが原因で、例えば宿題の多さやテストの多さで学生を抑圧していること、また生徒会の権限が小さいことなどが学生に無気力感を与えて自殺者を増加させているのではないか。また、若者の居場所がないので居場所をいかに作っていくのかが大事などの意見が出た。これを変えていくためには教師を動かさないといけないが、教師は閉鎖的なコミュニティの存在なので、変えていくためには外部から刺激を与えた方がいいという意見が多く出た。他に解決方法として挙がった意見としては、教育で生徒がプレゼンをしてそれに大人が投資をするという実践を通じて、子どもでも大人と同じように扱う。生徒会の権限を強くする。学校の意見を反映させる団体を作って、学校に意見を反映させていくなどがあがった。
グループ2 国際関係
テーマとなったのは入管。入管は大きな問題だと思っていたが、日本で認識されていないことが大きな問題だという話になった。入管収容者9割は帰国するが、残り1割が長期収容となり、8-11年近くいる人もいる。また難民申請者のうち0.4%しか認められず、多くの人が違法入国者というレッテルを貼られて酷い扱いを受けている。他の問題として医療が適切でなく、食事に虫も入っていて心理的な拷問になっていることが話題に上がった。世間に知られていないが、酷い状況になっている。スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった件ついてもデイスカッションした。そのことを身近なニュースでないので知らない人がいたり、入管だけが管理をしている空間なので、第三者の目がなく酷い状況が外に知られていない。外から管理されていないことが問題だとされている。1番の問題は日本人が知らないこと、突き詰めると当事者意識が足りないことが問題で、それぞれが自分自身に身近なものとしてとらえることが大事であるという結論になった。
グループ3 環境問題
地球温暖化のことについて話し合った。地球温暖化は最近気候が原因ではなく人間によるものであると断定されてきている。私たちがどうやって温暖化を減らすのかというテーマで話したところ、エアコンの使用回数を減らす、風力発電を増やす、植物性食品を食べていく、シェア・カーの制度を普及させる――など、自分たちがおこなっていくべきという意見が出た。また、若い世代がSNSで発信していき、誤った情報が知れ渡らないようにするなどもした方がいいという意見もあった。エコバッグ、フードロスなどの活動が近年広まっているが、そういうことが自分たちの役に立っているか気にする声もあった。
グループ4 ジェンダー・セクシャリティ
同性婚自体を認めない違憲判決の件と、オリンピックに元男性が出場したトランスジェンダーの話から議論が始まった。全体として共通しているのは年齢の高い人の固定観念が強いということ。例えば参加者の1人が体験したこととして、制服を選択制にしたいと学校に嘆願書を出したが、LGBTQ用しか認めてもらえなかったなど。年齢層が高い人にジェンダー教育がおこなわれていないし、地方に行けば行くほど違いがあったりする。今まで知らなかった新しい概念について、年齢層の高い人の中で理解されている方もいるが、理解されていない人が権力を握っていることが問題であるという意見が上がった。ただ年齢層の高い人にとって知らないものは怖かったりするので、どうやってわれわれがアプローチをするのかを考えないといけないということを話し合った。
グループの発表終了後、近藤局長から本日参加した感想を話し、閉会のあいさつは道下大樹青年局筆頭局長代行がおこないました。
閉会のあいさつでイベントは終了の予定でしたが、前回に続き今回も放課後セッションとして、参加者同士の交流の時間を設け、短い時間でしたが本編では語り合うことができなかったことなどを話し親交を深めました。
立憲民主党青年局では引き続き「おしゃべり大学」などのイベントを開催し、また若者・学生からの意見を政治に届けるために日々活動して参ります。
おしゃべり大学:https://www.oshaberi.jp/daigaku/