枝野幸男代表は3日、自民党総裁である菅義偉総理大臣が自民党総裁選挙に立候補しない意向を決め、9月末の自民党総裁任期をもって総理大臣を退任することになったとの報道を受け、記者団の取材に応じました。
枝野代表は、「事実上の退陣表明と言わざるを得ない」「(事実上1カ月もない)総理大臣はレームダック状態になる」と述べました。内閣がレームダック状態で、自民党の総裁選挙、10月21日の衆院議員の任期が控えていることについて、「こうしたことに対する見通しもないまま、このような事態に至ったことに対しては、甚だ怒りを持って受け止めている」と強調しました。さらに「総理も無責任でありますし、またこうした状況を作り上げた自民党全体に、もはや政権を運営する資格はない」と強く批判し、「自民党の党内の権力闘争ではなく、速やかな新しい政権を発足させる。われわれはその準備が既に十分に整っている」と政権運営へ意気込みを語りました。また、新型コロナウイルスの感染拡大を一刻も早く収めることに全力を挙げると述べ、自民党に対して混乱する党内状況へ責任ある対応を強く求めました。
自民党の党内状況により衆院議員総選挙が後ろ倒しになる可能性があることについて受け止めを問われると、「その事態を招いているのは自民党の責任である。本当にこの2カ月もの政治空白を作って党内の権力闘争に明け暮れていいのか」と疑問を呈しました。
菅総理の態度が混乱を招いて政治不信を招きかねない状況についてどう感じるかを問われると、「衆院議員の任期が10月21日までしかないということ、それから自民党――他党の内部のことでありますが――総裁の任期が9月いっぱいだということは、関係者みんながわかっていることであり、その状況の中で、コロナの感染症による命と暮らしの危機を迎えていることをしっかりとカレンダーを見ながら、マネジメントしていくという基本的な動作ができていない」と菅総理のマネジメント不足を指摘。一方で「われわれも今、残念ながら現状国会でいただいてる議席の中では、こうした無責任な自民党の対応を止められなかったことを国民の皆さんに対して大変申し訳なく思っている」と述べました。