衆院厚生労働委員会で15日、閉会中審査がおこなわれ、「立憲民主・無所属」会派から長妻昭議員が質疑に立ちました。

■自民党総裁選よりコロナ対策に専念を

 長妻議員は田村厚生労働大臣に「自民党総裁選まっさかりで、政府はコロナ対策が手薄になっているのでないか」とただしました。田村大臣は「菅総理をはじめ政府全体でコロナ対策をしっかり進めている」と否定しました。長妻議員は河野ワクチン担当大臣が総裁選挙に出馬表明しているなかで、ワクチンが届かない自治体からの声が寄せられていると指摘し、政務3役はコロナ対策に専念するよう、苦言を呈しました。

■「助かる命が助からない」現状について

 長妻議員は政府が医療体制を十分整備できなくなり、助かる命が助からない現状について、「戦後、医療行政の大失態だ。人災の側面も大変大きい。最高責任者である田村厚労大臣の責任は重い」と断じ、冬にかけて発生する可能性がある第6波の感染防止のために、最悪の事態を想定して、先手の対策を講じ、国民に情報共有するよう求めました。
 感染が減少している原因について田村大臣の見解をただしましたが、エビデンスに基づいた分析はなされていませんでした。

■第6波対策について

 長妻議員は7日に麻生財務大臣が「新型コロナウイルス問題が曲がりなりにも収束した」という発言を引用し、「政府が緊急事態宣言下に行動制限を緩める議論を始めるというのはいかがなものか」と苦言を呈し、今後、緩和策の検討は慎重に進めるよう求めました。

 長妻議員は政府分科会の尾身会長に緊急事態宣言下での緩和策について確認したところ、尾身会長は「緊急事態宣言下で行動制限を急に緩めると、必ずリバウンドが起こる。行動制限は緊急事態宣言を解除し、感染がある程度落ち着いた時に徐々にやっていくべきだ」と指摘しました。

 第6波の可能性について、尾身会長は「ワクチンが一定の感染予防になっているが、接種したことで安心感が生まれ対策が緩むことが、この冬の感染拡大の重要なリスクだ」と述べました。

■無症状で亡くなった感染者の死因の分析を

 長妻議員は「警察庁が発表した調査によると、全国で8月に自宅で亡くなった人たちのうち、死亡後PCR検査で陽性と判明した65名が無症状で突然亡くなった。昨日初めて、宿泊施設で無症状で亡くなった」と事例を紹介し、田村大臣に推定される理由をただしました。田村大臣は「検死の状況を把握していない」と答弁しました。

 長妻議員は「警察庁は検死の個票を厚労省に共有しているので、分析してほしい」と求めましたが、田村大臣は「どういう状況で亡くなっているのか、亡くなった原因まで分析が難しい」と否定しました。

長妻議員は「検死をおこなった病院や医師に調査すべきだ」と厚労省の対応を批判しました。

■二酸化炭素濃度計の無償提供を

 長妻議員はエアロゾル感染を防止するために、二酸化炭素濃度との関係性があると言われていることから、職場や学校に二酸化炭素濃度計を無償提供するよう、田村大臣に要請しました。