立憲民主党は16日、アベノミクス検証委員会(委員長:江田憲司代表代行)の第2回会合を開きました。千葉商科大学基盤教育機構の田中信一郎准教授から「なぜ『アベノミクス』は『成功』しないのか?」と題する講演を聞いた後、衆院選に向け立憲民主党が提示する経済政策を議論しました。

 冒頭、委員長の江田代表代行は、アベノミクスの「3本の矢」について、第1の矢である異次元金融緩和は円安株高をもたらしたが、何回も繰り返すことにより効果が減殺され、マイナス金利政策による逆ざやで地方銀行の経営が悪化し、あるいは日本銀行が東証一部上場企業約400社の大株主になりガバナンス機能が下がっている等の副作用が出ていることを指摘。第2の矢の機動的な財政出動は、人や暮らしへの重点投資が図られておらず、第3の矢の成長戦略に至っては、日本の潜在成長率が低下して直近は0%近くまで落ちている現状に触れ、「日本の成長力がなくなったことが証明されて、アベノミクスは功を奏していない」と述べました。その上で、「こうした点も立憲として来るべき総選挙に提示をし、自民党とは違う、自民党ではできない経済政策に仕上げることが一番重要だ」と意気込みを示しました。

 田中准教授は、アベノミクスは自民党政権の維持・拡大・延命に寄与した政治的には成功した政策だが、「国民から見ると失敗した政策だ」と述べ、なぜアベノミクスが成功しないのか分析、説明しました。田中准教授の講演の後には議員間で取りまとめのための議論をおこないました。

 会合終了後に江田代表代行は記者団からの取材に応じました。

 江田代表代行は、取りまとめについて一任され、今週末に検証結果をまとめて来週21日に枝野代表に報告することを明かしました。今日の会合を受けて江田代表代行は、「総合的な評価としてはアベノミクスはお金持ちをさらに大金持ちに、強いものをさらに強くしただけで、想定されたトリクルダウンは起きず、逆に格差や貧困を広げた。その結果、日本の購買力を支えてきた層の購買力が低下して、GDPの半分以上を占める消費が低迷している、これが日本経済がなかなか混迷から抜け出せない最大の要因だとわれわれは認識しているので、アベノミクスは完全に失敗したというのがわれわれの評価です。これをさまざまな図表・統計で証明し、3本の矢ごとに評価してまとめた報告を火曜日に出したい」と総括しました。