立憲民主党は24日夜、りっけんチャンネルで「アフガニスタン情勢について語る」を配信しました。上智大学グローバル教育センターの東大作(ひがし・だいさく)教授をゲストに迎え、福山哲郎幹事長と地元島根県でアフガニスタンに教育支援をおこなってきた党国際局長の亀井亜紀子衆院議員が、アフガニスタン情勢と今後日本の関与のあり方について意見交換しました。

 本題に入る前に、枝野代表が同日午前に発表した #政権取ってこれをやる Vol.5「平和を守るための現実的外交」について、福山幹事長から改めて説明しました。

■アフガニスタンの歴史

 福山幹事長は1971年に上皇陛下ご夫妻が訪問されたアフガニスタンは平和で安定した国だったと紹介しました。

 東教授は1979年から1989年にかけてソ連がおこなった軍事介入、タリバンが統治していく中、2001年9月11日の同時多発テロ事件を受けて、米国が軍事行動を開始し、国連で民主的な国家の建設を決定し、暫定政権が発足した歴史・経緯を解説。2008年に現地調査をおこない、国連と日本政府に和平交渉による和解を提案したと振り返りました。

■日本のアフガニスタン支援の経緯

 民主党政権で外務副大臣を務めた福山幹事長は当時国連の政務官を務めていた東教授と連携。2009年11月に再任されたカイザル大統の就任式に出席、2012年7月に「アフガニスタンに関する東京会合」を政府と共催し、切れ目のない支援をおこない、平和構築に取り組んできたと説明しました。

 東教授は国連難民高等弁務官やJICA理事長を歴任した緒方貞子氏や医師でペシャワール会現地代表だった中村哲氏による長年の貢献について、多くのアフガニスタン人が日本に好感を抱いていると強調しました。

■タリバン政権をめぐる国際情勢

 バイデン米政権が今年4月にアフガニスタンから米軍を8月末までに撤収させると発表した以降、反政府武装勢力タリバンが勢力を拡大し、8月15日に首都カブールを制圧、事実上政権を奪還し、情勢が混迷しています。

 東教授は米国や西側諸国は、民主主義の基準で、タリバン政権を判断している一方、中国、ロシアや中東諸国は関係を継続し、銅やレアアースなどの資源への投資意欲を示していると解説しました。

■日本は今後どうかかわっていくべきか

 東教授は「タリバンが『女性の教育と就労を認める』『国際テロ組織の拠点にはならない』という2つの約束を守って、国際的に認められる政権になっていくために対話をして、促していく役割を日本は担っていけるのではないか」と語りました。

 福山幹事長は「アフガニスタンとの関係について新たな形での関係構築をしなければいけない時だ。多くの皆さんにアフガニスタンの情勢について関心を持っていただきたい」と呼びかけました。