平野博文代表代行は3日、福井県を訪れ、野田富久(のだ・とみひさ)第1区総支部長と福井駅前で街頭演説をおこないました。

 野田総支部長は、福井県が一体となって新型コロナ感染症の医療体制の整備に取り組んだことから「県内で自宅療養の方は1人もいない」と胸を張り 新規感染者数が少なくなっている今こそ、次の感染拡大が起きることを想定し、仮設の病院の整備に国を挙げて取り組むべきだと主張しました。

 昨年は政府・与野党連絡協議会等を通して、野党が提案した雇用調整助成金の特例、持続化給付金、1人一律10万円給付、児童手当の上乗せ、家賃支援給付金などが実現したが、今の政府は聞く耳を持たなくなっていると批判しました。そして、今後実施すべき施策として(1)持続化給付金の復活(2)消費税を時限的に半減(3)年収1000万円までの方の所得税の1年間実質免除――を挙げました。

 また、日本の社会を支え、国家資格を持つスペシャリストである介護士、保育士などの給与が民間の平均よりも低いことを問題視し、立憲民主党は率先してその方たちの賃金を引き上げていきたいと訴えました。

 野田総支部長は、「自民党1党が強大な力を持って国民にとっていいことはなかった」と語り、今の政治を変えるために、「立憲民主党の力を強くしていただきたい。私はこの1区でがんばってまいりたい。36年間県会議員等をさせていただいた経験をもとに、即戦力の候補者として頑張りたい」と決意を述べて演説を締めくくりました。

 平野代表代行は、野田総支部長について「私にとって大先輩。地方自治のあり方、県民の皆さんの生活の有り様を議員の目で見て来られた。福井1区から即戦力として、県民の皆さんの代弁者として、何としてもこの社会、政治を変えなければならないという思いで出馬を決断していたいただいた」と話し、支援を呼びかけました。

 自民党政権の政治について「行き過ぎた新自由主義がもたらした結果、格差がどんどんと広がって行き、富める方はどんどん富んでいく。所得の低い方との格差がどんどん広がっていく。アベノミクスは強者の論理で、勝ち組はどんどん残ったらいいという政治だった。その結果、ますます格差がひどくなる」と批判し、「一部のお金持ちだけが儲かる政治をやめさせようではありませんか。コロナ禍への対応をしっかりすることによって、国民の皆さんの安心、安全を取り戻す社会に作り替えようではありませんか。このためには政治を変えるしかない」と呼びかけました。

 国民のの金融資産は1900兆円、企業の内部留保は500兆円近くになっていることに触れ、日本の社会を維持していくためには、国民が安心して消費できるようにしなければいけないと語り、「私たちは、バランスの良い経済対策に変えて行く。暮らしの底上げをしっかりすることが、分厚い中間層をつくっていくことにつながる」と主張しました。

 平野代表代行は、「これからが私たち、野党第1党としての正念場。私は選対の責任者として、この選挙に衆院過半数233人以上の候補者を擁立し、国民の皆さんに選択肢を示してまいりたい」「何としてもこの選挙、日本を変えて行くために、野田富久さんを先頭にして、社会改革をしていくために皆さんの力が必要。この社会を国民の手に戻そうではありませんか。政治を国民の手に戻していくためにも、立憲民主党が先頭に立ってがんばってまいります」と訴え、演説を終えました。