立憲民主党は9日夜、りっけんチャンネルで「コロナ禍からのグリーンリカバリー、自然エネルギー立国で日本を元気に」を配信しました。番組では、東北大学の明日香壽川教授、徳島地域エネルギーの豊岡和美事務局長をゲストに迎え、党環境エネルギー調査会長の田嶋要会長、同事務局長の山崎誠衆院議員(司会)が、日本社会の安定的な発展のために、原発や化石燃料への依存を低減、省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーへシフトする立憲民主党のエネルギー政策の意義や地域の活性化と雇用創出を図り、グリーンリカバリーで元気な日本を取り戻す具体策について意見を交わしました。

山崎誠衆院議員

 司会の山崎議員は冒頭、立憲民主党が再生可能エネルギーへ大胆にシフトするエネルギー政策を提案していることに触れ、「地域の活性化や雇用の創出というのがキーになります。この中で築いたグリーンリカバリーをこの新しいエネルギー戦略で日本を元気にしていこうというのが私たちの大きな目標だ」と述べました。

田嶋要衆院議員

 田嶋議員はあいさつで「エネルギー政策は日本のこれからを劇的に変える切り札だと思っている」と力を込め、東日本大震災発災の2カ月後に福島の現地本部長として赴任して原発事故の被災者に寄り添った経験に触れ、「あれが原点となり、以来自然エネルギー社会の実現が国会議員としてのライフワークになった」と振り返りました。

 明日香教授は、気候変動問題が気候危機という状況にあること、気候危機を打開するために温暖化対策をすることが経済成長につながることを話したいと述べました。

東北大学の明日香壽川教授

 豊岡事務局長は、東日本大震災が起きた後にドイツを訪れ、「ドイツの村々が再生可能エネルギーで非常に自立した文化的な豊かな生活をしていることに感銘を受け、すぐにエネルギーの会社を立ち上げました 」と自己紹介。地域の地域による地域のためのエネルギーで経済を地域で回すための再生可能エネルギーに取り組んでいることを説明しました。

徳島地域エネルギーの豊岡和美事務局長

 田嶋議員は、立憲民主党の環境エネルギー調査会で精力的に議論、検討し、取りまとめた「エネルギー転換戦略――自然エネルギー立国へのロードマップ」について資料を使い説明しました。

立憲民主党のエネルギー政策資料.pdf

 続いて、明日香教授が世界の気候変動対策、エネルギー転換の現状と世界における日本の位置づけについて話をしました。

明日香教授資料.pdf

 最後に豊岡事務局長が、地域主導でバイオマス事業を展開する意義、団体を立ち上げた経緯、活動の内容や思い、地域を元気にする再生エネルギーについて話をしました。

「宝塚北摂里山脱炭素モデル」.pdf

 意見交換を終えて、豊岡事務局長は、「再エネというと(価格が)高くなるとか(供給が)不安定だとかネガティブな情報がたくさん出ました。しかし全然そうではなくて、財源になり、仕事になり生活の根本になる」と強調。再生可能エネルギーは地域が主流になることができるとし、「本当に快適な生活や仕事も再エネによって生み出せるポジティブな社会になればいい」と期待を語りました。

 明日香教授は、「もっと皆さんも関心を持っていただいて、議員さんがいろいろ質問していただいて、もっともっと頑張るべきだというような発破をかけるようなことをしていただいて、日本の目標がより高い目標に行けばいいと思いますし、より省エネ再エネが進むことによって日本が豊かになればいいなと思っています」と述べました。

 田嶋議員は、これまでの日本では自然エネルギーの活用を発揮できなかったが世界では多くの成功事例があることに触れ、「いろいろな人たちに知っていただいて、研修の機会もあり自分の街でも挑戦したいというふうにしていけば、ものすごくこれからスピードが上がってくるだろうと考えている。日本は遅れているがゆえに伸びしろがすごく大きいので、みんなで楽しみながらこの自然エネルギー社会の実現に向かっていきたい」と意欲を示しました。

 山崎議員は、「このエネルギー転換戦略、このグリーンリカバリーを日本独自の力で進めていけば、必ず世界に貢献もできるし、本当に平和で豊かな世界を作ることができるし、地球を守ることにもつながる。ぜひとも立憲民主党は政権交代をして、このエネルギー転換戦略実現をするということで皆様にお約束をさせていただきます」と述べ締めくくりました。