枝野幸男代表は15日、札幌市を訪れて街頭演説をおこないました。枝野代表のほかに道下大樹(1区)、松木けんこう(2区)、荒井ゆたか(3区)、おおつきくれは(4区)、池田まき(5区)の各総支部長も演説をしました。

■枝野幸男代表
 枝野代表は、岸田総理の所信表明演説を聞いた感想として「あ然として、笑っちゃうしかない」と述べ、「『成長と分配の好循環』。これ、安倍さんの時も言っていたんですよ。アベノミクスと何も変わりはないです」と指摘しました。「成長したら、次にその成長の成果を分配すると言っているんです。やってきたことは逆でしょ。公平公正に分かちあわなければいけないのに、強いものをより強くする。それで本当に良くなったら初めて分配する。経済が悪い理由がまったく分かっていないと言わざるを得ない」と強調しました。「日本国内で物やサービスが売れないために株価が上がっても景気が良くならない、年収100万円の人にどんなに良い物を売っても1年間に100万円しか使えない」と景気が良くならない理由を説明し、「普通の暮らしをしている、特に所得の低い人の所得が上がれば、その分だけ間違いなく消費が伸びて、経済が良くなる」と主張しました。そして「企業の規模別の法人税の負担の水準をみたら超大企業は小規模零細企業並にしか負担していない。多くの中堅企業よりも10%くらい低い負担しかしていない。こうした皆さんに負担をお願いして、それを苦しい立場にいる人たちにしっかりと分ける、分かち合う。これが分配です」と述べ、「金融所得課税もあっという間に引っ込めてしまった。残念ながら自民党の岸田さんにはできない。だから私たちにやらせてほしいのです」と呼びかけました。

■道下大樹・北海道1区総支部長
 2017年から4年間衆院議員をつとめた道下総支部長は、「この4年間国会で学んだこと、その1つが二兎追うものは一兎をも得ずという言葉だ」と述べ、自民党政権が新型コロナウイルスの感染防止対策と経済対策を同時進行させたために感染拡大を招いたと分析。岸田総理が成長と分配の両方を目指していくと述べていることに対して「立憲民主党は分配をおこなったうえでその先の成長を目指している。分配無くして成長なし。岸田総理のように成長と分配の二兎を追っては一つも得られない」などと訴えました。

道下大樹北海道1区総支部長

■松木けんこう・北海道2区総支部長
 4月の補欠選挙で当選し、これまで衆院議員を5期つとめてきた松木総支部長は、自身が時間をかけて取り組みたいこととして、「国連が提唱したSDGsという考え。これを無しにして、日本は新しい政策を打っていくことはできない。地球を持続させる大きなことが命題としてある。これをちゃんとしないと、何をやっても意味がなくなる」などと主張しました。

■荒井ゆたか・北海道3区総支部長
 民間企業勤務後に高校の校長などを務めてきた荒井総支部長は、約19万人以上の子どもたちが不登校となっていることに言及。自殺する子どもも増加していることに触れ、「子どもたちは政治を変えることができない。主権者であるのに有権者ではないのです。われわれ大人が日本の政治を日本の教育を変えていかないといけない。子どもたちの数は毎年どんどん減っています。日本の未来を作っていくのはまさに若い人たち。教育は必ず変わります、若い人に希望を託せば託すほど若者は答えてくれる。私は高校の校長をして実感してきた。日本の教育は、日本の未来は本当は明るい」と強調しました。

■おおつきくれは・北海道4区総支部長
 ジャーナリズムの勉強のために留学をし、テレビ局で政治部記者をつとめてきたおおつき総支部長は、2人の子育てをしながら政治活動を始めました。新型コロナウイルス感染症対策について「反省・検証して次に向けて準備する時期だ」と述べ、対策には与党も野党も関係はないなどと主張しました。

おおつき くれは 北海道4区総支部長

■池田まき・北海道5区総支部長
 1期4年間衆院議員をつとめてきた池田総支部長は、「女性の議員が少なすぎるから、新型コロナ対策はあまりにも生活とかけ離れた政策がとられてきたのではないか」と主張。多くの命が奪われ、DVや虐待、自殺率が増えたことに触れ、「政治の責任です。命を守る、そのためには未曽有の危機を判断する力、日常の平時のボトムアップ、いかに地をはって政治に届けられるか、そういう暮らしに直結したことのできる女性議員を押し上げてほしい」などと訴えました。

池田まき北海道5区総支部長