枝野幸男代表は16日、千葉県市原市内で千葉3区の岡島一正(おかじま・かずまさ)総支部長らと街頭演説をおこないました。演説会場には佐久間隆義(さくま・たかよし)前市原市長、菊岡たづ子(きくおか・たづこ)千葉県議、菊池洋己(きくち・ひろみ)市原市議も駆け付けました。

■岡島一正・前議員(千葉3区総支部長)

 岡島前議員は、19日に公示を控えた衆院選挙について「岸田総理が良い悪い、そういう選挙ではありません。10日間しか総理をやっていない人の良い悪いをどうやって決めるんですか」と述べ、「安倍・菅・岸田と続く、安倍元総理を中心とした、日本社会に格差を作ってしまった、特定の人たちに利益がいくような政治、国民に説明をしない政治、国民を説得できない政治、嘘をついても裁かれない、法に違反しても裁かれない、政治家は何でも許される――、そんな政治の9年間を皆さんと私たちで大転換する、その審判なんです」と集まった支援者らに呼び掛けました。

 また、新型コロナウイルス感染症対策について岡島前議員は、党の新型コロナウイルス対策本部の事務局長として、政府に対し「日本や世界の英知を結集してワクチンを開発することをすぐ始めるべきだ」と申し入れをおこなったものの、政府はワクチンを作ろうとしなかったと訴えました。

 ワクチンは最終的な解決法の一つであるが、もう一つの解決法はPCR検査をきちんとおこなうことであるとして、「特に子どもたちやお年寄りたちと接する人たち、学校の先生、保育士の方、学校の先生、お父さんやお母さんたち。そういった方たちに徹底してPCR検査をしようと、いくら言っても受け入れない。感染が大きくなっていることがばれたら、政府の失政になるからこれも隠してしまった」と述べ、政府の新型コロナウイルス感染症対策の姿勢に問題があったと指摘しました。

■枝野幸男代表

 枝野代表は危機管理について、「次に日本に大きな危機が来るまでに、どんな危機が来てもしっかりと命と暮らしを守れる政府を作りたい。それがあの東日本大震災の最前線で対応した私の責任だと思ってやってきました。その準備は十分にできているという自負があります。でもこういう仕事は一人ではできません」と述べた上で、NHKの報道カメラマンとして最前線で活躍してきた岡島前議員が、その経験を生かして、党の災害対策と危機管理の担当局長を4年間務めたことを紹介しました。

 岡島前議員が千葉県で発生した大規模な停電などの災害の際も、最前線を走り回って危機対応をおこなってきた経験に触れ、「この力を生かさないのはもったいない」「千葉での災害だけではなく、全国各地で何かあるとすぐ連絡を取って、可能ならすぐに足を運ぶ。みなさんの地域の暮らしの声を、常に足を運んで聞かせていただいてきている岡島一正だからこういう仕事ができる。いま日本に足りないのは、こういう政治の、本来のまっとうな姿です」と力を込めました。

 枝野代表は、「岡島一正のためでもありません。枝野のためでも、立憲民主党のためでもありません。もうちょっとまっとうな政治にしましょうよ。もうちょっと安心できる社会にしましょうよ。そのためには変えよう。変えようではありませんか」と訴え、演説を終えました。

演説後、集まった支援者らとグータッチを交わす枝野代表
演説後、集まった支援者らとグータッチを交わす岡島前議員