枝野幸男代表は20日、遊説先の仙台市で記者団の取材に応じました。記者との主な質疑の要旨は次のとおりです。

Q.選挙選2日目だが、これまでの手ごたえは。阿蘇山が噴火したが、岸田総理が遊説中で今回戻ってこないということだ。今日は松野官房長官は官邸周辺にいたそうだが、昨日に続きが官邸の危機管理対応について改めて伺う

 まず前者についてですが、おかげさまで各所で多くの皆さんに足を止めていただいたり、あるいは大変熱いご支援をいただいています。そうした意味で大変強い手応え感じています。ここからいかに、今、われわれに熱い思いを寄せていただいている皆さんの力を借りて――これから投票先を決めるという方が大変多い選挙だと思います――そうした皆さんにどうアプローチしていけるか、これによって大きく結果が左右されるそういう選挙だと思いますので、さらに力をいれてやっていきたい。
 後者について、官房長官も東京にはおられたそうですが、官邸ではなかったそうですし、官邸に入られて、噴火してから1時間半も出てこられなかったと。ちょっと何をされていたのかなと首をかしげたくなるような状況であります。しっかりと、いつ何がが起こるか分からないのが危機管理ですので、しっかりとした、特に東京に残っている体制を明確にしていただきたいと思う。

Q.宮城2区は現職との戦いになるが、どのような戦いになるか

 前回も、鎌田さん無所属で大変いい戦いをしました。今回はさらに支援の輪が広がった形の中での戦いです。十分、いま互角の、がっぷり四つの戦いだと思っています。本人のパワーは、もう皆さんもご承知の通りなので、そのパワーが応援していただいている皆さんに、さらに広がっていけばさらにいい戦いができるとというふうに思っています。

Q.岸田総理が昨日来県して、仙台に入り、東北の復興なくして日本の再生なしと言及した。枝野代表は東北の復興の現状と課題についてどのようにお考えか。宮城1区、2区で激戦が予想される中でどのような戦いになると見ているか。

 ハード面での復興は一定程度進んでいるところがあるかと思います。ただ福島の原発被災地については、ハード面も含めて全く手が付いていない地域も少なからずあります。それから、それ以外の地域も、物は復興しましたけれども、壊されてしまったコミュニティであるとか、生業は、むしろこれから本格化だと思っています。元々過疎地域が多かっただけに、人口がこの間急激に減ってしまっている。その中でコミュニティと生業を取り戻すというのは生半可なことではないと思っています。
 ここからはむしろ、この10年間以上に、国がそれぞれの地域の活動をバックアップしていく。これが責任ある復興の支援だと思っていますので、10年前のああいう立場の当事者として、しっかりとここからが本格化するという思いで進めていきたいと思っています。
 後者については宮城1区、2区は大激戦になると、お互いが認め合っているというところで、実際に客観的にもそういう状況だと思っています。私の立場からは、1区も2区もこちら側の方に勢いがある。現状互角の戦いであれば、必ずここから、そこから抜け出して立ち上がってくれると確信をしています。

Q.岸田総理が今日、広島3区に応援に入る。代表も明日、広島に入るが、明日は政治とカネの問題についてどういったことを訴えたいか。どのようなことが問題だと思っているか

 激戦区はどこなのかという認識が同じで、なにか後を追いかけているみたいでちょっと複雑ですが、政治とカネそのものというよりも、やはり説明をしない、そして隠す、ごまかす、公文書まで隠ぺいしてきた。この体質を改めようという意識が全く岸田さんから見えないことが、この選挙の争点だと思っております。しっかりとした再調査であるとか、関連文書をしっかり公開するとか、こうした本来あたり前のことをしっかりとやる気があるのかどうか。それが特に、いま政権を持っている岸田さんの側には問われる。そういうことだと思っています。

Q. 本日発表になった情勢調査で立憲民主党が議席がを増やすことは確実になったが、まだ政権交代には届かない伸び幅だったことへの受けとめは。投票日までにどのように支持を広げていくお考えか

 普段から個別の世論調査については、社ごとのいろいろなばらつきもあり、申し上げないと言ってきています。特にここからは緻密に、わが党自身で独自にやっている調査に基づいて判断、行動していきます。