枝野幸男代表は22日、衆院選挙の応援のため、愛知県各地を遊説しました。蒲郡市では、愛知14区の田中かつのり候補とともに蒲郡市民会館前で街頭演説に立ちました。枝野代表は、前政権で起きたさまざまな不祥事の再調査について岸田文雄新総理が後ろ向きなことに触れて、「岸田総理は、国民の方を向いていない。『人の話を聞くのは特技だ』と仰るけれども、誰の話を聞いているのですか。声を聞かなくてはいけない相手は国民の皆さん、有権者の皆さんではないですか」と、その対応を批判しました。そして前回の総選挙から4年間、地元選挙区の人々の暮らしの声を拾い続けた田中かつのり候補のような人物こそが国会に必要だ、と有権者に訴えました。

■田中かつのり候補

 4年前、急きょの選挙ということで、多くの皆さまにご迷惑をかけながら戦いました。ご案内のとおり、残念な結果でありましたけれども、これまでたくさんの方々に支えていただき、そして助けて頂き、ここまで歩みを続けてくることができました。育てていただき、助けていただき、支えていただいた皆さまに、心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 皆さまへの恩返しは勝って仕事でさせて下さい。これまで19年間、政治の世界に身を置かせて頂きました。皆さん、こんなおかしな状況になっても、まだ気づかないのか。私はこのところずっと憤りを感じています。ワイロで捕まる大臣が出る、公文書を改ざんする官僚が出る、そして弱い人たちを切り捨てることが当たり前の政治がある。自己責任、自己責任の名の下に、どんどん人々を切り捨ててきました。こんなおかしな社会を絶対放置してはいけない。私には3人の子どももいます。次の世代に、こんな世界を残しちゃいけない。私は「最後の挑戦をさせて頂きたい」と強い想いを持って、4年前にスタートを切らせていただきました。切り捨てる世の中、この蒲郡もそうですが、日本は全国で人口が減っているんです。日本が活力をどんどん失ってきているんです。これ以上人を切り捨てて、この先の日本はどうなるんでしょうか。

 これからは支えあったり、助け合ったりする必要があります。私には、今まで皆さまに支えられ、助けていただいた経験があります。この経験を生かして一人でも多くの方を支え、そして助け、この日本に活力を取り戻したいと思っています。

■鈴木克昌前衆院議員

 選挙が始まる前、私は田中君と話をしました。4年間、君は本当によく頑張ってきた。街頭演説も数千回。そして寒い日も、暑い日も。雪の中、風の中、雨の中、本当に地を這うような努力をしてきた。「公示直前でどう思う」と尋ねたら「心が折れそうでした」、こう彼は言いました。「そうだろうな。それは4年間の苦労は、確かに心が折れる、そんな時もあるだろうな」と私が言いました。そうしたら彼が「そうではないんです。私の心が折れるのではなくて、巷を這いずり回った時に出会った、本当に多くの方々が、『(自分たちの)心が折れそうだ。今の日本は大変だ』、こういうことを言われた」「私は、この『心が折れそうだ』という言葉を胸に、この選挙戦を戦いたい」、彼は私にこう言いました。それで私は「それだったらポスターに書いてはどうか」と提案しました。すると彼は「そんなことをこの選挙用ポスターに書いていいのですか」と言います。躊躇する彼に対し、私は「君の一番の気持ちを描くのがこのポスターではないか」と言いました。その結果、ここにありますように、この「心が折れそうだ」というポスターができたのであります。皆さん、どうかこの田中かつのり君の4年間の努力、そして地域にいらっしゃる「心の折れそうな」皆さんを「なんとかしよう」という、この田中君の気持ちを是非お汲み取り頂き、ご支援いただくことを、鈴木克昌、心から心からお願い申し上げます。

■枝野幸男代表

 今日までの苦しい4年間、田中かつのりさんを支えて頂いた皆さん、そしてこの選挙をともに戦って頂いている皆さん、本当に有難うございます。4年前、急な選挙を頑張って戦った田中かつのりさん。残念ながら、大きな構造の問題があってその想いは届きませんでした。

 田中かつのりさんは、この4年間、地域できめ細かく皆さんにお訴えをし、暮らしの声を聞いてきた。そしてわれわれも、この4年間、「これでは駄目だ」「本当に今の政治を変えることができるような、しっかりとしたチームを作らないといけない」、その結果、今、私ども立憲民主党は総定数の半分以上、240人の仲間で総選挙を戦っています。

 国民の皆さんに選んでいただける形、そして中身を備えさせて頂いたと思っています。そこに田中かつのりさんのこの4年間の積み重ねがあれば、厳しい選挙ですけれど、なんとか勝たせて頂けるのではないか。そのためには皆さんの力をさらに貸していただきたい。今日は、そのことを訴えに参りました。

 本当に当たり前が当たり前ではなくなっています。

 さまざまな不祥事。公文書を改ざんする。そして森友加計では、皆さんの税金が私物化されていたかもしれない。桜を見る会の問題では、総理大臣が国会で嘘を繰り返していた。そして岸田新総理のお膝元では、1億5千万円ものお金が流れ、そこで大量買収事件が起こった。全部、岸田さん、直接の当事者ではないんです、だから真相究明しましょうよ。

 でも総理大臣は、安倍さんや麻生さんに忖度してしまって、「この人たちはだめだ」ということができない。国民の方を向いていない。「人の話を聞くのは特技だ」と仰るけれども、誰の話を聞いているのですか。声を聞かなくてはいけない相手は国民の皆さん、有権者の皆さんではないですか。

 大変複雑で、激戦の総選挙になっています。多くの地域でまだ迷っている有権者が沢山いらっしゃいます。かなり多くの皆さんが、どうもこのままの政治は駄目だ。自民党に圧倒的な力を持たせていては駄目だ。「変えよう。」「変えなければいけない」と気づいて頂いている。

 ただ、まだ「変えるといっても、どこに投票すればいいんだ」と、多くの有権者がまだ迷っていらっしゃいます。皆さんは自信をもって、「変えるなら、田中かつのりだろう」と仰って頂けますよね。多くの皆さんが迷っているだけに、ここからの1週間、この4年分くらいの活動をまたやるんです。本人が一生懸命、多くの方に伝えますが、一人の力には限りがあります。お集まりいただいている皆さん、支えて頂いている皆さん。ぜひ田中かつのりに代わって、この蒲郡の、そしてあなたの明日の暮らしのために、「田中かつのりがいるよ」と伝えていただけないでしょうか。そして私たちとともに、日本の政治を「変えよう。」、変えようではありませんか。