枝野幸男代表は22日、静岡県第3区の小山のぶひろ(こやま・のぶひろ)候補とともに磐田駅で演説をおこないました。街頭演説会場には芳野友子日本労働組合総連合会(連合)会長らも駆け付け、小山のぶひろ候補へエールを送りました。

■枝野幸男代表

 枝野代表は、静岡県第3区も大激戦の選挙になっているとして、ここからの1週間が正念場であるとの認識を示しました。「誰に入れるか決めていない皆さんに投票に行っていただき、小山のぶひろと書いてもらうことができるかどうか。そのことでこの選挙は決まります」と述べ、集まった多くの支援者らに対し、より一層の支援の拡大を訴えました。

 全国で多くの人びとが現在の政治のあり方について「このままじゃまずいんじゃないか」「政治を変えなきゃいけないんじゃないか」と気付いているとして、その声を受け止める候補として「ここ磐田には、小山のぶひろがいるじゃないか」と呼びかけると、集まった有権者らからは拍手が沸き起こりました。

 枝野代表は、小山候補が先見性を持って課題に取り組んできた人物であるとして、労働者協同組合法の成立を紹介。「これは小山さんが現職の時に種をまいて、育てて、ようやく法律になった」と述べ、小山候補のような人物が国会にいなくては、日本の未来が切り開けないと訴えました。「命と暮らしを守る政治のために、支えあい分かち合い、そのことで経済も社会も発展していく、そんな日本のために。何よりも、信頼できない政治から、まっとうな政治へと変えていくために。小山のぶひろにみなさんの力を貸してください」と呼びかけ、演説を終えました。

■小山のぶひろ候補者

 小山候補は目指す社会のあり方について、「誰一人取り残さない社会」「あらゆる偏見やあらゆる差別の解消」を挙げました。新型コロナウイルス感染症が国内で発生しだした当初も、新型コロナウイルス感染症を発症した人に対する人権蹂躙が起こったとして、日ごろからさまざまな偏見をなくしてくことの重要性を訴えました。

 小山候補を推薦する川勝平太静岡県知事が県知事選で掲げた、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の推進についても触れ、その考え方の根幹は「誰一人取り残さない社会」にあるとして、静岡県で最も心配されている「大井川の水問題」についても、川勝知事と連携して大井川の水を守ると表明しました。

 また、小山候補は民主主義のあり方についても言及。自民党総裁選中に「民主主義の危機である」「8年間、意思決定のあり方に問題があった」といった言葉が、現在の岸田総理や自民党の若手から出てきたことについて、小山候補は、こういう問題提起が自民党内から出てきたのは悪いことではないとしながらも「なんで今まで声を挙げなかったんだ。1年や2年じゃない。8年ですよ」「「もし(自浄作用が)できているんだったら、8年もの間放置することはないはずなんですね」と述べ、自民党内の「自浄作用」に疑問を呈しました。

 その上で、「だから私は政権交代、あるいは仮にそこまでいかなかったとしても、与野党伯仲の国会情勢を作っていく。そして数の力を背景に無理を押し通す、あるいは意見も言わせない、言わない、言えないようなこの政治を変えていきたいんです」と力を込めると、有権者らから拍手が巻き起こりました。

 最後に小山候補は、「私たちの国民の思い、意見に寄り添うような政治にしていかないといけない」と述べ、もう一度国政の場で仕事をさせてほしいと訴えました。

■芳野友子日本労働組合総連合会会長

 小山候補らの応援のために駆け付けた芳野連合会長は、「誰一人取り残さない、すべての人に居場所のある社会を目指し、考え方の違いや、多様性を認め、安心して暮らせる、国民の生活が第一の政治をおこなっていきたいという気持ちは、私たち連合の運動方針も全く同じ考え方で、ぜひ国会に送りたい」と述べ、小山のぶひろ候補を推薦しました。

 芳野会長は、コロナ禍において、非正規、女性、ひとり親家庭、外国人労働者といった人々が劣悪な労働環境に陥っているという連合の調査結果を踏まえ、労働組合も労働相談を通じ、加盟組織などと連携を取りながら改善活動に力を尽くしていることを紹介。しかし、労働組合だけの力では限界があるとして、「働くものの汗を無駄にしない、そういった方々が報われる社会、それを政治の社会でもしっかりとやっていただける方を国政に送り込まなければなりません」と訴えました。

 また、どういう立場であっても、安心して暮らしていけることがとても重要であるとして、「私たち一人ひとりがしっかりと政治に向き合い、そして小山さんの名前をお一人おひとりに伝えて、力をいただくということが大切です」と述べ、選挙は投票箱が閉まるまでが戦いであると力を込めました。

小山のぶひろ候補者の演説に耳を傾ける聴衆